第1章 始期の序曲≪オヴァンチュア≫Ⅴ
やっと終わった自己紹介タイム!!
まだまだ来ないぞ戦闘シーン!!
さてさて、冗談はここまでにしてっと、今回のお話は久吉たちの通常の日常をお送りしたいと思います。
それでは、はじまり~はじまり~
あの衝撃的?なHRからそろそろ1週間が経とうとしていた。
場所は習魔学園本棟2-B
久吉は怠そうに机に肘をつき、その上に顔をのっけて魔法史の授業を聞いていた。
なぜ怠そうにしているか、理由は簡単だった。
いくら久吉のランクがSMPでも教科の得意不得意は存在し、中でも久吉が1番苦手とするのがこの魔法史であったからだった。
人間だれしも苦手なものを強制的にやらされている時が1番退屈であり、それは久吉も例外っではなかった。
黒板の前では魔法史の教師が、久吉にとって意味不明な単語を羅列して授業を進めていた。
-――――――――――――――――――――――――――――「であるからして、妖精の長『ラガンモーア』と人間側の代表である『バル・カトル』が停戦協定を結ぶことによって、この時の『第三次フェアリー戦争』は終結したんだ。ここは今度の試験にでるからな。ちゃんとメモしておけよ。――――――――――――――――――――――
「かったるい」
先にも述べたが、久吉は大の魔法史ギライである。
よって、いつも魔法史の授業中は基本的に「かったるい」といいながら睡眠学習をするか、ボーッと外を眺めていることしかしない。よくそれでSMPになれたものだ…。
キーンコーンカーンコーン
昔ながらのチャイムが鳴り、久吉にとって退屈の巣窟である魔法史の授業は終わりとなった。
教師が教室から出ていくのと同時に、久吉はずっと同じ姿勢でいたために固まった筋肉をストレッチでほぐしつつ、ブツブツと愚痴をもらしていた。
「や、やっと終わった。マジであんなクソみてえな魔法史の授業はいらねえだろ。俺は過去は振り返らず、未来だけを見据えて歩く!!!」
「ハイハイ…、毎回毎回魔法史の授業が終わるたびにそれ言ってるよ、ナッツ」
久吉の後ろから奈々が声をかけてきた。
ちなみに、奈々はめちゃくちゃ魔法史がデキる。その上、大の歴史好き。俗に言う『歴女』というやつである。
「先人たちがどうやってこの世界を作ってきたのか、興味無いの?」
「無い、断じて無い!!!」
「むぅ、楽しいのに…、魔法史……」
2人でそんなやり取りをしていると、「アハハ」と笑いながら維新が近づいてきた。
「西小金さん、ナッツは中学の時から魔法史の授業はいつもあんな感じだよ」
「そう、俺は生粋の歴史嫌いなのだ!!」
「「そこ、えばる所じゃないから…」」
2人から同時にツッコまれた久吉は、またもや机の上にグデ~としてしまった。
そんな久吉を見るに見かねた維新がある提案をした。
「あっそうだ、ちょうど今は昼休みだし食堂に昼飯食べに行こうよ、ナッツ、西小金さん」
「さ、賛成……。この俺の魔法史で消費してしっまった力を回復させるには、飯を食わねば…」
「「ナッツは口で言う程ちゃんと魔法史の授業を受けてないけどね!!」」
またもやダブルツッコみをくらった久吉は、疲れたような顔をしながらも維新、奈々とともに食堂へと向かった…。
どうでしたでしょうか?
いや~、どんな人間にも苦手分野というものはそんざいするんですね~。
では、次回予告です。
次回はまたまた新キャラが……!?です。