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28話 猫

評価と感想で優越感がほしい

あやめ達がダンジョンから帰還する同時刻、神谷とジルコもダンジョンから戻る途中だった。


「てな事があったんだ」

「馬鹿だな〜盗賊相手に吹っ掛けるとか」

ダンジョンの帰り道、ジルコに他愛もない話をしていた。


「でもソニアから聞いた話となんか違うな」

「あれ〜そうだっけ」

歯切れの悪い声で応えた。


「まあ…いいや、そういやお前最近あやめとなんかあった?」

「いやなんにも」

ジルコが神谷の前に立ち行く手を塞ぐ。


「お前嘘下手だな〜」

「あ〜分かっちゃう、実は」

あやめとあった事を話した。


「あれだろ言ったらお前が手を出すから止めたんだろ」

「そうなのかな?でもそれなら言ってくれれば良いのに」

「アイツ口下手なんじゃないのか、まあ今度はゆっくり話してみろよ」

「そうだな、そうしてみるよ」


出口が見えてきた。


「ふと思ったけどジーコってお嬢様ぽくないよな。なんか男らしいって言うか、兄貴っぽい感じ」

「おいおいそう褒めるなよ。まあ普段はちゃんと貴族様の令嬢として振る舞ってるさ」

「中身知らなかったらそれっぽい」

「あら私以外の貴族様がお聞きになされたら首ぽんっになりますわ」


そしてダンジョンから出て試験官に持ってきたマギアを見せてようやく試験が終了する。外はダンジョンから帰還した生徒で賑わっている。


「終わった人結構居るな」


この中からあやめを探すのは時間が掛かりそうだ。しばらく様子を観ているとまた生徒が戻って来たが、怪我をして足を引きづっていた。


「あの人、怪我してるけどポーション使わなかったのかな?」

「ポーションは人によって効果が薄いからな」

「そうなんだ」

「あの後ろに居るやつとか見てみろよ、何があったか知らねえけど血ま…」


突然話を止め、ある生徒に向かって走り出す。


「おい!大丈夫か何があった」


ある生徒とはあやめだった。


「あっジルコさん、いやちょっと高い所から落ちちゃって、怪我は見た目程酷くないですよ」

「んなわけあるか!保健室行くぞ」


ジルコはあやめを抱きかかえ保健室へ向かい、コーランと神谷は取り残された。


「あやめちゃん血だらけだったけど大丈夫なの!?」

「ポーション使ったようだし、死にはしないだろ」

「そう良かった」


コーランが立ち去ろうとすると神谷が呼び止める。


「俺は神谷、君なんて名前」

「コーランだ、もういいか俺はこの後予定があるんだ」

「ごめん呼び止めて悪かったよ」


気に障ったのか知らないが、こちらに振り返ることなく何処かに行ってしまった。


「…馴れ馴れしかったかな?まあいいや、様子見に行こう」


神谷は保健室へ向かった。

 その頃あやめは保健室で血塗れの服を脱いで治療を受けていた。


「はい出来た。一日経てば治るでしょ」

「ありがとうございます。ところでポーションは使わないですか?」


ポーションが無いなら魔法で治すと思ったが、普通に薬と包帯で終わった。


「この傷ならこれで十分、それに連続で使うと効果薄いよ。この血の量は相当使ったでしょ」

「いや1本だけです」

「そうなら良いわ、もし沢山使ったら副作用で大変だからね」


どうやら一度に沢山飲むと副作用が存在するのようだ。ただ今はこの先生で気になる事があった。


「あの先生一つ聞いて良いですか?」

「なにかしら?」

「先生って猫?」


見た目は大型の猫だが狸にも見える。


「まあケットシーだから猫になるかな、肉球触る?」


肉球はとても良いものだった。


「ジーコ居る?」


丁度終わったところで神谷がやって来た。


「随分遅かったな」

「保健室が多すぎて迷った。此処も人多いな」


どうやら学校が大きいだけあって保健室も沢山あるらしい。


「この時期ダンジョンで怪我が多いからね」

「そうなんですか…マヌルネコ?」


また扉が開くとプロメとメアリーがやって来た。


「血塗れの女生徒が運ばれたって聞いたけど、あやめ此処に居る?」

「おっメリーよく分かったな、あやめならあの中にいるぜ」

「あやめ〜無事?」

「あっメリー君…えっちょっ待って!」


メアリーがカーテンを開いて様子を観ようとするが、今あやめは半裸でカーテンに囲まれたベッドに座り包帯を巻いている状態になっている。


「ちょっと待ちなさい」


開ける前にプロメがメアリーを抱え上げ止める。


「元気そうだな、私は仕事に戻るよ」


メアリーを下ろし、行ってしまう。


「はい、予備の制服ね。着ていた方はマギアに戻しておいたから」


受け取ったマギアはくすんだ赤い色をしていた。


「それが緑色になって呼び出したら元の制服に戻るよ」

「魔法って便利」

「あとスカートにこれが入ってたよ」


青く透明な石を受け取る。


「これなんです?」

「さぁ?貴女のじゃないの」


よく分からないがポケットにしまう。


「ねぇ早くごはん行こうよ、食堂でソニア達待ってるよ」

「もうお昼か、先生ありがとうございます」

「はいはい〜」


食堂に向かう。

「ところでなんで私だと判ったの?」

「あやめよく血塗れになる気がするから」

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