三十二話 信頼の連携
三十二話です。
三日に一回投稿開始します。遅延しないように私も頑張らないと。
なんだっていい、何か手はないのか。
そう考えながら時間を稼ぐ為に、あわよくば少し位のダメージになればとそこら辺にあるものを投げつけて見るが、予想通りびくともしていない。
そうだ、こういった時こそ単純に考えて見よう。
結果としては、盾を破壊するか、盾を貫通させる。もしくは、盾を無視して、本人に攻撃を当てられればいい。
だが、これ以上俺達に悠長に考える時間は与える気は無いらしく、盾の向こう側から銃を突き出してきた。照準は誰に付けているんだ……俺か。
まぁ、パッと見だったら俺を狙うよなぁ。一見しただけなら俺が一番強そうに見えなくも無いからな。四人の中で唯一の男だから。実際はそんなこと無いけど。
そんなことを思いながら、バリケードに身を隠す。
ドン。と銃声が聞こえた後、バリケードが消滅していた。まさかと思い、奴が持っている銃を見てみると、最初に戦った奴が持っていた銃と同系列の銃であった。
まさか、奴等の目的の一つである魔道具が多数置いてある魔道具店でその武器を選択してくるとは夢にも思わなかったぞ。
こっちの思考の裏をかく作戦なのか、街の小さな魔道具店一つや二つ構わないと思っているのか、ただの馬鹿なのか。どれは分からないが、状況がどんどんと悪くなって来ている事だけでは戦闘の素人である俺でも簡単に分かった。
バリケードが消えた。これは非常にピンチである。だがしかし、奴は今発砲したという事実はしっかりと残っている。
「そこだぁぁぁぁぁ」
そう叫んで戦闘開始前に回収した、最早どう見ても護身用スタンロッドを超えた電流を放つ何かと化した特殊警棒型の魔道具から電気エネルギーを放出する。
作動させるとバチバチバチバチと言った聞くからに不穏な音を立てて高圧電流を纏い、俺は、それを構えて、まだ続いている撃たれた肩の痛みも堪えながら、ただひたすらに奴目掛けて全力で床を蹴って走っていった。
生憎、盾にはこの程度の威力の武器では何一つ効くとは思っていない。が、目的はそっちではない。そのまま俺は盾ではなく、どんな金属かは分からないが、金属製である敵の銃に向かって突っ込んで行く。
奴の銃も連射性能が悪くないとはいえ、真弥さんの花火砲みたいに意味不明な連射性能で無いことは前に戦った奴の銃と同型の時点でかなり低い。万が一の可能性もあるが、このタイミングで奴の優勢を崩さないといずれ死ぬ。
そして、そのまま俺は奴の銃にスタンロッドを当てる。すると、当然のように銃に電気が通じて、そのまま奴に電気が流れる。
いくら魔道具といっても所詮は一般販売されている物なので、致死量とはいかない。だが、奴を少し痺れさせるには十分すぎる力はある。
流石の奴も電気の流れに耐えきれずに銃を落とす。
「そこ、取ったわ」
俺の行動を見て予め、バリケードから出てきていた真優さんが俺が落とさせた銃を拾う。
「まだ終わりません」
同じくバリケードから出ていた梨沙さんが、魔力を込めて輝いている御神刀を振るい、盾を斬りにかかる。
流石は盾といったところか。綺麗に一刀両断とはいかなかった。だが、盾にはかなり深刻なレベルの傷が残っていた。
「皆、凄いわ。後は私に任せてバリケードに隠れて」
真弥さんの誘導で俺達は急いでバリケードに身を潜める。ちなみに俺のバリケードはついさっき消滅させられた為、ちゃっかり梨沙さんの所にお邪魔している。
そしてその後に真弥さんの方を見るとさっきの花火砲より一回り大きいよく似た砲を構えていた。
「これで……終わりっ」
目の前には、特別大きな一輪の花が凛々しく咲き誇っていた。




