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ふわっとした短編集

新しい世界へ、終わる世界より

作者: 蟹蔵部


新しい世界へ


こんにちは、新しい世界。

僕たちは終わる世界の住人。


僕たちの声は届いているかな?

僕たちの思いは伝わっているかな?


僕たちの世界は終わりに向かっている。

広く広く、果てしないほどに広がる宇宙は、光より速く縮んでいる。

夜空は星々で埋め尽くされ、重力が明るくきらめいている。

もうすぐ終わってしまう光景とは思えないくらいきれいだ。


誰かが言い出したんだ。最後のときに自分たちがいた証を残そうと。

友人と家族と恋人と、一緒に空へ色とりどりの重力を放った。

僕たちの声と思いを乗せて、重力はどこまでも飛んでいく。

縮む宇宙を突き抜け、次元の壁さえ通り抜け、この世の二十二次元に広がっていく。


僕たちがいた証を、新しい世界へ向けて。


こんにちは、新しい世界。

僕たちの生きた証を受け取ってくれたかな?

もしまだでもあわてないで、重力はいつでもそこにあるから。

僕たちの声はそこにあるから。

君たちと出会える日を楽しみにしているよ。


終わる世界より


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