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兵器と巫女と  作者: 沙希
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二十九話 魔道具と御神刀

二十九話です。

今回は説明会となっております。

六月から三日に一回投稿にしようかとも考えているんですが今のままとどっちの方がいいんでしょうか。

考え中です。

 この短い時間にもう何度も気が狂いそうになったか分からないが、お茶を飲んで無理矢理気を紛らわせながら次の質問へ移る。

「資源って何が欲しくて攻めてきてるんですか」

「それは、魔導力増幅装置が主でしょうね」


 ん、魔導力増幅装置ってなんだ。もし聞いていたとしても全く記憶にない。

「魔導力増幅装置ってなんですか」

 分からない物は質問するに限る。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥だ。


「ああ、それですか。真優、魔道具について教えてたのに肝心な部品の魔導力増幅装置の説明をしてなかったの」

「あっ、ついうっかり忘れてた……ごめん真弥姉、夢咲くん」

「真優ってば……簡単に説明すると、魔導力増幅装置って言うのは魔道具の核になる部品の事ですね。この装置に魔力を一度通すことによって、元の魔力の数倍から数十倍、いえ良いものだと数百倍になります。ですので、基本的には、魔道具はこれが高性能だとそれに比例して高性能な道具になります」

「へぇーそうなんですね。初めて知りました」


 魔力を増幅するのか。と言うことは、俺はこれのお蔭で、レビテートブーツで縦横無尽に動き回れていると言うことか。確かに俺本来が出せる小さいマッチの火が起こす推力では飛ぶどころか動けたもんじゃ無いもんな。


 こんな時に勉強をすると言うのも違和感があるが、意外と面白いなあ。こんな時でさえなければもっと詳しく聞きたかったよ。そう、こんな時でなければ。


「そして、この魔導力増幅装置の元になるラテチウムと言う金属が大変重要な資源なんです。なんと、ラテチウムは銀河一魔力伝導率が高いんです。あっ、魔力伝導率は電気伝導率に近いものだと思ってくれたらいいですよ」

「ねぇ、真弥姉。銀河一ってなんなのよ」

「……ごめんなさい、少し盛りました。世界一です。銀河規模になってくると私にもちょっと分かりません」

「ちょっと、真弥姉ふざけないの」

「はーい」


 いくらなんでもこの状況で冗談を交えて話せるって、真弥さん肝が据わりすぎだろ。あぁ、もしかして俺にリラックスをさせようとしてくれているのかもしれない。

 もしそうだとしてもそれでも神経が太いとは思うが。


「こほん。まぁ、本題に戻りましょう。 ですがこのラテチウム、非常に貴重な金属なんです。これを別の物質と混ぜることにより出来る合金が魔導力増幅装置に使われるんです。合金にするのは非常に簡単ですが一度混ぜると、元のラテチウムに戻すのに相当な科学的力量が必要になってくるんです」

「なるほど。つまり、有限である上に大変貴重な、そして魔道具を作るための必需品だから、それを掠奪するために攻めてきているという訳ですか」

 梨沙さんがそう言って答えた。

「まぁ、それ以外の目的もあるだろうけどそんな感じです」

 俺も梨沙さんと同じ見解だったけど、先に言われてしまった。

 ……本当だぞ。決してそういうことにしておこうといった訳じゃないからな。


 あっ、そうだ。さっきの戦いで御神刀がほんのり光っていた。その上素人ではどう考えても切れない恐らく鉄製であろう銃を綺麗に斬れた。やっぱりあれって魔道具なのかな。折角だし聞いておこう。


「そういえば、梨沙さんがさっき貸してくれたあの御神刀。あれって魔道具なんですか」

「えっと、私も御神刀についてはそこまで詳しくないんです。これはお祖父様が神社の神主だった時よりも、ずっと昔からあるみたいなんです。私がお祖父様から聞いた話だと、思いに答える御刀と言っていました。魔道具なのかはちょっとわからないですけど」

 思いに答える御刀。確かに俺が梨沙さんを助けたいと思った時に力を貸してくれたな。


「ねぇ、梨沙ちゃん。ちょっと私にもその御神刀見せてほしいんだけど」

「いいですよ。これですね」

 真優さんがこれに興味を持ったのか梨沙さんに頼む。そして梨沙さんは嫌な顔一つせずに御神刀を机に置いた。


「うわっ、梨沙ちゃんの話を聞いてまさかね、とは思ったけどやっぱり……」

「うーん、流石は御神刀と言ったところですね」

「昔からあった物だからなのかしら。でもそれなら昔の技術面ってこんなに高くない筈なんだけど……」

 ん、なになに。一体何がどうしたっていうんだ。凄く気になったので俺も顔を寄せる。するとかなり興奮気味で真優さんが教えてくれた。


「あのね、この御神刀の刀身の素材が純度十割のラテチウムで出来ているの。こんなの今まで見たことも無いわ。だって純度十割よ。正直言ってあり得ないわよ、こんなの」

「凄く珍しいのは分かりましたけどこれって何処が凄いんですか」

「何言ってるのよ。純度十割よ、魔力伝導率が最高に高いのよ。つまり他の物質からの抵抗もほぼ無くて、魔力が直接的に伝わるからね。使用者が思ったと同時に遅延時間無しで、思い通りの魔法を使えると言っても過言ではないんだから。思いに答える御刀とは良く言ったものね」


 なんだよ、そのチート武器。これっぽっちも意味が分からない。

 でも、そんなとんでも御刀があったら梨沙さんを守り、生き残れるんじゃないか。そんな甘い考えが脳裏に浮かんだが、意図も容易く消えてしまった。なぜならば、その後すぐに真弥さんがこう言ったからだ。


「今の説明だと、とんでもない物みたいに感じそうですが、実際はそこまでとんでもない物ではないんですよ」

「一生に一度目にかかれるかどうかって位珍しい物なのは間違いないけど、確かにそんな究極兵器というわけじゃないのよね」

「どんな魔法でも使えるとは言ってもあくまでその御刀の中でだけ。火の魔法なら燃える刀、雷の魔法なら帯電してる刀、とかそんな感じね。それにさっき話した魔導力増幅装置も搭載してないから、増幅なんて無し。ていうか、そもそも分類上魔道具じゃないし。だからこそ、本当の実力がそのまま出るわ。魔道具が補助の武器なら、それは正に努力の武器と言った感じね。」

「なるほど……」


 でも、こんな魔法を使いたいと思わなくても……あの時は、ただ守りたいという一心だけで魔法を使えるのは本当に便利だと思う。もしあの時、俺に御神刀が力を貸してくれていなければ俺が死んでいたと思うから。

 そう思っていたら、また新たに一つ疑問が出た。


「そういえば、魔力って一体何なんですか」

「それは……また次があれば。来る」


 突然真弥さんが敬語を使わなくなった事に対して突っこみをいれる暇もなく、そう言うと同時にすぐ近くで爆発音が聞こえた。

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