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the school of magic  作者: 長部 真
第4章 休息の間奏曲≪インテルメッツオ≫
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第4章 休息の間奏曲≪インテルメッツオ≫Ⅱ

どうもどうも、間奏曲編第二話です!!


そして、今回で間奏曲編は終了です。

なんか、むっちゃ早いですが、もともとラストへのつなぎのお話なので……。



まぁ、なにはともあれ

はじまり~はじまり~

習魔学園大講堂




教師達が講堂を出ていってから二十分が経過した。




その二十分で様々な事態が進行していた。


まず、生徒の捜索に出ていた教師の内六割が死亡、もしくは重傷となったこと。

それだけの犠牲を出しながらも、生徒はたった二十数名しか保護出来なかったということ。


そして、騎士に戦いを挑みに行った教師の八割が死亡。残りの二割もそれぞれに重傷を負い、戦闘はおろか、動く事も出来ないということ。


最後に、こちらの無駄な反撃により、騎士たちが群をなしてこちらに向かって来ているということ。




これらの事態が示すのは教師達の敗北と無能さ。




ちなみに、副学園長はというと、これらの事を聞いた瞬間に卒倒。

今は、医療エリアで休んでいる。





結果、『教師』というリーダーを失った生徒達は一時パニックになったが、久吉たち五人がそれを鎮めて、今は久吉が仮のリーダーとなっている。




そして、迫り来る騎士に対抗するべく、生徒全員による作戦会議が開かれていた。勿論議長は久吉であり、壇上にいる久吉の周りに奈々たち四人が、左右二人ずつわかれて並んでいた。



まず久吉は現存戦力を確認すべく、生徒達に声を張り上げる。


「現在、ここにいる君達がどれ程の者なのか、今からそれを確認したいと思う。なので、ランクごとに一列になって下さい。一番左からBW(ベビーホワイト)NB(ノーマルブロンズ)…の順に並んで下さい」



生徒達は久吉の指示通りに、各ランクがそれぞれに列を成していく。





並び終わった生徒達を見た久吉はウ〜ンと唸る。



ちなみに、結果は……


BW…319人

NB…684人

SS…212人

HG…97人

SMP…2人


だった。(ちなみに、久吉達を含む)



なまじ戦えるレベルにいるのは、SS以上の311人。

残りは一対一に持ち込まれたら、まず助から無いだろう……。

それらを踏まえた上で、久吉はまずもう一人のSMPを壇上に招く事にした。


「ねぇ、そこにいるSMPの人〜。悪いんだけど壇上まで上がってきて」

「ウ~ス」



そう言って壇上に上がってきた人物は男。

黒い髪を長く肩まで伸ばし、首には色とりどりの玉をつけたネックレスをしていた。

別段に背が高いというわけではなく、背は170センチ後半。

美男子という言葉がよく似合うような顔立ちで、その茶色の双眼はキリっと久吉の方を向いていた。


「貴方の学年と名前は?」

鬼頭陣屋(キトウジンヤ)。4-Eのクラストップだ。そちらさんのお名前は?」

「中津久吉。あなたとおなじでクラストップをやっていて、ランクはSMP。2年だ、よろしく」


陣屋は久吉から差し出された手を軽く握ると、今度は奈々たちの方に顔を向けた。


「で、そちらのお目麗しきお嬢たちとデカノッポは?」

「わ、私は西小金奈々です。ランクはSSです」

「……金成愛美、SS……」

「朝比奈沙輝と申す。ランクはHGだ。貴公、何かしらの武術をやっていると見た」

「山神維新。SSだ。ちなみに俺はデカノッポじゃねえ」


それぞれの挨拶に一々頷いた後、陣屋は久吉に話しかける。


「んで?リーダー。これからどうするよ?」

「何で俺をリーダーと呼ぶんです!?貴方の方が学年が上なんだから、貴方がやれば良いのに……」

「はぁ〜。分かってねぇなリーダー。リーダーなんて堅苦しい物なんざ俺様がやるわけねぇだろ」

「そ、そうですか……。では、お言葉に甘えて俺がリーダーになります」


久吉のリーダー宣言を聞いた生徒達は、パチパチと揃わない拍手を送った。




拍手が鳴りやむのを待って、久吉は陣屋に自分が考えていた作戦を話した。


「まず、この講堂の周囲に設置型のトラップを仕掛けます。次に全生徒による射撃魔法の嵐をくらわせ、最後にSS以上の生徒による殲滅戦を行おうと思うのですが……」

「ん〜。それで良いと思うぜ。ただ……」

「ただ?」

「近接戦闘が苦手な奴らはどうすんだよ」

「あぁ。それなら後方からの射撃・捕縛・防御・召喚魔法等で援護してもらいます」

「な〜る。それなら出来そうだな」

「ハイ。なので、今から生徒をランク毎のタイプ別に分けたいと思います」

「ご自由に」


陣屋との会話を切った久吉は、生徒達に向け言葉を発する。


「では、今並んで貰っているランクの中で、更にタイプ別に分けたいと思います。なので、近接戦闘が得意な生徒は前方に、遠距離戦闘が得意な生徒は後方に並んで下さい」



久吉の指示の通りに生徒は動きだした。




結果は全体的に半々と言った感じになってしまった。

久吉的には直接騎士と刃を交えるSS以上の生徒には近接戦闘をしてもらいたいが、不得意と言うのなら仕方が無い。

この戦力で作戦を練る事にした。



久吉は講堂の天井に巨大な学園全図を浮かび上がらせた。

そして、自信もその場に飛翔し手で地図を指して皆に作戦を伝えていく。



「幸運なことに、この講堂は地理的に防衛戦に向いている。後ろには森林、左右にも森林。基本的に前からの襲撃に備えれば良い。よって今回の作戦はこうしようと思う………」






久吉の作戦が余りにも長いので、省略しよう。

まず、講堂に向かう一本道の入口の方に罠を何重にも渡って仕掛けておく。次に相手が講堂前の校庭に辿り着いたら、全員で射撃魔法を浴びせる。最後に数が減ったところで、SS以上の生徒の約半数が敵と交戦する。残りのSS以上の生徒とNB以下の生徒は遠距離魔法を駆使して、少しでも相手の数を減らす。


以上が今回の作戦である。


ちなみに、久吉たち六人の配置はというと……。

近接…久吉・沙輝・陣屋

中距離…愛美

遠距離…維新・奈々


となっていた。


皆に作戦を伝え終わった久吉は、締めの言葉を大声で言い放つ。


「全員で生きてこの戦闘を生き抜くぞ!!皆の命、この中津久吉が預かった!!」

「「「「オウ!!」」」」



全生徒からの返事を受けた久吉は、自分の戦闘準備に取り掛かる。




敵との最終決戦はもう目と鼻の先にまで迫っていた。




いかがだったでしょうか?


急に新キャラが出てきましたね。

作者自身驚いています。



ではでは、次回予告といきましょう!!

次回からはいよいよガチバトル編!!!

逆転の行進曲≪マーチ≫編をお送りしたいと思います!!


これからも、よろしくお願いします。

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