47話 虹色(ゲーミングカラー)
現在あやめは神谷とあのダンジョンに潜っていた。
「いや~急に来てもらってすみません」
「気にしなくても良いよ元々予定なかったし、それにソロでダンジョン駄目みたいらしいし」
何故、神谷と一緒にダンジョンを探索しているのかと言うとそれは少し前、大体五分前に遡る。
「えっそうなんですか!」
あやめは準備してあのダンジョンに潜ろうと門番の横を通ろうとすると停められる。
どうやら二人以上でないとダンジョンに入ることができないようだ。
これは困った、一人で探索しようとしていたけど誰か呼んで来なければ行けないようだ、とりあえず誰を呼ぼうか真っ先に思い浮かんだのが神谷だった。
「俺そんな手軽な感じ呼ばれたんだ」
「いやいや他にも理由ありますよ」
「あーまあそれはいんだけどさ、わざわざ休みにダンジョンってなにかあるのかい?」
「説明すると長くなるので見た方が早いと思います」
そうこうしてようやくあの崩れた場所までやって来た。
「目的地って此処?目の前の穴以外何もないようだけど」
「違いますよ」
「だよねー…ちょっとなに準備してるの?」
あやめは穴が空いた鉄の杭を地面の破れ目に打ち込んでいた。
「なにって降りる準備ですけど」
「マジか…いや分かってたよ、あえて聞いただけだからね」
そして杭に巻尺に似た道具の二つあるフックの片方を引っかけ、もう片方を自分のベルトに付け命綱にする。
「それじゃあ神谷さんも同じ感じでこれを付けたら私が先に降りるので、これで下を照らしてください」
道具とランタンを渡す
「分かった、それにしてもこんなに道具をいつ集めたんだ?」
「朝コニーさんにダンジョンで崖の下に降りる方法ないか聞いたら一式貰いました」
道具の取ってを回し自身をゆっくり降ろす。
「あの人なんでも持ってんな…それにしてもこの穴深くない」
「体感そこまで深くないですけど、落ちたら大怪我するんで気を付けてくださいね」
「それ全然励ましにならない」
下に辿り着くと神谷が降りてくるのを待つ。
「えっ…なに此処!?」
「何処かの施設じゃないですかね、奥に行きますよ」
「これ絶対なにか出るやつじゃん、うわっ冷た…なんだ?」
神谷は足元を照らすと紅い水溜に片足を突っ込んでいた。
「ウギャャ血ダァァァ!」
「あっそれ落ちた時に怪我したやつです」
「さっきの体験談かい!」
神谷のツッコミをスルーし、廊下を進んで部屋にたどり着く。
「血の跡を辿ってこの部屋に来るって、雰囲気的にはホラー映画の導入シーンだけど正体が判ってるからアレだな。
それで呼ばれた理由は大体わかったけどなんなん此処、明らかにこの世界産じゃないよね?」
部屋を物色しながらそんな事を話す。
「おおかた旧文明か私達より先に着た転生者の遺産とか、まあ今わかっているのはこの施設が東京に在ったことくらいですね」
「なんで知ってんの」
これまで夢で観たことを話した。
「そんなわけで私は5回来てますから常連です」
「常連って…でもそんなに観るってことはその夢に何かあるのか?」
「さあ? 私が夢を観るようになったのはあのロボットに乗った時からなんで」
夢にロボットそしてこのデバイス、どれもこの施設に関係しているのだろう。
それにしても予想はしていたが部屋に手掛かりになりそうな物は一切残っていない、夢で観た通りなら何時もこの机の上にパソコンがあるのだが血で汚れた椅子しかない。
「う~んどうしよ、パソコンがあればよかったんだけど」
「どうする?これ以上探してもなんも見つかんないじゃない、他の部屋も無いし」
「他の部屋?」
そういえばこの部屋には入口に倒れている扉以外に他の部屋に繋がっている扉が存在しない。
「そうだ壁に隠し扉があるかも」
部屋全体の壁を叩いてみると1ヶ所だけ叩いた時の音が違った。
「神谷さんここにドアがあるんでぶっ壊せます?」
「えっえぇ…やってみるけどさぁ」
神谷は腰の短剣を掴み強烈な光と共に引き抜くと光は結晶となり、結晶を纏った剣はその身を鞘に収められない程に成長する。
だが一番印象的なのはその刀身が七色に発光する、つまりゲーミングソードだった。




