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21話 謎と友人

神谷がプロメに色々聞いている頃、あやめ達は古代の武器展示ゾーンに来ていた。展示ケースには世界中から集められた剣や槍など数々の武器が展示されている。

 もちろんEFも数多く展示されており、観ることが出来たが毛皮や布で出来た物が多く、世界の民族衣装を観ている気持ちになった。

 だがその中で一際異彩を放つEFがあった。そのEFを中心に円形の展示方法でかなり意識が向けられるのだが、それ以上に見た目が異質だった。

 所々壊れて内部の配線を露出しているヘルメットと飛行機の様な鉄の翼、そして現代の銃に似た物をマネキンには着せずにワイヤーで吊るす形で展示している。


「これは現在発見されている中で最も古いEFの様なにかだよ」

「EFじゃないの?」

「構造は似ているらしいけど魔力の痕跡が一切残ってないらしいよ。もしかしたらこれがEFの原型になったじゃないかって説があるんだ。そうだよねっ館長」


いつの間にか隣に紳士っぽいご老人が立っていた。メリー君が言ったことを察するにこの人はこの博物館の館長だろう。


「相変わらず勉強熱心ですね。ところでこちらお嬢さんはメアリー君の友人のですか、少々変った腕輪を着けているようですがよく観せて頂けないでしょうか」

「すみません、これは大切な物なので(間違ってアレ出されたら面倒だし)」

「そうですか…それは残念です」


一瞬残念そうな顔をするが直ぐ笑顔に戻る。


「私はまだ仕事があるのでこれで、あとこれは記念バッジです。どうぞ」


博物館創立300周年と描かれた記念バッジを渡し去って行く。


「今の館長が建てたんだよ」


それだと300歳以上になるのだが、耳が長かったのでエルフなのだろう。それにしてもこのEFもどきに見覚えがあるような気がするが、どこでだろうか?

 





ホテルに戻るとあやめと神谷宛に荷物が届いているらしいので部屋に向かうと、入口の前に同じ小さい木箱が2個置いてあったので、リビングで箱の中身を確認すると電子基板を想わせる様な見た目をしたカードが2枚入っていた。

 

「制服が届いたか」

「これが制服?」


理解していない二人に見せる様にプロメはカードを一枚取り、神谷の腕輪に押し当てる。するとカードは宝石に吸い込まれ、そして宝石が光を放ち、頭上に現れた魔法陣が下がり通過すると制服に替わる。


「凄い変身した」

「コイツはマギアカセット、中にEFなどの魔力量が多い魔具や魔術式を圧縮して収納しておける魔具だ。もう一枚は予備だろうが無くすなよ」


私も早速、制服に変身してみる。ただ制服に着替えるだけなのにこんなにも心が踊ることは無いだろう。変身して格好良くポーズを取るとなんとも言えない満足感に満たされる。


「あやめちゃんノリが良いね、結構特撮好き?」

「すごい好き」


この世界に来て一番良かったと実感している。EFも変身する時を想像するとしばらく帰らなくても良いかと迷ってしまう。

 ともかく学校に行く準備は出来た、後は待つだけだ。


「プロメさん学校はいつから始まりますか!」

「来週の水曜日」




それから一週間後

二人は学校にクラス分けの掲示板を観に来ていた。周りには同じくクラス分けを観に来ていた生徒で混雑していた。


「いやー混んでますね」

「そうだね、あった」


神谷は自分のクラスを見つけた。


「高等部一年ってことは、また高一になるのか」

「しょうがないですよ」


あやめは自分のクラスが見つからず、辺りを自分の番号が書かれた紙を見ながら動き周って探していると、他所見をして誰かにぶつかる。


「すみません」


見上げるとこちらを鋭い目付きで見下ろす男が居た。


「…気を付けろ」


そう言い残し何処かに行ってしまう。


「体育館裏に来いとか言われなくてよかった」


自分の番号が載っていたクラスを見つけ、神谷と別れて自分のクラスへ行くと、既に何人か集まっていた。教室は映画館の座席の様に奥側は高くなっており、教師が全員の顔を見れるようになっている。

 私の席は一番奥の端の窓側で良い感じで、座り心地を試していると隣の席の人がやって来たので、挨拶をしようと振り向くと、そこには見覚えのある顔がいた。


「お隣さんよろしくね、私はアグネス・アプリコット」

「よっよろしく、私は牡丹あやめです」


それは私達を追いかけ回したあのサキュバスだった。大人びているが同じ歳だったようだ。


「いきなり変な事を聞くけど、私と何処かで会った事ない?」

「いや〜会ったこと無いと思うよ。最近この国に期待ばかりだし、ほっほら他人の空見だよ」

「あっそう人違いか…」


なんとか誤魔化せたようだが、話しているとそのうちバレそうだ、早く席替えをしたい。

 



それから一週間後、クラスメイトがそれぞれ仲良くなった同士でグループ作っている一方で、私は孤独を感じていた。お隣とはあの自己紹介以降、会話する事はなかった。

 他のクラスメイトに話しかけようしたが話題が思い付かなかった為、挨拶だけで終わり、休み時間に窓から見える向かいの教室で神谷さんが楽しそうに友人達と話している姿を見て、羨ましいと感じた。

 そんな時間を過ごしていると担任の先生からお知らせが来た。

 

「皆さんにお知らせです。今日から試験が始まります」

 

試験が始まると聞くとクラス中が大いに盛り上がる。なぜ試験でここまで盛り上がれるか分からなかったが、内容を聞くと納得した。

 なんと試験に合格する度にEFが貰えるらしい。試験会場に移動すると闘技場のような所にやって来た。

 受けられる試験にはかなりの種類があるようだが、何から受けようか考えていると誰かが声をかけてくる。


「おーい、あやめちゃん」

「あっ神谷さん」


全ての高等部1年が参加の為、当然別のクラスの神谷と会う事になる。


「最初は何から受ける」

「特に決めてませんけど簡単なやつが良いです。ところでそっちの人は誰です?」


神谷の横には金髪縦ロールのお嬢様が立っていた。


「この人はジルコ、性格が捻くれてるから友達少ないだってグフッ」


一言余計な事を言った為にジルコに肘打ちを喰らう。


「お前があやめか、想っていたより地味だな。私はジルコ・フラム・トリム、ご覧の通り貴族様さ、まぁ仲良くしてやるよ」


随分偉そうな人だがそれよりも行動と言動が容姿と噛み合っていない方が気になるが、それは些細な事なのだろう。

 それより何を受けるか迷っているとジルコがおすすめを出してくる。


「迷ってるなら射撃系試験に行こうぜ」

「いいねそれ行こう。あやめちゃんもそれで良い?」


あやめはそれに賛成して付いて行く。ちなみに射撃試験場は別会場なので少し歩く。

次回も月曜日更新

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