54話 一章エンディング
「プロメさん?」
「人が居るから先生を付けて…ハンスか、仕事中か?」
ハンスと呼ばれたこの人はこもった声で相槌を打つ。
「えっとプロ、ピース先生それでなにか御用でしょうか」
「いや本業の仕事が片付いてしばらく暇になってな、 この際だから鍛えておこうと思ってな」
なるほどこの人は常に自分を鍛え、鍛練を怠らない人なんだな~。
「じゃあお疲れ様です」
さっさと帰ろうとすると肩を掴まれる。
「まー待て鍛えるのはお前だ」
「うぅーぅうーぅん」
「そんな不満そうな声を出さないでくれ」
プロメは耳元であやめだけに聞き取れる程度の声で話を続ける。
「これもお前の為なんだ。私は常にお前を守ってやることはできないし、他の奴が助けてくれる保証もないんだぞ」
「うぅでも今はEFとロボEFありますし」
「言っておくがEFはあくまでも使用者の技量を引き出す言わば筆の様なものだ。
いくら鮮やかな色で絵を描いても技術がなければそれは絵ではなくただ色を塗ったに過ぎない。
それにあのEFを使ったらしいがボロボロだったじゃないか」
そうだ、妖精の時は最後の一匹を仕留め損ね、鴉の時はギリギリ勝てはしたが操縦技術が足りなかったし油断もして危うく首が飛ぶところだった。
「お前もアイツの様になりたくないだろ」
「アイツ?」
「神田のことだ、そうか名前知らなかったか」
「いえそうじゃなくて、私その神田が誰なのか分からないですけど」
あの場に居たのは私と鴉と私を助けてくれた黄色の騎士だけだったはず…他に人なんて居なかった。
いやそもそもなんであんな場所に居たんだっけ?あの時、何があったかはっきりと覚えているのに彼処に行くまでの経緯が思い出せない。
まるで数式の答えだけ出して式の過程を飛ばしている感じで、とにかくモヤモヤする。
「・・・いや何でもない…まあともかく自分の身を守れるくらいには強くなれ、分かったか」
「分かりました」
「よし、じゃあ帰って良いぞ」
なんだかかんだで修行することになってしまった。
でもしょうがないか、それにしても結局、神田って誰だっただろう?
あやめが立ち去った後、校舎の窓口から紅くなった街を眺めならがらため息をつく。
「アイツか?」
「そうなんだろうけど…わからないな」
「関わり過ぎるなよ」
「今さら無理だよ…アンタなら分かるでしょ」
「そうだな…」
リュジアンサス 種族:フィーラズリ 性別♀ 身長161cm 髪色:青 年齢16
マイペースで天気が良い日は大体何処かで昼寝をしていて、基本はただの猫。
コニーとは初等部からずっとクラスメイトで、いわゆる腐れ縁に近い。
ちなみにあやめとは二度会っているがお互いに気づいていない。
ラース・ブラッド 種族:ユニコーン 性別♂
身長164cm 髪色:赤 年齢16
コニーの古くからの友人で幼馴染みのソニアより付き合いが長い。
人見知りなので身内以外と話すことができない。
ハンス 種族:不明 性別不明 身長200cm 髪色:不明 年齢不明
ハンスと呼ばれるブラッドの執事。
常に鳥の嘴のようなマスクを着けており、顔を知る者は少ない。
プロメとの関係は不明。




