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the school of magic  作者: 長部 真
第4章 休息の間奏曲≪インテルメッツオ≫
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第4章 休息の間奏曲≪インテルメッツオ≫Ⅰ

新章突入!!!


今回からは、休息の間奏曲編をお送りしていきたいと思います。



今回のお話は前々章で久吉がブラックアウトした後の話です!!


また、最終局面に突入するための準備の章でもあります。




それでは、

はじまり~はじまり~

習魔学園大講堂






そこは避難している沢山の生徒と、面倒をみている教師でごった返していた。


そんな中、医療エリアのベッドに寝かされていた久吉は身体中に痛みを感じながらも、その重たい身体を起こした。


「ここは?」

「ここは大講堂の中の医療エリアだよヒサ」

「……沙輝?」


目を覚ました久吉の横に座っていたのは、心配そうな顔の沙輝だった。


「大丈夫?」

「あぁ、なんとかな。他の奴らは?」

「皆向こうで休んでる。ヒサは4時間位寝てたから、皆疲れたんだ」

「よ、4時間!?じゃあ今は何時だよ!?」

「午後七時二十分」

「マジかよ………。あっ、敵は?」


急に久吉が大きな声を出したので、耳を痛くしながら沙輝は答える。


「何故かはわからないが、こちらに手出しはしてきてない。今は先生方が騎士たちの相手をしている」

「そうか……。こちら側の損害は?」

「生徒十数名が死亡、四十数名が重軽傷。百名近くが行方不明。教師は二名が死亡、七人が意識不明、四人が軽傷」

「ず、随分と詳しいな」

「そこの掲示板に書いてある」


沙輝が指を指した方を見ると、確かにそう書いてあった。

それを確認した久吉はベッドから下りようと、身体を動かした。


「お、オイ!ヒサ、まだ起き上がっては駄目だ!」

「大丈夫だって。傷は殆ど無いし、消費した魔力も9割方回復した。今何かあっても十分に対応出来る」

「いや、そういう問題じゃ……」

「ナッツ!!!!」

「!?」


久吉と話していた沙輝はそれ以上言葉を繋ぐ事が出来なかった。

奈々が思いっきり久吉に飛び掛かったからだ。



久吉に飛び掛かった奈々は、思いっきり久吉にほお擦りしている。



「もう!心配したんだからね!!」

「わ、悪いって!でも、ちゃんと帰ってきたじゃねぇか」

「でも怪我してた……」

「奈々………」



心配そうに俯く奈々の頭を撫でながらも、久吉は維新と愛美に視線を向けた。

 

「わりぃな、心配かけて」

「「別に……」」

「………」



二人は余り心配をしていなかったようだ。


五人がそんなこんなを繰り返していると、いつの間にか教師たちが舞台の上にズラリとならんでいた。


そして、一人の初老の先生が前にでて、拡声魔法を使いながら話を始めた。



「えぇ〜、テステス。ゴホン。え〜、現在我らが学園は、なぞの集団に攻撃を受けています。え〜、そして、学園長が不在の今、副学園長である私が、全体の指揮をとらせていただきます」


おっかなびっくりといった感じで、副学園長の話は続く。


「え〜、これから先生方による、行方不明生徒の捜索及び敵の排除行動を開始したいと思います。え〜、生徒諸君は落ち着いて、現状待機をお願いします」



それを聞いた久吉は思わず笑ってしまった。


何も出来ないくせに、知ったような顔をしている教師たちに。




その笑いを聞いたのか、副学園長が怪訝な顔して久吉に話しかけた。


「おい、そこの君!何が可笑しい?学園がこんな状態なのに何を笑っている!?」

「いやぁ、ただ単純に先生たちの阿呆さに呆れているだけですよ」

「なに!?貴様、どういう意味だ!?」


久吉の言葉に壇上にいる先生たちの顔色が、一斉に険しい物へと変わった。


「言ったままの意味ですよ。どうせ貴方たちは何もせずに、ここであたふたとしていただけでしょう?そんな中、僕らが何をしてきたと思います?」



久吉の問い掛けに、一人の男性教師が答える。



「フン、どうせ教室かどこかで情けなく気絶していたのだろう?」

「プッ、アハハハ。無知な先生たちにまともな答えは期待してませんでしたが……。戦ってたんですよ。あの騎士たちと。生き残る為に!」

「グッ………!」



久吉の言葉に唸ってしまう教師たち。そこに久吉は、更なる言葉をぶつける。


「しかも、先生たちは俺よりうまく戦う事が出来ないでしょう?そんな人達に指図をされたくない!!」

「そこまで言うのなら!!……」



そこで、今まで沈黙を貫いていた副学園長が大きな声を上げた。


「私たちの行動を見てから決めてはくれないか?」

「副学園長!?それでは……!?」



うろたえる教師に副学園長はそっと話しかける。



「フン、どうせ何も出来ない小僧の戯言。まともに付き合う方が馬鹿なのだ。どうせ騎士の一体ぐらいを五人で倒して天狗になっているのだよ」

「あぁ、なるほど。恐れ入りました。では、そのように……」





副学園長の提案を聞いた久吉は、それなら、と首を縦に振って同意を示す。



「だったらまずは、あんたらの作戦とやらをやって見せてくれよ」

「おぉ、勿論そうさせてもらう。では、教師諸君。幸運を祈る」

「ハッ!!」



副学園長の号令の下、教師達は学園に散っていった。





そう。




侵入者よりも自分達の力の方が上だという、何の根拠も無い馬鹿みたいな傲慢に溢れた自信と共に………。

いかがだったでしょうか?




ここで、またもや皆さんに感謝をこめてお知らせがあります!!


今作の総合ユニーク数が2000を超えました!!


ここまで作品を読んでくださった方々に感謝を……。


ちなみに、感想のところを誰でも書けるように(一般のユーザー登録をしていない方も)しておきました。


感想などをいただけると、幸いです。

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