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2.03

 医師が病室に入ってきて、

「退院おめでとうございます。」

と言いながら花束を渡してきた。


「あ〜。ども」


そっと受け取り、机の上に花束を置いて退院荷物を持って病院の玄関へ行った。

荷物と言っても、エルが渡してきた資料とアリセナが渡してきた例の事件の調査書、あと何故かポケットに入ってきたSMPぐらいだ。

アリセナは、受け取った花束を抱きしめながら紫蓮のペースに合わせて歩いていた。

病室の玄関はガラス張りで、外に誰かがいるのかよく分かる。

母さんだ。

自動ドアを通り抜けて外に出ると、いきなり抱きしめられた。


「退院おめでと〜!」

「ありがと、なんで入院したかよく覚えてないけどなぁ〜。あははは」


なんとなく笑い声で誤魔化した。

本当は、能力が無くなったことによるショックだが、それ自体を明かせばどうにかしてでも元に戻そうとする母さんには、教えると大変なことになるのだ。


「このまま家に帰る? 」

「いや、一旦学校に戻るよ。さすがに鞄置きっぱなしはやばいからなぁ」

「紫蓮の鞄なら、アリセナちゃんが持ってきてくれたけど? 」

「マジか! なら家に帰るわ」


勢い余ってジェット機のエンジン部分に頭をぶつけそうになったがなんとか、すんドめすることが出来た。

ジェット機に乗って、家があるムー大陸に向かった。

病院があったのは日本列島である。

なんでこんなとこに運ばれたんだ?と思いながらジェット機のふかふかなソファーに腰を下ろしながら考えていると、隣で座っていたアリセナが急に紫蓮の膝に頭を置いて勝手に膝枕にしてきた。


「ちょっと借りるね。」


ふわぁ〜。とあくびをするとそのまますーすーと寝始めた。

さすがにこの体制ではかなり辛いがそこを我慢することにしたのだが、前の席に座っていた母さんがいきなり写真を取り始めた。

パシャパシャ!

何枚撮ってんだ! と口に出そうとしたがアリセナが起きないように黙ることにした。

たまに寝返るアリセナの寝顔を観て、心がぎゅっとなるが、気のせいだと思い無視して窓の外を見続けた。

出発してから約1時間でムー大陸全体が見え始めた。

ムー大陸の中心と、海側は現代の建物が並んでいて発展しているが、遺跡があると言われている北側は、辺りには何もたっていなかった。

丁度ジェット機が遺跡の真上を飛ぶようだったので外を見渡すと、ぼんやりと人影が見えた。

小型の望遠鏡で人影らしきものを見ると、そこにはエルが立っていた。


「お、帰ってきたみたいだぞ。あのバカ主」

「おねちゃんてば! そんなにマスターのこと気になるの? 」

「んなわけ.....。」


少し照れた表情観せるエルを見つめながら、ルルはエルの腕を捻った。


「痛たたた....。」



なにやってんだあいつらと思いながら望遠鏡で遺跡当たりを観ていると何故か急にジェット機が高度を下げ始めた。

遺跡に向かってどんどん高度が下がっていく。

家の方角とは真逆だ。

ご丁寧にヘリポートに着陸するとジェット機の運転手が母さんに何か話していた。


「さてと、降りるよ。2人共」

「え? にゃに? 」


アリセナが咄嗟の母さんの声に反応して起き始めた。

目を擦りながらこっちを見ると急に抱きしめてきた。


「ぎゅーと。」

「ちょ、アリセナ。」

「ふぅ、目、覚めた」


なんだその目の覚め方...。

アリセナは、持ってきていた鞄を上の棚から下ろして出口に向かっていった。

紫蓮は、少し酔ったのか数分間その場に座り込んでいると、外から誰かがジェット機に入ってきた。


「酔いましたか? 紫蓮様。」


ジェット機に入ってきたのは、金髪の聖女さんだった。

スタイル的にめっちゃ好みなのだが、何故か心を撃たれなかった。

「さぁ、紫蓮様。皆様待っておられますよ? 」


金髪の聖女さんに連れられてジェット機から出ると、目の前は、太古の遺跡とも言うべきアトランティスが目の前にあったのでる。

思っていた以上にあたりは観光客で溢れかえっていた。

当たり前か、と思い始めながら金髪の聖女さん案内されるがまま遺跡の中にどんどん入って行った。

そして、立ち入り禁止と書かれた看板の所まで行くと、金髪の聖女さんは、ポケットからカードキーを出して、立ち入り禁止と書かれていた看板に突き刺した。

すると、立ち入り禁止と書かれた文字が通行許可と書かれており、辺りにあった柵が消えていた。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

やる気出てきました!!?

・退院して速攻遺跡へ

・エルとルルが迎えてくれた。

・金髪の聖女さんに引っ張られて遺跡内へ


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