0.12
監視室らしき場所からエルの姿が見えた。咄嗟に右腕の紋章が形を変える。
そのとき、今まで味わったことがないようなくらいの力が溢れてきた。
諦めずに、次々とロボットを斬る。
壁を走りながら、目の前のロボットを斬る。
「はははは、あははははは」
咄嗟に自分の体に黒い闇が纏い始める。
「暑い、部屋の中なのに外見たいな暑さだ。段々と意識が…」
意識が無くなった紫蓮は、部屋に立ち尽くしていた。今までは、倒れたりしたはずなのだが...。
カメラでは把握出来ないくらいの、黒いモヤが紫蓮を隠すかのように包んでいく
「検査結果早く持って‼ 」
「これは一体なんなんだ? 」
「ア、リセナ、アリセナ…。どこにいるんだ? 待ってくれ俺を置いていかないでくれ…。あの頃みたいに俺を一人にしないでくれ...」
部屋は、もっと濃い黒い霧が多い初め出した。
「検査結果出ました‼ 彼は黒です」
「そ、そんな…。あの子が何故」
顔を手で覆う。
すると、部屋の扉から聞きなれた声が聞こえた。
「邪魔するぞ〜」
「お母さん。居ますか?」
「どうしたの二人とも? 」
二人は、紫蓮がいるはずの部屋に黒い霧で覆われていたことに気づくと、直ぐに窓によってきた。
「まずい…。闇に飲まれてじゃないか‼ なぜ止めなかった‼ 」
と言ったエルは、愛理を怒鳴りつけた。
「どうしたらいいのか分からなかったんだ‼ 」
「仕方ない、アリセナ…。」
アリセナを呼ぼうとしたが、彼女姿がなかった。
「まさかと思ったが、もう向かったのか…。アリセナが向かえば大丈夫だな」
黒い霧の部屋の扉から、アリセナが部屋に入っているのが見えた。
悟った様に話すエルの言葉を、信じながら二人を見守っていた。
辺りは、黒い霧に覆われた何も見えない。壁を頼りに前へと進んで行く。
「紫蓮どこにいるの? 早くここから出て会いたいよ。」
すると、周りの霧が形を変え、文字に変わっていった。
『暗い闇の中で、何も無い空間にある一つの言葉を発せよ。』
『その言葉があっているのなら、そなたの思いを現実にしよう。』
どういう事なのか、分からなかったが、最後に書かれていた文字の意味はなんとなく...
「馬鹿じゃないの? 」
『それが答えか? 』
霧が形を変え、自分に聞いてくる。
納得したのか、霧が徐々に晴れていく。
すると、中心で倒れこんでいた紫蓮に寄り添うと咳き込んで目を覚ました。
「よう、やっぱり1人だと無理だわ…。」
自分の右手を、左の頬に当てながら涙を流していた。
「馬鹿、一人で無茶し過ぎだよ。」
瞳から流れ出ていた涙を、指で取りながら言った。
「ああ、無理しすぎて身体のあちこち痛い。その代わり、忘れていた事をお陰様で思い出すことができた。一石二鳥だな」
「一石二鳥の使い方間違ってるけど…。」
「そこは、ツッコミ入れないでくれ更にズタボロになりそう」
「はいはい。頭貸してね」
そっと、自分の膝に、紫蓮の頭を乗せた。
ここまで読んでくれてありがとうございます
・紫蓮が暴走!!
・二人じゃないとやばい





