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58話 ブームの真相

また別の場所に居た、しかし今回は見覚えがある。

でも此処に来た覚えが無いから相変わらず記憶が飛んでいてわけが分からない。



「よお」



声がした真横でコニーさんは簡易的な作業台を建て、分解した短銃を列べメンテナンスをしていた。



「えっと…おはようございます?」



これはどういう状況なんだろうか、私がさっきまで寝ていたのは分かるんだけど、なんで此処に居るのか分からないし、コニーさんが居るのも分からない。



「じゃあ行くか」



コニーは銃を一瞬で組み直しあやめに渡す。



「えっえ~と?」



状況を理解する前にことが進もうとするなかで、どういう状況なのか把握しようと周囲から情報を得る。


まずここに何度か来ているからダンジョンだって判った。あとコニーさん以外にもソニアさんとメリー君が居た。



「いや説明しなさいよ」



あやめが混乱しているとソニアがそう放ちとコニーはことの成り行きを話す。





・・・





「やってるやってる」


あれはお前さんがプロメにしばかれてるってコイツ(メリー)に聞いてな、観戦しに行ったらよ。


丁度組み手やってたから終わるまで待とうとしたら、お前が大技転かしたあとうんともすんともしなくなっちまって。


ちょびっとしかねえMPで衝撃を緩和しきれなかったようだな。 しかも魔力も消費し過ぎて魔欠起こしてオネンネしてたみてぇだ。 あと肩が外れてたから治してといたぜ、馴れねえのに勢い良くあんなもん振り回せばこうなるわな。


まぁ運び易くなったから良いけどな、あん? 私が運んだんだろって、細けぇこと言うなよモテねぇぜ。



「なっなるほど」



私が寝た覚えが無いのに夢を観た理由は解かったし、此処に居るのも分かった。

でもそれは連れてこられた理由ではない。



「最近このダンジョンで見たことねぇ魔獣が出るって持ちきりだろ」


「そうなんですか?」


「捕まえたら賞金が出るっつうから一攫千金狙う奴に道具を貸し付ける奴でごった返して授業にでない奴も居るらしい。困った困った」


「ええ、元々の賞金に別で賞金を追加し、吊られた人に道具を貸し出しぼろ儲けした二年生には困ったものです」



コニーを見ながら話すソニアでその二年生が誰か容易に特定できる。



「ま、まぁ心優しく懐が暖かいおれは奴らが怪我する前に解決してやろうとな。なっメリー」


「そうだっけ?確かソニアに協力しないと売上没収って言われたからじゃないの?」


「・・・そんな訳だからな。よっしゃ別かれて探すぞ!あやめ付いてきな」


「えっちょまって」



逃げるようにそそくさと先へ行ってしまうコニーを追いかける。



「はぁ…はぁ…かなり進みましたゲェホケェホ」



どんどん先へ行ってしまうコニーさんとはぐれないようひたすら追いかけていたらソニアさん達と離れだいぶ遠くへ来てしまった。

油断してた、工房に籠っているインテリ系だと思っていたら無駄に運動できるアウトドア系だ。

服装も何時ものと違って探索用のEFサーチャーを着ているから真面目なのが分かる。



「と…ところで…ぜぇぜぇ…スゥ…何で私を連れていたですか」


「なぁこのダンジョン今年まで放置されてたって知ってたか」



ピューパーから幻理化したダンジョンマップを周りに出し、操作しながら話し続ける。



「最初に此処で富を見つけた奴がエルドラを建国し、現王に代わる頃にゃ取るもんが無くなって300年ちょい放置よ


この道も三世紀前に造られたにしちゃ小綺麗だろ。 実際こん中じゃ10年も経ってねえしな」



それだと今、言ったことと矛盾してる気が…



「そんでまぁこの話は『星の雫』に載ってから知らねぇ奴はそうそう居ねぇ」



確か文字が無い仕掛け絵本の名前だったかな。



「あの絵本、前に読んだですけどかなり血みどろですよね」


「血み…どろ? そんな在ったか?」



コニーは首を傾げ、思い当たらないと返す。



「話を戻すが此処を知っている奴は試験でも来ねえし、職員も知ってから殆ど整備もされねぇ。

だが最近、三世紀ぶりに潜った男女生徒二人が居てな、戻ってきたら女子生徒が制服を血で真っ赤する位の大怪我で騒ぎになったそうさ」


「ええっそれやばいじゃ…うん?」


あー私だ。


「気になった奴らがこのダンジョンを調査したら謎の魔獣を発見しただ。んで女子生徒はソイツに襲われたんじゃねぇかって 」


えぇなにそれ知らない。


「そんな噂が広まって新聞部とかそこら辺の連中が懸賞金を懸けたわけよ。 亡くなった女子生徒の為にもってな」


え…死んだことになってる…。


「な…なんで亡くなったことになってるです?」


「後日、怪我で休んだ生徒を探し回ったがみつからなかったそうさ。 そんで『重傷の奴が動けるはずがないまさか!』と、根も葉もない説が広まっちまったとさ」


えぇ


「まぁ本人に噂が届いてない上に、そもそもその生徒を誰も知らないって落ちなんだけどな」


「・・・あーじゃあ魔獣の件で連れてきた訳じゃないですか」


「まぁそうだな、だが全く関わってねぇ訳じゃねぇよ… コイツを見な」



ダンジョンマップと何かのグラフなど調査記録を見せてくる。



「まずこいつが過去10年の一年ごとのダンジョンに潜った人の累計、こっちが3月から先月までの2ヶ月間ダンジョンを潜った累計。

そしてそれぞれの期間、ダンジョン内で発生したエーテルのグラフだ」



10年の方は殆どグラフが上下していない一方で、2ヶ月の方は人の数は過去の一年毎と差ほど変わらないのにグラフが所々飛び上がっており一目で違いが判る。



「んでこれは今月の始め午前9から今日の午後6時までの約4週間の記録だ」



先程のどのデータと違い人の数が爆発的に増加しているがエーテルのグラフはそこまで変化していない。



「そしてこれが今から30分前、お前さんが寝て起きるまでだ」



その記録は今までのデータに類を観ない程に異常に上がっていた示していた。



「この下がった所はお前さんが丁度目を覚ました辺りだ。 これを観りゃどんな阿保でもお前さんが何かしら絡んでると予測すんだろ」


「そうみたいですね。 でもどうやって調べたんです」


「詳しく説明しても分んねぇだろうからざっくり説明するとな、その短銃には使用者の魔力とか識別する機能があんだ。


今回発生したエーテルと反応する魔力を203人の中から手当たり次第に照合してったらお前さんと合致したってわけさ」


なんか科学捜査班みたいなことしてるなこと人。


「よくそんなに集められましたね」


「簡単なことさぁ、懸賞金につられた奴に道具と一緒に渡しぁ良いからな」



だからわざわざ自分で懸賞金を吊り上げる様なことをしたのか。



「そんな回りくどい方法じゃなくて直接依頼すれば良かったじゃないですか? 確か学内ギルドってありますよね」


「ギルドだと依頼にはランクがあってさ、今回の事を依頼としてランク付けるとかんなり下になんだ。 そんで低いランクは賞金も高く付けらんねぇ。


それにダンジョン全体を調べるのにぁや1、2パーティ程度じゃ時間も金も掛かりすぎるし、やる気も上がらねぇから効率も低い。


だが一攫千金となりゃ別だ。 大金を手に入れる為に根掘り葉掘りと探し、仲間同士で情報を交換すればたちまち広がりおれまで届き 、おれが楽を出来るようになるのさ。


ついでに稼げるし、噂は真相が知られる前に利用しておかねぇとな」



なんというか昔あったUMA(ネッシー)の噂を流して観光地を盛り上げるあれにあれに似てる。

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