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46話 ふわっふわっな記憶

カーテンから夕焼けの光が辺りを照らす。


ベッドから出て先生を探そうとするとさっきは机に置いてなかった外出中の札を見つけ、ベッドを整える前に先に入口の扉を開いて確認する。


「現実…だよね」


こう何度も摩訶不思議な状況を経験するとそのうち本当に現実と夢の境界がなくなってしまいそうだ。



「ああ現実だぞ」

「うっ…プロメさん?」


さっき寝ていたベッドのカーテンを捲るとカーテンの向こうで椅子を出し本を読んでいた。



「どうして此処に」

「お前が今日が休んだって担任の先生から聞いてな」

「あっそれはお手数掛けました」


本当にこんな事で心配させてしまって申し訳ないと思った。


「そんな他人行儀な言い方はやめなさい」


私の頭を優しく撫でながら話す。



「お前とはあって間もないが私はお前のことを家族のように接してきた。

お前はそう想っていなくても、あくまで他人だと想っていても良い。

これだけは知っていおいてくれ…私はお前達を大切に想っているよ」


あぁ…この人は他人である私をそう想っていてくれたのか。


「じゃあ私は戻るよ」


プロメはそう言い残して出て行く。



「家族か…」


今まで本当に家族の様に接してくれてどこかお母さんの様に感じていた一方で、心の隅では私の境遇を哀れんでいただけじゃないかと想っていた。 



「ふふ」


そうじゃないと分かると嬉しくて思わず笑みを漏らしてしまう、そして今回の原因は絶対に秘密にしておくことに決めた。


(帰ったらお母さんに姉と弟ができたって教えよ…あれ?)


「おかし…な」





次の日の朝、休日なので普段は予定が無いなら昼間で寝ているのだが今日は早く起きてしまった。


(何でだろう?)


起きてからずっとベッドの中であることで悩んでいた。 それは自分の母親のこと、そして自分がどんな生活をしていたのか此処に来る間での記憶が一切無いことに気付いた。


記憶喪失とはまた違うと思う、現にゲームとかお菓子とかそこらの趣味に関する記憶は覚えている。


こうなんというかテレビに映った場所を知っているが自分はそこへ行ったことがない、つまり知識はあるが経験したことがないようなもの。


(これは誰かに相談した方が良いのかな?)



そんな事を考えていると隣のベッドからジェットが起き上がり窓のカーテンを開くと部屋に光が差し込み、そして自分の翼を広げ光の中でうつ伏せになった。



「なにしてるの?」

「日光浴してるんだよ~あれ~今日は~早起きだね」

「そうだね~」


ちなみに彼女は毎日朝早く起きて日の光を浴びているらしい、絵面だけ観るとつぶれたまんじゅう。



「ねぇ冗談半分で聞いて欲しいだけど良い?」

「い~よ」

「じゃあ話すよ最近ある本を読んだ内容なんだけどね、主人公がある国に訪れるだけど、どうやってそこまで行ったのか分からなくて自分の故郷に帰る方法を探すのにだけどね、何故か自分が住んでいた故郷は分かるのにどんな風に生活していたのか一切憶えていないんだ」

「記憶喪失ってこと~?」

「ちょっと違うかな、自分のこととか好物は憶えているみたいだし」



ジェットは眠そうな顔で困った表情を浮かべる。 突然こんな話をすれば誰だってこうなるのも仕方ない。



「あと夢で行ったことがない場所に居るんだけど、その後に現実でその部屋に行くんだ」

「デジャブってや~つ、そういうのって実は主人公にとって重要な場所だったりするじゃないの? 」



重要な場所ねえ、いや分かってはいたけどもう一度彼処に行くのか。



「今回はEFがあるからミミックが出てきてもなんとかなるか」


そうと決まったら今すぐダンジョンに向かうことにした。

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