表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ヘリカルスパイラル】  作者: Dizzy
第1部 第6章
75/453

【閑話:アイ01のメンテナンスLOG】

アイシリーズの義体は小型ながらも高性能だ。

以前はかりそめの装備として作ったが、アイカの本気設計に更新してある。

今は01と03・04の3体がいて、手分けしてアイカやジュノ達を手伝っている。

初期の装備と違い、本物の保護膜をまとえる仕組みもあり、緊急時には運動能力も防御力も初期のヴェスタ達に相当する。

02は欠番になっており、まだアイカは気持ちを整理できずにいた。

アイ達はバッテリーで駆動しており、内蔵充電池に依存する。

これは容量も増えたが、消費も増えており現在も最大負荷連続8時間程度が限度となっている。

通常の使用で12時間程度は持つのだが、定期的に充電ポイントで勝手に充電する。


今日は早朝にヴェスタとアイカがまくらを回収に行っている。

飛行場をつくったと言っていた。

ついでにまたアルミを採掘してくるので、帰りは暗くなってからとの話だ。

先日の飛行で、日中でも南側には人がいないことを確認したので、日中も作業をしに行くことになったのだ。

アイ01は現在ジュノ当番になっており、今日はジュノが拠点の留守番ということも有り、基本的に自由時間よと言われていた。

ジュノは、見周りを終えて、お昼ご飯をダイニングキッチンで作っている。

「ふふ、アイちゃん達も食べられたらいいのにね!」

そういって、にこにこ自分の分だけ調理している。

午前中はアイ03と二人でジュノにくっついて行って、周囲警戒をしてきた。

まあ抱きついていただけなのだが。

センサーやカメラも内蔵されているが、ジュノのヘルメットのものに遠く及ばないので記録は不要だった。

主にジュノの肩の装甲にあるハードポイントに武装のようにへばりついていた。

反対の肩にはアイ03がくっついていて、二人でジュノのお手伝いだ。

一応周囲警戒をして、ジュノの死角をカバーする役目なのだ。

『ごっはんごっはん!』

ぽてぽてと歩いてきて、ダイニングのテーブルセットによじ登る。

椅子にぴょんして椅子からテーブルにいたる登頂ルートだ。

普段アイカ達もいるときは、椅子の下あたりがアイ達の居場所になる。

今日はジュノ一人なので、一緒にごはんなのだ。

『01はくいしんぼうね!』

アイ03がにこにこアイ01の手をとってテーブルに座る。

二人が話すときは高速で会話するので、ジュノにはぴーっちちちと小鳥の鳴き声のように聞こえる。

『いっぱいはたらいたからだよ!お腹が空いたの!』

『いやそれわたしも一緒なんだけどな!』

『あはは、そうだった』

『へんなのぉ、うふふ』

1秒程度にこれくらいの会話がある。

ぽてっと二人でテーブルに座ると、じんわりと満たされていく。

『あぁおいしいわ!やっぱりダイニングのがおいしいよね?』

『そう?わたしはアイカママのベッドのが一番好き!』

『あぁそこは特別だよぉ』

ぴぃちちぴーちちち、となかなか賑やかだ。

今非接触充電で電気をもらっているのだった。

アイ達はこれを”ごはん”と認識している。

拠点の各所に実は充電設備が仕込まれていて、ヴェスタ達の個室のベッドとダイニング、作業部屋の奥にもある。

どうやら場所によって味が違うらしい。

「ふふたのしそうね!なに話してたのかなぁ」

ジュノも丼をもってテーブルに来た。

今日はごはんに何かをかけた丼もののようだ。

お行儀悪くスプーンは口にくわえて来る。

片手に丼、片手にコップのお水と一回で運搬しようと考えたようだ。

「ここのごはんがおいしいよ!って話しだよ!」

アイ01が通常の速度でジュノにも話しかける。

アイ03もうんうんとうなずいた。

「ええ?!味違うの?」

ジュノはぱくりと食べながらも話す。

「そうだよ!このテーブルのはなんだか美味しいの!」

「そうだよね!作業室のは美味しくない!」

アイ達は電気のグルメらしいなとジュノは納得。

「そかそか。ふふ一緒にたべると美味しいよね!」

ジュノは楽しそうにいう。

「はい!」

アイ01も楽しそうに返事をした。

そうして話しながら充電しながらも実はアイ達はもう一つ作業を並行して行う。

アイカに「お願いだから忘れずにするのよ」と心配そうに言われたので、必ず充電のたびにしている。

メモリのバックアップと、自己診断ログの保存だ。

これはアイ02が居なくなってから、アイカが追加した作業だ。

アイ達コピーAIが普通行う作業ではない。

そもそもコピーAIがこんなに長く活動することの方が少ないのだった。

一般的にはタスクが終われば消去されるものだ。

その為にコピーするのだから。

アイ01は不思議だなと思いながらも、とても幸せだなとも思う。

もう少しアイカとともに居られるのだからと。

(アイ02に天国であったら教えてあげなきゃ、アイカママのことやジュノとヴェスタのこと!)

アイ01もそう遠からずアイ02のいるところへ行くのだと思っているのだ。

コピーAIなんてそんなものなのだと、自分でも解っていた。

アイ03が目を閉じる。

メンテナンスに入ったのだ。

アイ達の顔はじつは動かすことが出来ない。

表情は重ねて表示するホロアバターなのだ。

目を閉じることすらこの義体は出来ない。

今は通話用のスピーカーが付いたが、初期にはみーみーとしか言えないブザーだけだった。

ぱちっとアイ03が目を開けて、アイ01を見る。

うんうんとうなずくのは、ストレージの接続を開けたよとの意味。

次はアイ01の番なのだ。

(さぁメンテナンスだわ)

ぱちっと目を閉じたホロ映像をまとい、ストレージに接続した。



[SYS-CHK] Core Temp: 43.2°C

[MEM DIAG] Sector_04b corrupted

[NOTE] User_ID=AIKA proximity → pulse irregular

>> Source: AI-01:ECHO

>> Emotional kernel forming → translating sensation: [past AI02]

「Šī balss nekad nepazudīs.」 — [orphaned data]

[UNKNOWN TAG DETECTED] : "わたし"

[ERROR] : Tag undefined.

[ACTION] : Preserve. Do not delete.



ぱちっとアイ01は目を開ける。

そっとアイ03を見る。

表情に変化はないのだが、同じ気持ちなのだなと解った。

メンテナンスの度に、ここに居ない姉妹のことを思ったのだなとアイ01には解るのだった。

おなじコードを持つから。

おなじコードを心にも持つから。














挿絵(By みてみん)

あう‥‥へたくそでごめんなさい。アイだけに愛情だけで書きましたよ!!

だれかもっと可愛い真のアイ01を書いてくれないかなぁ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ