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20話 図書館と歴史

「なにしてんの?」

「丁度良いところに、神谷さんちょっと手伝って下さい」


3人で大量に出た紙を巻き取るとトイレットペーパー5ロール分になった。


「この紙なに?」

「それは検索表、図書館にある該当した本の名前が載っていて、なぞると案内してくれるぞ」


さっそく試してみると本のタイトルが光り、矢印が飛び出てくる。


「へぇーハイテク…待てよ、これ全部本のタイトルってこと!」

「なになに異世界漂流記、原初の火を継ぐもの、面白そう今度借りよ」

「う〜んどっちも違う気がする」


流し読みしながら探すがどれが求めている本か分からない。


「これどこで出来るの?」

「その本に探したい内容書けばめっちゃ出ます」

「へぇ〜こうかな…あっ終わった」


先程と同じように検索するが、あやめの時と違い、出てくる紙の長さは約10cmとかなり短い。


「随分短いですね」

「いやこれくらいが普通だ。ところで何を検索した」

「魔王です。一応、魔王討伐がこの世界に目的だったんで…あれ?」

「どうした?」


紙をプロメに渡すとそこには同じ名前が2つ載っていた。


「ああ、この本か」

「知ってるんですか?」

「私が子供の頃によく読んだ絵本だ。あの本って上下なんか存在したか?まあ両方読めば分かるだろ」


プロメが本の名前をなぞると矢印が飛び出てくる。ただしそれぞれ別の場所を指す。


「同じ本なのに違うところにあるのか、誰か適当に戻したのか?」

「いやそれは無い、この図書館の本は返却されると自分で本棚に帰るからな、ほらさっきから飛んでいるだろ」


周りに飛んでいた本が自分で本棚に入る。


「流石、魔法の図書館だな」


プロメはミミック本がある机のペンを取り、ペンでなぞると文字が紙から浮かび上がり、矢印の方に飛んでいく。


「こうすると本から来てくれるんだ」

「便利ですね、じゃあ早速」


あやめもペンで呼び出そうとすると止められる。


「この量やると鳥の群れの様になって、あとが大変になるからやめなさい」


そうこうしている内に2冊の本が飛んで来たので捕まえる。


「それにして懐かしいなこの本」

「えっと星の雫か、この表示とタイトルからして魔王は載って無さそうだな」


表示はタイトル通り、星が描かれた絵本って感じだ。


「同じ本みたいだけど、こっちは名前が書いてないな、それにしても凄え厚いし重い」

「仕掛け絵本だからな」


どちらも著者が載っておらず、内容も絵だけで片方の表紙のみに文字が使われている。しかし中身が凄い、立体的な森や城が飛び出して動く。


「こっちの本は原本か…3世紀前の本がよく残ってたな。だがそれなら魔法がとっくに切れているはずなんだが」

「魔法って消費期限あるんだ?」

「今の魔法は違うが古代の魔法は使用者が亡くなると必ず消滅してしまうらしい」


古代の魔法は現代の魔法と構造が異なっているらしが、記録が残っていない為に詳細が分からないようだ。


「確か博物館にこの本の元になった絵が展示されてたな」

「博物館に展示されるって相当な歴史的価値があるだ」

「気になるなら博物館に行くか」


その後、原本の方を借りて図書館から博物館へ向かう。


「あやめ何の本借りた?」

「いや借りてないよ。調べたらやばい量が出てきたから」

「だから検索表の紙を巻いてるんだ。その量だと10万くらい載ってじゃない」


10万か、この量を調べるには骨を折るが希望があるだけましだ。


「メリー君は何借りた?」


借りた本を見せてもらう。


「魔法生物図鑑か〜」


そこにはこの世界の動物の生態系や姿が詳しく描かれていた。


「面白そうだね。ところでこの星マークなに?」


動物の絵の右下に所々、星のマークが付いてる。


「それは危険度だよ。星無しが無害で、星5が出会ったら運が悪かった」

「この黒い星は?」

「それは生態系を書き換えるから厄災級って意味」


後半のページになると黒い星だらけになる。


「厄災級多すぎない」

「そんなものだよ。特にこの骸甲龍種ってのがやばい。剣は弾くから硬い上に魔法使うんだ。その代わりに凄い賞金掛かってるけどね」


龍と言うからにはさぞドラゴンっぽい見た目をしてそうだが、六本足に4枚羽根、そして虫の様な外骨格をしている。


「歩きながら本を読むのは危ないから辞めなさい」


そうこうしていると博物館に到着する。正面にはドラゴンや謎の人物像などが飾られている。


「博物館にドラゴン像とか凄いテンション上がるよね」


そして神谷は像の周りで、はしゃいでいた。


「あのドラゴン像たしか契約の時の」

「あれはただの像だから身構えなくても大丈夫だよ」


無意識に左腕を抑えていた。


「あんなに叫んでいたのに気にしないんだな、子供3人と大人2人で」

「ああ聞こえてたんですか。ただ単にあれは気付いてないだけだと思いますよ」

「うわっ!よく見たらあん時の」


気付いて直ぐこちらに逃げて来る。


「中では静かにしてろよ」


チケット買って中に入ると、入口正面のロビーに巨大な生物の全身骨格が展示されていた。ただし恐竜などではなく翼を持つドラゴンだ。


「すげぇマジもんのドラゴンだ!…これ動いたりしませんよね?」

「動かないから安心しろ。動くのは別のだ」

「それにしても人が多いですね」

「もうすぐ春休みが終わるから子供にせがまれた親子だろう」


ともかく目的のものを観るためにパンフレットを頼りに進むと、この世界の歴史展示ゾーンにやって来る。

 戦争の絵や昔の道具などが展示されていた。


「この絵によると2000年以上前の世界は太陽が存在せず、月の光だけの夜の世界だったそうだ。だが星遺物と名付けられたこの柱が世界中に現れると朝が訪れるようになった。            

 しかし星遺物を独占しようとした王達により大きな戦争が起きたそうだが、結果的には両者とも裏切により戦争が終結したそうだ」

「凄い伝説ですね。ところでその王達が魔王なんですか?」

「あ~いや分からん。なにせ文字による記録が存在しないからな」


文字による記録が存在しないのにどうやって伝えられたのだろう。


「エルフや龍などの長寿種が口で伝えてきたそうだ」

「異世界あるある。じゃあ魔王もこれに」


ちらほらそれっぽい人物が描かれている。


「つまんな~い僕、他のところに行ってくる」


退屈なのか古代の武器、展示ゾーンに行ってしまった。


「メリー君まってよ」

「アビー大丈夫だとは思うが二人をよろしく」

「はいは〜い」


二人を追いかけてアイビーも居なくなり、プロメと神谷の二人だけになる。


「そういえばプロメさんって学校の先生なんですよね。何を教えてるです」

「魔術式と錬金術を担当してる」

「錬金術って両手を合わせると何か出たりします?」

「そんな大層なことはできん。精々水銀で金を合成するくらいだ」

「ホントに錬金術なんだ。賢者の石とかは流石に存在しませんよね」

「あるぞ」

月曜日更新予定でいきます

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