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25話 面倒なダンジョン

神谷が叱られたあと食事をしながらダンジョンのことを聞いていた。


「私は今回初めて潜るけど、此処のダンジョンどんな感じよ。ソニアは結構潜ってんだろ」

「う〜んあんまり魔獣は見ないけど、広いから迷子になるかもね。油断したら駄目だよ」

「伯母さんにも色々言われてるからそこは分かってるよ」


会話を聞いていて、なんとなん二人の関係が気になったので尋ねると応えてくれた。    

 なんとソニアの母であるアイビーとジルコの父は姉弟らしく、つまり従姉妹なのだ。ちなみにコニーとソニアは幼馴染みらしい。


「よくジーコ遊びに来てたよね」

「あの時はよく4人で遊んだな」


そんな昔話をして食事を終え、ソニア達と1年生組で別れて試験に向かう。その際、神谷に昨日何処に行ったのか聞かれたが止められていたのではぐらかした。

 そして試験が終わった後、あやめはコニーの工房に訪問していた。


「どうした、銃でも壊したか?」

「いや銃は壊してないです」


取り敢えずEFを呼び出して見せると歓喜の声を上げ飛び付く。


「なんだ〜コイツ、見たことねぇ直線的な装甲に少ない装飾にしかも魔術回路がねえ」

「直せそうですか?」

「あ~分かんねぇこんなの見たことねぇし、おまけに戦争でもしたか知らねぇけど状態も酷え、どこで手に入れたかは聞かねえけどよ。まぁ見てやるからまた来い」


EFとデバイスを預けて工房を出ようとすると


「あれが異世界ロボ、いいじゃん」


入口の扉越しに神谷が中を覗いていた。


「コニーさんになにか用ですか?」

「あ〜いやあやめちゃんに聞きたいことがあってさ、昨日の試験で目立った人憶えてる」


多分、彼の事を聞いているのだろうがどう応えたものか。


「居ました…ねえ」

「聞いてくれ俺達以外にそいつを憶えている人がいないんだ。まるでメアリーが言っていた花火みたいに」


彼の存在は消えてしまったらしい。それは鴉に殺害されたから、つまり奴らが花火の原因を起こしているのだろう。

 しかしそれならば神谷は憶えているはずがない。


「なあ教えてくれよ、アイツがどうなったか知っているだろ。教えてくれ」

「・・・仮に私がそれを教えたらどうにか出来ますか?」

「えっ…」

「私達には漫画のキャラクターのような力はありません。神谷さんがそれに巻き込まれたら私は助けられませんよ」


神谷に対して冷たい態度をとり、そのまま寮へ戻る。

 それから試験の最終日まで言葉を交わすことがなかった。最後の試験は星遺物内部にあるダンジョンの探索となっており、星遺物の側までやって来た。

 この試験は必須であり、二人組でダンジョン内部に設置された箱に入っているマギアもといマギアカセットを持って来る内容になっている。

 しかし困ったことにあやめは組む相手がいなかった。


(ジェットは他の人と組むし、昨日あんなことを言ってしまった手前、神谷さんには話かげづらい)


正直に言ってしまえば楽になるが神谷の性格上、どうなるか想像できるので敢えて冷たくあしらったが、もう少し物柔らかく言えば良かったと想いつつ自分が面倒くさいと悩んでいると、メアリーがやって来た。


「あやめは誰と行くの?」

「それで悩んでるだけど…メリー君なんで居るの?」

「それは僕も高等部の一年生だからだよ」


あやめより3つ下のメアリーは本来、中等部だが飛び級でここにいるらしい。

 ともかくこれはチャンスだと考えたあやめはメアリーに頼んだが、既に他の人と組んでいたのであっさり断られた。 


「う〜んどうしよう」

「まだ組んでない人に話しかけたら?これだけ集まってるなら出来るじゃない」

「えっあ…うん、そうだね」

「・・・ちょっと待ってて」


何かを察するとメアリーが何処かへ行ってしまい、少し待っていると誰かを連れて戻って来た。


「お待たせ、連れてきたよ」


連れてきたのはクラス発表の時にぶつかったあの目つきの鋭い人だった。


「えっ…えっあの」

「多分あやめじゃ無理だから連れてきたんだ、感謝してね。このお兄さんが組んでくれるって」

「よく知らんが俺はさっさとこんな試験、終わらせたいんだ」


こちらの有無を言わさずにこの人と組むことになった。無数にあるダンジョン一つの入口前で試験官に目標がある場所がいくつか印されたダンジョンマップを貰い、先へ進むとダンジョン内に入る。

 ダンジョンと言うよりは洞窟だが、レンガで作られた通路は存在するので此処はダンジョンなのだろう。ただし通路は鍾乳石に侵食され、亀裂などあり今にも崩れてしまいそうだ。


「クソッはずれかよ」


入口から近い順に場所を巡るがどれも先を越されてしまい、試験が長引き険悪な空気になる。耐えられなくなったあやめは彼に話しかけた。


「そういえばお名前聞いてなかったですがなんて言いますか、私はあやめって言います」

「…コーラン」

「私ダンジョン初めてなんですけど、結構暗いですね」

「ああそうだな、さっさと進むぞ」

 

会話に発展することはなくますます空気が淀む。一番遠く目的地に進むと天井から光が差し込む広い場所に辿り着いた。そしてその中央にあるテーブルに古びた箱が置いてあった。


「あれですかね?」


コーランが箱を開けようと近づくところを隣で観ていると、あやめの脳裏にあることが思い浮かぶ。


(そういえば色んなミミック居たけど、普通のミミックって存在するのかな?)


そして箱に注目していると、箱が一人でに動いた気がした。急いで銃を呼び出しコーランの襟を掴み引き寄せる。


説明力が足りてるか自身がない。

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