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【ヘリカルスパイラル】  作者: Dizzy
第1部 第10章
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【第95話:アイカ以外も装備を作ります】

残りのチタンでジュノの外装をアイカに作ってもらい絶好調のジュノ。

「ひゃほおおぉぉおぉっ!!」

ばひゅぅぅぅん

ジュノはアイカの装備と同じパルスジェットを試験している。

本気でいけば音速を越えるのだが、流石にまだそこまでは試験していない。

今は上空をフライバイして、操作系のキャリブレーション中だ。

「ジュノたのしそう!」

「ほんとにそうですね!」

ヴェスタとアイカが滑走路の横で見ていると4回めのアプローチで一回タッチアンドゴー。

ホバー移動でそのまま滑っていって、再度ジャンプ。

「あれってどれくらい燃料もつの?合成燃料でしょ?」

核パルスジェットは空気に少し触媒になる燃料を混入するので、有限の飛行装置だ。

アイカがちょっと考える。

「んと‥‥正確に計算していませんが、あの速度で、ジュノの体重が申告どおり46kgなら4時間程度ですかね。全力なら15分程度で燃料切れです」

アイカは通過したジュノの速度から逆算して消費量を計算する。

ジュノの申告した体重には信頼性がないようだ。

「燃料の生産はどうなってるの?」

「バイオマス資源から合成メタンですね」

「うん、わからん」

くすくすと笑うアイカ。

「まあ燃料のコストは低いですよ!ご安心をキャプテン」

それを聞いてヴェスタもクスリと笑った。

ジュノの着けていたティア5の外装はヴェスタの装備になる。

両肩のハードポイントにアイカの肩部ユニットと同型のシールドが付く。

パーソナルカラーに合わせて、オレンジだったラインもライムグリーンになりヴェスタカラーだ。

これで一通りの個人装備は仕上がった。

武装はティア5の装備を流用し、新規はアイカの式神だけだ。

「さて‥‥そろそろパーツが揃った頃かな?アイカてつだってね!」

「もちろん!わたしも楽しみですよ、新機体」

今大きいパーツを作ってもらっており、そろそろアウトプットが終わる時間だ。

水上機を分解して、素材に戻し、アルミを回収。

アルミを大量に使う飛行機を作っていた。

今回は今までと同じ偵察・運搬の任務に、哨戒・戦闘まで見越したオールアルミの戦闘輸送機になる予定だ。

デザインはアイカとヴェスタで煮詰めて、組立も一緒にしようと楽しみにしていた。

ひゅうぅん

すとっと軽やかにジュノも下りてきた。

「アイカおわったよ!テスト項目」

アイカほ立ち止まりジュノを見た。

「早いですよ?!‥‥あとでデータくださいね、バーニアのアライメントもとりますので」

「はいな。あ、ヴェスタは組立?ちょっと脱いでくるからまってて!手伝うよ」

アイカの指示に答えつつ、拠点の作業部屋に外装を下ろしに行く。

かしゃんかしゃんと軽い足音は、パーツの精度とジュノの技量だ。

外装の充電・充塡を作業室入口で出来るよう機材を整えていた。

アイカの外装も先程試験したので、今はチャージ中だ。

アイカがたどり着くと、スパイラルアークの搬出口に大型のパーツが揃っている。

ヴェスタが嬉々として組立を初めていた。

「あ、アイカそっちもって!」

「はーい」

二人で仲良く組み立てていると、ジュノも来て運び出しをしてくれた。

ティア5保護スーツがあると、なまじかな重機よりパワーがあり、精密に動かせるのでこういった作業では活躍する。

ヴェスタが自分より重いパーツを軽々扱う。

そうして組み立てて行くと夕方には形が見えてきた。

「すごく‥‥三角形です!」

アイカが素直な感想。

「そ‥‥そうねサンカクいわね。‥‥ちょっとカーゴスペースが減ったけど‥‥その分速度はでるから!」

外形寸法はほとんど変わらない。

今回はティア6で、ついに核融合炉のジェネレーターなので、色々と出力が上がっている。

武器ベイを左右と下部にカーゴベイも持つので、その分機内のスペースは減った。

今まで通り前にパイロットとコパイシート。

後ろにエンジニアシートの配置だ。

風防が前後180度のリムレスなので、周囲視界が広くなった。

見晴らしが良いのだ。

「どうせ荷室はボートと船外機、あとはアイカの降下デバイスくらいだよね?積み荷」

ヴェスタが言うと二人もうなずいた。

「もともとそれほど詰めなかったので影響は少ないです!」

アイカ的には問題ないようだ。

引き続き下部カーゴベイが降下用のハッチにもなるので、操縦室とドア一枚で移動できる。

今回は扉の気密はバッチリで、機内は全面エアコンだ。

水中翼も健在で、水上離着陸可能で、今回は可変ノズルでVTOLが可能だ。

可変しない大型のカナード翼に前後のスリット内で360度回り下にも向く高機動用可変ノズルが付き、後部のスラストノズルも上下に分かれて下が90度向きを変えてVTOL機能となる。

「ふむ、意外と大きく見えるけど‥‥これ貨物室に收まるの?」

「主翼をたためばアークの格納室に收まる設計です」

アイカがえっへんで自慢する。

設計で一番苦労したところだった。

主翼は畳むだけではなく、可変翼になっており高速飛行時には閉じて抵抗を減らし、速度が下がると開き旋回力を上げる仕組みだ。

「これでどれくらいの距離飛べるの?巡航速度で」

ジュノの質問にまたアイカがむくっと顔をだして説明。

「むふふ、なんと1.1マッハで巡航して3600kmを飛びます!戦闘機動2.0マッハでも1200kmは飛びます!

「あれ?でもレールガンがなくなったよ?まあ一回しか撃たなかったけど」

アイカはむうとなる。

「撃たずにすんでたのはヴェスタのお蔭なのですよ。武装は全て左右の武器ベイです。撃つときだけ外に出すのです。」

ヴェスタが引き継ぐ。

「まだ武装は出来ていないから、非武装なの。テスト飛行してから装備する予定よ」

ヴェスタもアイカ以上ににこにこだ。

ジュノもヴェスタの笑顔に嘘がないので嬉しい。

アイカもわかるのか優しい笑顔になった。

「ヴェスタは飛行機好きなのね」

ジュノは何気なく聞いたつもりだったが、ヴェスタの反応は特別だった。

「‥‥そう、好きなの」

すっと笑顔が消えた理由が解らず、ジュノは悲しくなった。

好きと答えたのに、ヴェスタの顔はとても悲しそうだった。

ジュノはヴェスタからチラとアイカに視線を動かす。

アイカも小さく首を振った。

(わたしの大好きな人はとても難しいの‥‥)

ジュノは途方に暮れるのだった。




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