56話 修行中
更新できなくてすまないでやんす。
モチベはあるから投稿する気はあります。
耳を地面に当て伝わる音と振動で近付いて来るなにかを探る。
さっきは捕まえるのを手伝ったが別に俺は賞金に興味は無い、ただコイツのことだし協力しないと後々面倒くさいからな。
今度は足音が聞こえる、音の特徴からして4足歩行、通路内の風と足音の反響音で体長大体170cmくらいか。
獣体化している獣人なら特有の臭いを出すがそんな臭いはしない、なら魔獣か?いやこいつが言っていた魔獣なら頭に触手が生えているはずだ、だがそれが擦れるような音がしない、本当になんだ?
それが近付いて来ると通路の奥から青白い光が見えてくる。
見つからないように隠れナイフを鏡にし覗くと、ぼんやりだがその光が生き物の形をしているように見え、黒い目玉らしき物が六つ付いていることが判った。
(なんか小さいな120cmくらいか)
予想が外れたのがしっくりしないが直ぐに撤回することになった、いや外れていた方が良かったかもしれない。
体の輪郭がはっきり見えるようになると正体が現になる。
正体は4本脚の蜘蛛、目玉以外夜空に輝く星を写す湖の様な魔力で形成されたその姿は一見美しいがそれよりも背負っているの何かの方が気になり、音を立てないように身を乗り出して確認すると糸で人が巻き付いているのが見えた。
・・・
「魔法とは呪文と記憶など触媒に自身の魔力を実体がある幻影あるいは精神、肉体に干渉する力として繰り出す技術であり、魔力を物理的に触れられるような形にすることを幻理化と呼びます」
あの謎の施設を見つけてから約1ヶ月、進展は無く今日もあやめは授業をただ受けていた。
「そして魔術とは魔法を魔術言語や彫刻などの技術を用いてマギアカセットなどの記憶盤に能力を継承したものだと定義されています」
ファイア、先生はそう唱えると左手から炎を出し、用意したなんの変哲もないただの紙切れを近付けるが燃えることはなかった。
「この様に魔法で出した炎は熱を持ちませんが、発動者以外が触れると炎に焼かれているように感じ、実際に皮膚が焼け爛れたなどの記録があります。
これは互いの魔力による拒絶や生物のみ効果があるなど様々な説があり良く分かっていません」
学校が終わり放課後
「はぁ…はぁ…つらい」
あの日からあやめはほぼ毎日放課後になると少人数用のアリーナを借りてプロメの元でしごかれていた。
筋トレに体力作り魔法と魔術の勉強、そして戦闘訓練を日が暮れるまで繰り返す。
アリーナの端を反時計回りで5週走り終わると今度はプロメとEFの対人戦が始まる。
「何時も通りアラームが鳴ったら始めるぞ」
プロメは訓練用のEF、あやめはハンターを纏い開始までの僅かな時間で息を調え合図を待つ。
そして3…2…1とカウントが0になったと同時に短銃をプロメに向け3回間を入れず撃つ、それをプロメは避けることなく訓練用のレイピアで筆を振るように弾丸の弾道を逸らし、弾丸は地面に着弾してプロメの背後で爆発し土煙が舞う。
もう一度繰り返し銃を撃つ、ただし今度は直接狙わずプロメの足元の地面に向ける。
地面と接触した弾丸は爆発し爆煙と土煙で死角を生み、あやめはEFによって強化された足を駆使してプロメの横に一瞬で移動して銃を腕に押し当てスライドしシリンダーを回して魔力を再装填する。
「おわっ!」
もう一度構えた時、煙の中から鞭が飛び出し銃を持っていた腕に巻き付き、魚をつり上げるが如く引き寄せられ体が宙を浮く。
「視界を奪っても音で特定できると教えただろ」
そして目の前にやって来たあやめを容赦い回し蹴りを決める。 その威力であやめは遠くまで飛ばされ地面に転がる。
「ゲホッゲホ…はぁ…はぁ…」
剣銃を杖にしてなんとか立ち上がる。
「プロ…プロメさん…多分骨とか折れたと思うんで…保健室行って良いですか?」
「EFを着ているならこれくらいで怪我するはずないだろ」
ああそうだった、ピューパでEFのMPを見るとごっそり減っていた。これはEFのMPを消費してダメージ軽減する機能で、エミールの時もこれのおかげで怪我をしてなかったらしい。
ただあやめのハンター系は素早さ重視の性能になっており、防御力はそこまで高くなく、大きいダメージを受けると必要以上にMPを消費してしまう。
それに比べプロメのEFは訓練用ナイト系、防御力が高い代わりに身体、つまりステータスに強化バフが無い。
要するに元々の能力だけで弾を弾いたり、音だけで位置を特定し、筋肉だけであやめを持ち上げ遠くまで蹴り飛ばしたことになる。
(あー遠くからも死角からもダメだから次は正面から突っ込むとして、それでも勝てないからえ~と、よし)
あやめはプロメの目の前まで移動し剣銃を振り下ろす。
体を捻らせ躱されると、素早くレイピアに持ち替えられ反撃がやってくる。
しかし当たらないのを予想していたあやめは振り下ろした剣銃で地面を突いて自身を持ち上げ飛び上がりプロメの攻撃を躱し、剣銃を捨て訓練用の大剣を喚びだし、短銃の出力を最大にして撃つ。
その勢いを利用し回転と共に質量をプロメの背後に叩き込む。
するとプロメは盾を後ろに召喚して受けさせ片足で盾を傾けて衝撃を流し、大剣は勢いを殺さずそのまま地面に突き刺さりあやめは反動で背中から地に叩きつけられ、僅かに残っていたMPが0になり敗北する。




