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天使、はじめました☆  作者: 大牧ぽるん


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第五話 #うち天国なう

桜花さんのオムライスはカフェのちょい硬めの卵が乗ったもので、めちゃ美味しくって。

その後も楽しく話してたんだけど、早めに住居は見ておいたほうがいいと思うと言われてそりゃそーか!と思ってお会計をお願いした。

ママとパパから貰った財布。これに決めて良かったなって思いながらお金を出す。

「ごちそうさまでしたー!」と言って行こうとしたら、扉を開けてくれていた桜花さんがいた。



「いってらっしゃい、ティアラちゃん。また来てね。」



最後まで見送ってくれてまじ第二のママじゃね??ってなるね。うん。

天使じゃん。あ、うちもか?あははは。

それにしても、天国って利益をあんま考えなくていいのかな。

さっきのオムライスセット500円は安くない???やっべえ。

また来よう。めっちゃ癒やされたー。

なんか状況も少しだけ掴めてきたしめちゃ助かった。まあ、頭パンクするか思ったけど。



あ、待って。寮って書いてあったから引っ越しするときってなんか、挨拶しなきゃじゃね?

ママもしてたし。なんだっけ。なにしたらいいんだ?

スマホにネットくらいあるよね?と開いたら流石に笑うわ!



「天NETって……!まんますぎね!?天ってつけときゃいいと思ってんでしょ!

だっせえええ!もうちょいひねってほしいわ!!まじで。」



まあとはいえ、使いますけど!

タップするとネットが開き、検索エンジンが出てきた。

そこにうちは【引っ越し 挨拶】と打ち込んで検索をかけてく。



「えっと…… なになに?

【引っ越しの挨拶は、一般的に引っ越し後2〜3日以内、遅くとも1週間以内に行うのが目安です。時間帯は、早朝や夜を避けた日中(10時〜12時、13時〜16時頃)が適しています。渡す品物は、タオルや洗剤などの日用品、お菓子が定番で、価格は1,500円以下が一般的です。】

え、なんかプレゼント的なのがいる系?なるほどー。確かにご近所大事だし。

えっと、両隣と、上、下の部屋はマストって感じね。OK。

とりま寮に行ってみてどんなとこか見てからプレゼントは考えよー。」



うちは結構スマホ慣れしてるから助かるけど、これおばあさんおじいちゃんの人とかいけんのかなー。なんかいきなり他人の心配しちゃうわ。

そんな事を思いながらうちは寮を目指す。

大きな天国の豪華なビル近くだからめっちゃわかりやすいし。迷わず行けそう。

今の都会エリアからも見えるし!歩く?

いや、でも見えるだけで遠いか…… 電車とか使ってみる?バスとかあるのかな?



なんて思ってたら、目の前にバスが来た!え!?ここよく見たらバス停前じゃん!

バスの標識見たら、【天国市役所前】と書いてある。



「あの!運転手さん!」

「なんだい?」

「あのでっかい!豪華な建物、のところ行く?このバス!」

「ああ、天国市役所ね。行くよ。終点だけどね。」

「じゃあ!乗ります!!!」



うちはバスにダッシュで乗り込み、あんまり混んでなかったから真ん中の席に座った。

扉が閉まってバスが動いていく。

ゆっくりと天国を見ることが出来た。

本当に天国って誰もが穏やかな顔をしていて、誰もが助け合ってる。

信号でおばあちゃんを助ける男性や、子どもと一緒に公園で遊んでいるパパらしき人、

列もちゃんと並んでいて抜かそうとする人なんて居ない。

凄い…… まあうちもしないけどさ。

みんなこうだと安心感が凄いんだな。何かに怯えたりしなくていいんだ。



「天国……」



思ってたより、リアルな世界だけど住みやすそう。

ゴミ一つ落ちていない街をゆっくり眺めながらうちはやっぱり考えてしまう。



なんでうち、死んじゃったんだろう。



ほんと、悪さしてないし。結構真面目チャンだったし。門限守ってたし!

酒もタバコも万引きもしてないし、あんこ好きだし。

だから天国なんだろうけど。



死んじゃったのは、さっき聞いた【死神】って言う存在の仕事って言ってたけど。

17歳をしなせなきゃなんない理由ってなんなのさ。

ほんと、うち。もっと生きてる間にしたいことあったのにな。



くよくよしちゃわね?こんな状況。ほんと。夢みたい。

そんな事考えてたら寝ちゃったみたいで、次に気付いた時はバスの運転手さんがうちを起こしてくれるところだった。



「嬢ちゃん、大丈夫か?」

「はえ?あ。」

「ついたよ。眠ってしまっていたんだね。その封筒、天国に来たばかりなんだろ?

疲れたんじゃないかい?」

「う、うん、ちょっと色々考えちゃって。」

「そうかい。今からうちに帰るのかい?」

「うん。」

「うんうん。なら、早く帰ってごらん?きっと驚くと思うよ。」

「そうなの?」

「ああ、それだけでも元気に今も頑張れるくらいにね。」

「そうなんだ、ありがと。えっと、運賃は……」

「無料だよ、これは無料バスなんだ。また使ってくれるかい?」

「まじ?うん、わかった。ありがと!」




運転手さんにお礼を言って、バスを降りる。

バスを見送り、天入を開き寮まで歩いていく。所要時間10分くらいだった。

綺麗な森の景色の中を抜けていくと、白い大きな高級マンションみたいなものが見えてきた。まさかとはおもったが、地図がここを指している。

外装も豪華絢爛、港区?銀座?みたいな???こええええ。

恐る恐る入るとまじで入口に受付?みたいなのがあって、おばちゃんに声をかけられた。



「大島ティアラさん?」

「あ、はい。えっと、ここが寮であってますか?」

「ええ、ここが天使市役所の寮の一つよ。私はここの管理人、のぶ代と言います。

仲良くしてね、ティアラちゃん。」

「はい!よろしくお願いします!えっと、のぶ代さん。」

「はい。よろしく。」

「いい人そうで安心した。」

「そう言ってくれて良かったわ。寮のわからない事は私に言ってね。

ああ、これが鍵よ。貴方の部屋は4階よ。角の7号室。」

「ありがと。」



のぶ代さんから鍵を受け取り、うちはエレベーターで4階に向かう。

4階につくと、角部屋がみえる。あそこがうちの今日からの部屋。

運転手さんが言ってた驚くってなんだろ。ゆっくり鍵を回し、部屋をあけた。






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