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兵器と巫女と  作者: 沙希
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二十八話 世界の現状

二十八話です。

更新速度上げたいです。


 覚悟を決めた俺は梨沙さんと一緒に進む。すると頭に物凄い衝撃が走る。

 ジンジンと痛む頭で状況把握をすると、曲がり角で飛び出してきた人と正面衝突した。肩も頭も痛いものもさっきみたいなテロリストか何かわからんがとにかくああいう奴等にぶつかっていたなら即座に体勢を整えないと不味い。


 しかし、それは杞憂で終わった。ぶつかった人は俺にとって非常に見覚えがある人だったからである。

 そこで俺とぶつけた頭を押さえてこっちを見ていたのは真優さんその人だったからだ。

「痛っ。ってあれ、梨沙ちゃんと一葉くんじゃん。なんでここにいるのよ」

「「それはこっちの台詞です。なんで真優さんがこんなところにいるんですか」」

 梨沙さんとハモってしまったが、そのまま質問した。

「それは……いや、とにかくここは危ないから。私に付いてきて。逃げるわよ」

「逃げるって何処へ」

「私の店よ。まだ、襲われてないから」

 そう言って俺たちは真優さんの後を付いていった。


 運良く俺たちは誰にも遭遇せずに魔道具店に辿り着けた。

「まぁ、入って。あまりゆっくりしていってねとは言えないけど」

 店に入ると真弥さんもいた。

「いらっしゃい。二人とも良く来たわね。とりあえず入って。あまり時間は残されてないけど、多少の質問になら答えられるから」

 なんだか真弥さんの醸し出してる雰囲気がいつもと違う。妹思いでしっかりしてるけど、どこか少しほわっとした感じだ。だがしかし、今日は何だか気迫が違う。

 そのまま促されるままに店の奥に進んだ。あぁ、ここって俺がぶっ倒れた後に話をしたあの部屋か。


「ごめんね、今は出せるものがこれだけしかないけど……」

 そう言ってお茶を差し出してくれた。

「わぁ、本当に良いんですか。ありがとうございます」

 こんな状況で安らぐのもどうかと思うが、やっぱりお茶を飲むと心が落ち着くなぁ。痛みも忘れて幸せになれる。

 ……なんか危険ドラッグの説明見たいになっているが、俺にとってお茶はそれだけの物だから仕方がない。


 さて、安らぐのもここまでにして本題に入るか。

「じゃあ早速質問させてもらいます。今、この町はどうなっているんですか。何が起こっているんですか」

 この質問は予想していた見たいで真弥さんがすぐに答えてくれた。

「一言で言うなら……戦争。それもこの街だけじゃなくてこの国全体でね」


 戦争。その言葉を聞いたときに俺は気が遠くなった。言葉の意味やどんなものなのかは歴史の授業で習った通りなので詳しくはないけど分かる。

 だが、現実でそれが起こっているのだと理解するというのは無茶な話だ。つい昨日まで梨沙さんと神社で楽しい日常を満喫していたのに今日は戦争である。

 これっぽっちも意味が分からない。

 ついさっき戦ったのもあくまで戦争ではなく、超悪質なテロか何かだと思っていた。

 二度と繰り返してはならない、悲しみと憎しみしか生まない物。例え世界が違っても、これは何処でも同じなのだ。そして、それが今ここで起こっている。恐ろしい。背筋が凍り付いて凍結しそうだ。理解できずに混乱しているせいか意味不明な言葉まで使ってる。ああ、もう頭がおかしくなりそう。


 俺は、梨沙さんの様子が気になった。こんな無茶苦茶な話を聞いたので大丈夫なのか心配になったのだ。

 梨沙さんの方を見てみると、まるで平然としているかのように振る舞っているが、気持ちは平然としている訳ではない事が俺には感じとれた。

 俺や真弥さん、真優さんに心配をかけさせないよう敢えて事もなさげな様に振る舞っているのだ。こんな状況さえも他の人の事を考えて行動出来る本当に心優しき人だ。


 完全にパニックに陥ってしまったのでお茶を飲んで何とか気を保つ。流石にお茶があっても、完全には落ち着けないが焦っていても何も生まれないので冷静に次の質問へ移る事にする。


「一体、誰がどんな目的で戦争を仕掛けてきたんですか」

「戦争を仕掛けてきたのはアロミア帝国。非常に好戦的な国家で侵略を繰り返しては繰り返し出来た今の世界の四分の一位を占める超大国です。目的については、私も全てが全て分かる訳じゃないけど、やはり領地と資源目的が大半でしょう。当然他にも理由はあるでしょうがその辺りだと思います。過去の情報だと他の国も同じような目的で侵略されている見たいですし」


 はぁっ……そんなしょうもない理由で戦争するのかよ。資源なら貿易とかで何とかなるだろう。土地だって交渉次第では占領とか植民地とはいかなくてもどうにかなる可能性だってある。例えば基地とか。つまり対話で何とかなる理由じゃないか。

 もしも対話の結果、望むような結果が得られなかったら戦争することになるかもしれないが、順序が違うだろ。まぁ、対話の成果が得られなかったとしてもそこで戦争という手段をとるのは過激派もいいところだが。


 でも、なんで平然と民間人を攻撃出来るんだ。あんなのただの虐殺だぞ。街を破壊し、人は見かけ次第殲滅する。戦争倫理なんて欠片も無いな。

 というか戦争するならジュネーヴ条約位守れよ。だが今の戦争の相手はジュネーヴ条約も守らないような卑劣な奴らだ。

 ……そもそもこの世界は俺のいた世界とは違う世界なのでジュネーヴ条約なんてそもそも無いだろうけど。でも、戦争倫理位あるのは普通だろう。

 俺はそんな奴らから梨沙さんを守り、生きていけるのだろうか……

 いや、生き残るんだ、絶対に。ついさっき決めた事をとっとと撤回しようとしてんじゃねえよ、俺。

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