表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/13

矢彦珍道中・捌  〜百合鬼合戦・陸  刺渡島の戦い・壱〜

―節分の日―


うっすらと氷が張っていた。この冷え込みで分厚い氷がところ、ところできていた。


「さぶ〜!!太陽が登って無いな」

ユリカ教団の一兵卒が言う。


「ああ~それが開戦の合図をする刻だからな!

ふぅ〜緊張してきたぞ」

もう一人の一兵卒が言う。


「俺もだ〜。う〜緊張して小便したくなった。凍らないようにしてくるわ〜!」

と一兵卒はそわそわと走っていった。


「漏らすなよ!まったく・・気持ちはわかるが・・・もうすぐ日が昇る!!俺は生きて帰れるだろうか・・・」

一兵卒の不安をよそに、ゆっくりと太陽が顔を出し始まるのだった。



ワーと言う声で戦争が始まった!作戦はなくただの特攻である。上手く行けば上陸さらには本丸以外のどこかを落とせるかもしれない。


「いギィー」

矢彦は全身に激痛が疾走り悲鳴を上げながら膝から崩れ落ちた。


「また宝具が殺られた・・・!これが「百鬼夜行」か!想像以上に鬼が強い・・・地獄(獄界)の鬼でもこれ程の戦闘力は一階層では主クラス、二階層でも将軍、幹部並はあるし。五階層の一般兵級の戦闘能力があるぞ・・!あっているよな?大にヒミコよ⁉」

と鬼の戦闘力の分析する弥彦は答え合わせのするかのように尋ねるのであった。


両名は「百虎」の意思をくみ取り大きく頷いた。


「・・・・、将級は二階層の主並で間違い無いな・・・、「聖獣王」と契約してなかったらアリと巨人並の実力差だったな。オラも妖かしになっていなければ確実に殺されていたな。ふっふふこれも我が妹愛がなせる偉業ぞふっふふあっははは」

何故かご機嫌の変態であった。


「さ〜!もういいさ!全軍退け〜サー」

ヒミコが撤退命令を出すのであった。

鬼どもは余裕の笑みやたか笑いをして見下すのであった。


―ユリカ教団作戦会議―


「実力が分からない、情報もろもろ為の戦だったが、実に実りがある戦であった。鬼どもがこの戦でなめてくれればありがたいなのだが・・・」

大次は語尾もなくこの日の戦の感想を述べるので皆は少しの間戸惑い、同様するのであった。


「まぁ!しないでしょうね。仮にも「百鬼夜行」に選ばられし猛者達!しかも向こうの軍師は地獄のアドバイザーみたいなやつとは違うと思います!!」

タケルが真剣に答えるのであった。空気は重くなっていった。


「私に案がある!なんせ元は向こう側にいたからね!」

元「六鬼将」の天邪鬼が自信ありの顔をしながら主張するのであった。


「選ばし十二支の「猛虎」ならさぞ素晴らしい案であろうな!」

絶対の信用をしている矢彦であった。


「時期も良いのだ!!ほんとにユリカ教団は持っているよ!!

おそらく明後日渦潮が一番荒れる日だと思うよ。一年に一回あるか無いかのとてつもない大渦潮がこの海域を支配する。さらには引き潮気味の為に、刺渡島の東丸のここに大きな洞窟が顔を出すのだよ!普段はいけない場所だが一年に一回あるかないかで姿を現す謎の洞窟を我らが占領すれば、後は静さんがもろもろできると思う。難攻不落の唯一の攻略域だと思うよ。ただこの大渦潮を突破しての洞窟・・海図やここらに詳しい船乗りもしくは海賊が欲しいところなのですよ。やはり長年こので生きている人たちとは年期や歴史が違いますね。ちょっとしたことでも気付くのは強みですからね!」

と刺渡島周辺の海図を広げ、ある場所を指を指しながら案を立案するのであった。


「なら問題無し!この六奥を何万年と見てきた「聖獣王」がいます。渦潮なら、水系が得意で水軍を率いるに長けている「玄武」、「青龍」の「天下・五大剣」「童子切り丸」と「鬼丸」で、「寿珠」達も補佐としていれば大丈夫です。たとえあの「百鬼夜行」でもあの大渦潮や水軍戦こっちが有利!故に水系得意な宝具の擬人を宜しくです矢彦様!」

とニッコリと答える八重櫻であった。


「確かに、地の利を有効に使わないと損だ。つまり上手くやればこのあたりの海路を我々にでき、かなり有利に事が進む・・・!

よし!!天邪鬼の作戦を採用する!反対意見がある者は遠慮なく言うのじゃよ!!」

と矢彦が聞いて、辺りを二三回見渡したが反対意見が出る気配も無いので、ここに天邪鬼の作戦が採用される事になり一同は「ははあぁ」と頭を下げるのだった!



――「百鬼夜行」陣営のとある一室――


「一階層の海や水系に強いゴロツキ鬼を加えて4万です。数が多いと烏合之衆だと思いますが。」

と痩せてスラっとしている蒼い鬼が不思議そうに報告をするのであった。


「あれは、我々の戦力をはかる為の戦ですよ。それに油断でしてくればなお良し!の作戦だと思います。「ユリカ教団」をなめてはいけませんよ。なんせあの眷属なのですから。あの一族にまたしてもは絶対に御免こうむる。

後「百鬼夜行」の序列百〜八十を加えて貴方が水軍大提督として責務を果たしてもらいますよ!いいですね!!」

軍師の鬼がさらに念は念を入れてくるのである。それ程「ユリカ教団」は知らないうちに恐れられているのであった。


「まぁ元「六鬼将」がいるから、あの大渦潮を突破しようとはするのはわかるが・・・あの大渦潮「ユリカ教団」が後略できるのかね。」

さらに疑問が増える鬼であった。


「はぁ〜。今まさに敵の手の平の中ですよ「後鬼」左将軍!!」

釘をさす軍師である。がしかし納得いかない表情の後鬼ある。


「ちゃんとしてくださいの!もしここの海路取られると、後鬼将軍の命をいくつ献上しても足りませんの。故にお願いします。」

口を挟んだのは椿大臣姉妹の姉の方の一花である。役職左大臣で官僚である。左額の花模様の痣らしい所からピンク色の細くて長いて美しい角が生えている。鬼どもはこの角でメロメロになり堕ちるのである。勿論妖艶の顔もある。

隣にいるのは椿大臣姉妹の妹方の右大臣の二花ふたかである。姉よりも幼い顔で右額黄色い花のような痣らしきものから普通の太さの角が普通の鬼の角の平均長さまで伸びている黄色くて、うっすらとピンクか、桜色の角を生えていた。もちろんコアな鬼どもはたちまち萌え〜現象に陥り昇天する。




―大渦潮の日―


カンカンカン!!

戦の鐘が鳴り響く!


「やはり来たか!!だが浅すぎる知略よな。この後鬼左大将軍がこの渦潮区域を護る守護者としている限り勝機なのは微塵も無いわ!」

と余裕の顔している後鬼だった。しかしこの油断となめていたせいでもありユリカ教団もびっくりするほど楽勝に勝って行くのである!


「とんだ将だな・・・!!この大決戦でこの八重櫻の決死の覚悟返して欲しいわ〜」

ため息をつきながら指揮をする八重櫻である!当たり前なのだが長年この地域を見守った者とここ数年と水軍としてはかなりのエリート戦であって足りないものをどう補えるかが勝利の鍵ではあったが、敵が油断しまくりの陣形及び自分たちがまさかの押させれている状況で精神的に不安つまりエリートのプライド等が邪魔して現実逃避して混乱状態の「百鬼夜行」の陣形ガタガタの水軍に勝ち目は無かった。追い詰められていく後鬼であった。


「グギ〜!!なんだこの擬人の強さ!!それに妖かしの強さも一般的以上の強さ・・・水系得意を差し引いてもお釣りがかなり付くぞ!・・・ッ!なんだ!船がおかしな揺れ方をまさか!!」

船団に囲まれ絶対絶命の後鬼は敵の力用を見誤る事に後悔していたがもう手遅れである。


「渦潮に飲み・・・え!」

ポチャ・・・後鬼に伝言しに来た鬼は大渦潮に落ちそのまま飲み込まれていくのであった。


「そんな・・左大将軍の後鬼が・・こんなこんな・・」

呆気なく後鬼が乗っている船を含めの大船団は大渦潮の中に消えていった・・


ユリカ教団の被害はさほどなくまさに大勝利であった!これは「百鬼夜行」にとってこれ程の情けない大敗北も初めてであった!


―敵の陣営・とある一室―

(・・私の助言を無視するからだ!まぁいい!これで我が軍勢に隙きはなくなった!そう思えば武功派の鬼の首一つは安いものだ。)

と鬼の軍師は後鬼の敗戦を聞き、あれこれと想いを巡らせていた。


ここからは泥臭い戦が何ヶ月も続きそして・・「聖夜の日」の朝日が登るのであった。


「ユリカの誕生日を祝をする!防御結界を命がけではれ!!

ユリカ教団あげて祝う!もちろん他の妖かし達も同じだ!もし断れば敵とみなし殺すからな!!これは絶対事項だ!」

変態王・矢彦はぶれない!


「あの〜!「百鬼夜行」からの使者からです!」

いい感じに水を差され不機嫌となる変態は、その使者が持ってきた文を読むとさらに激怒する!!



「ふざけるな!去年は大事な戦とユリカ様導きで我慢したのいうのに!!!殺す!コロス!!ころす!!!」

静は、そっと変態から文を奪い読んでみると・・・


「このままではジリ貧である!盆では我が軍勢も増援、力が倍になるがそれは敵の軍勢も同じ事で、決定的なものがなく!さらにはこの難攻不落の城を両軍勢が上手く使っているため最強の剣と最硬ではまさに矛盾状態である!つきましては提案があり、「百鬼夜行」と「ユリカ教団」の代表戦でけりをつけようではないか!やはり鬼の本質なのであろう。どうだうか!死合方法はこの場所にある五重の塔での代表戦!一対二や二対二等の変則死合である。お互い発表はなし!ただし最上階は大将戦の一騎打ちとなる。もし了承するなら「聖夜の日」が終る迄に来ること。罠などはない。全軍でこらても構いません。大歓迎致します御馳走などの宴席にて、賭け事、観戦で大いに盛り上げてくれれば幸いです。ではいい返事をも期待する」

と書かれていた。


「確かにいい案ではあるが・・!ウム罠でも無いだろう!鬼の性質的には問題無し!これが人間や天や悪魔なら考えるが・・しかし変態が問題だ・・鬼よ日が悪いダベ・」

とため息を付く大次一同であった。


「心配するな受ける!!こんな所で足踏みできるか!!祝杯などユリカがいる時でも盛大にすればいい!一刻早くユリカを!それがユリカ教団・・いやこのオラの野望!!

それにこのオラを本気で怒らせた事を後悔しながらシネ!!」

怒りの炎がメラメラと萌える変態であった。


「皆!!仕度するさ〜!!別の意味でお祭りさ~!」

と指示を出すヒミコであった。




登場人物

ユリカ教団の皆様


百鬼夜行の皆様

誤字など読みにくい箇所ありますがどうかどうか宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ