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49話 日記


最初に入った部屋はあの部屋より広くはないが最低限の家具が揃えてあって質素であるが生活の痕跡が残っていた。


なにか手がかりがないか机などを探すがそれらしき物は見つからず、唯一見つかったのはベッドの下にあった埃を被ったクッキーの缶、そして中身は大量のTCGのカード、これはおもちゃ箱とかそんな感じかな。


それにしてもこのカードめっちゃ見覚えがあるんだけど一体どこで見たんだろう?

いやあったところでこれが手がかりになりそうにないけどね。

箱を戻す前に1枚貰っておこう。 カード自体に興味は無いけど、久しぶりに馴染みのある文字を見るとどこか懐かしさを感じる。

記念として1枚くらい取っても良いだろう、どうせ今まで放置されていたんだ、この分じゃ取りに来る人間ももう存在しないだろうしね。


次の部屋は置いてある家具は一部同じなんだけど、なんというかあっちに比べてこちらは遊び心に溢れている…いやはっきり言葉に出すのならば。


「オタクの部屋じゃん」



部屋の端から端までフィギュアやゲームソフト、漫画が詰まった本棚が壁を埋め尽くし部屋を圧迫し狭いがこの空間に不思議と親近感を感じた。


「あっ!」


しかもほとんどの物は自分がこっちに来る前に持っていたもので、自分が好きなものばかりだった。 もしこの部屋の住人と出会っていたならきっと友達になっていただろう。


さて脱線しちゃったところで本題に戻そう、今日は決して遊びに来た訳じゃないしさっさと此処がなんなのか分かる物を探そうか。

PCは電源ボタンを押しても反応がないから壊れているようだし、本棚には娯楽物しかないみたいだから机の中を探してみよう。


よし、さっそく日記らしき物を見つけた。

他人の日記を覗くのは人としてどうかと思うけど古来より秘密とは暴かれる決まっている、書いた本人には悪いが読ませてもらう。


[4月16日木曜日


アーネモに就職したんだが想像しているものと違った。

アーネモと言えばアサルト・コアの新作を出して有名になったゲーム会社だ。

そんな会社が実際にゲームに出てくるようなロボットを開発しているなんて誰が想像が着く。


それに俺がここに居るのも、俺のANアカウントにアーネモからスカウトDMが着たのが始まりだ。

スカウトの理由もACのランキング100以内に入ったかふざけた理由で、SNSではこのランキング100以内のプレイヤーに来るDMがトレンドになるほどには話題になっていた。


SNSではこの真偽を調べるためにアーネモ本社に電凸した奴が動画なんかあげていたが、本社からは知らぬ存ぜぬの対応。

この日が4月1日だったこともあって、午後を過ぎた頃にはネタとして扱われトレンドからも消えてしまった。


俺もさっさとこんなメールを削除しようと最後にもう一度開くとメールのかなり下にyes/noと、だけ書いてあったのを見つけた。

これが何を意味しているかその時は分からなかったが俺はそのまま削除してしまった。


すると突然PCのモニターからこの腕輪が出てきた、最初は理解が出来なかったが、とりあえずこの腕輪をはめてみるとさっきのyes/noの選択肢が空中に現れた。


これを自分が理解をするよりも先にyesを押してしまったことを今でも後悔している。そして俺が瞬きをした時にはもうこの部屋に居た。]



内容は理解はできたがわからないことの方が多すぎる、いやそれよりもこの人の一文字が大き過ぎるので日記帳の全ページを使い果たしている方が一番の謎なんだけど。


まあ、ようするにここがアーネモっていう会社の施設ってことと、この腕輪がデバイスのことだとみて間違いないだろうが、もうちょっと詳細を書いて欲しかった。 これ以上部屋を調べても日記は見つかりそうにないから部屋を後にする。


また廊下を進んで次の部屋に入ろうとすると扉に鍵が掛かって開かなかった。

あとこの先はどうやら別館への渡り廊下らしいので、後回しにして進もうとすると前から神谷さんがやって来た。


「なにかありました?」

「ここがアーネモの施設でロボット製造してたくらいかな、俺の世界にはアーネモはないけどそっちはどう?」

「かなり有名なゲーム出しているのに私が認知してないのでたぶんないです」


日記を渡す


「確かにこれだけ有名なら一般人でも知っているか、それにしてもよくあるゲームが原因で転移する展開だね、あやめちゃんもこんな感じで飛ばされたのかもよ」

「だったら良いですけどね」


せめて転生か転移のどちらなのか判れば今後の放心がはっきりするんだけどな、前者なら諦めてこの世界で暮らすし、後者なら心が折れない限り帰る方法を探すだけ、どのみちやることがそれしかないのだから 。


さてとこの辺りの部屋は大方調べたようだし、残っているのはこの先きか。

さっそくアンディに開けてもらおうとするとデバイスから警告音が鳴る。


『警告!!

施設内に未知の動く熱源を複数探知…

この先、進むことは推奨しません…

それでも解錠しますか…yes/no』


なにか居るみたいだけどなんだろう、ミミック…いやそう何度も遭遇するわけないか、生存者って可能性もあるけど…。



「とりあえず何か居たら速攻で逃げるでいこう」

「ガンガン逃げる、ですね」


扉が開き進んだが直ぐに立ち止まり早くも扉を開いた事に後悔した。

廊下は壁や天井が破壊され、床には血を流し幾人も倒れ伏し異様な光景がそこにはあった。

試作品No.05 結晶魔法試験型大剣


名前はまだ付けられていない。


コニーが結晶魔法を用いて編み出した大剣であり、気まぐれで神谷に渡した。

剣身は存在せず、鞘に貯めこんだ魔力を収縮し剣へ形成、質量を与え一時的に実体を持たせた剣とする。

魔力のみのため、見た目より軽い。


使用者の魔力を光波として放ち、離れた敵に攻撃することができるが消費が激しいのでおすすめしない。


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