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女性総理がゆく

 女性総理がゆく  そうだ、痴漢(冤罪対策)電車を制定しよう

作者: 無夜

ピクシブにも掲載


まあ、、ヘイト作品ですよ。。。

夢とも言う。


 四度の暗殺を乗り越えた。

「ちょっと危なかったかな」

 抜き日(社抜き)を愛する敵陣の一部が、情報漏洩してくれたので、事前対応できたのである。

「なんか、野党の皆さん、残念そうだなぁ、はっはー。生きてここに私が立って残念無念だろう、あっはっははははは」

 煽る煽る。

「イイエ トンデモゴザイマセン ゴブジデナニヨリデス」

 と、初期の頃の機械音声みたいな返答が野党陣営から返ってきた。

 二期目最初の議会。

 総理が言った。

「男性専用電車を作ろう」

 メンズデー、男性専用という企画に、企業はいいことまったくないのだが。それを知っている野党は小躍りした。

 やった。絶対失敗する。

野党「女性車両のように、男性車両を作るんですね」

 嘲るような声が抑えきれない。

「耳悪いな。男性専用電車だよ。一時間に一本走らせる。自分で入った女性は、痴漢されても文句は言えない。だからまあ、既存の電車とはまったく異なるボディカラーにして、明確に分ける。あと、零戦作ろう」

「え、ついでに、何か変な提案が」

「電車と零戦作ろう」



 真っ黒で艶消しの痴漢冤罪対策電車が出来上がった。

 鉄道ダイヤル大変更である。


 これが何を生んだかというと。

 女性専用車両を敵視する

「女性優遇反対」

 的なミソジニーの発言が封じられたこと。

「私たちは普通の電車のむ一車両、時間限定だ。お前らはわざわざ専用電車作ってもらっただろうがッ。しかも一日中動いているくせに。何が不満だっ」

 と、返せるんである。

 そして。

「ホームにたくさん防犯カメラを設置してあるから、もし無理やり女性をこの黒い痴漢電車に引きずり込んで痴漢行為したのがわかったら。同車両内の人間すべてに、共犯罪として罰金200万円取るんでな。気を付けるんだぞ。主犯は20年の懲役刑だ」

 ということで、一時間に一本、この炭のような電車があちこちの私鉄も市電も地下鉄も走るようになった。すべての路線に。

 過疎って本数を減らされていた路線にも。

 そういう路線周辺からは女性も乗せて欲しい、という声が発生してもおかしくないが。

 なかった。

 いや、だって。

 人が乗らない路線なので、おばあちゃん達は平気で乗り込んだので。若い娘だけは乗るのやめとけ、と言われたりしたが、乗るのは皆、登下校か出勤ないし帰宅するときであるから、そういう時間帯は本数があるので、無理にこの黒いのに乗らなくて良かったのである。


「運転手が足りませーん」

 というのは、予測していた。というより、前任期から人手が足りなかった。

 なので、抜き日で騒いでいた裏で、ひっそりと。

「公務員行かせろ、大蔵省も財務省も子供庁も潰したから、余ってるだろう。行きたくないなら、公務員やめるがいい。地方・国家公務員になる者は、二年間一次産業(農業か畜産業)に従事、その後二年、バス・電車の運転手か、教員として派遣されて、他業種を知ってから、公務に就くように」

 これは、すさまじい政策だった。

 人手が足りないところに、国や都道府県、ないし市町村が金を払う人材が手伝いに行くのである。

 他業種を経験する、経験させるという名目で。

 そのおかげで、痴漢冤罪対策電車は全国津々浦々を走った。

 この政策がほんの少し後に、国家を救った。



 それはともかく、痴漢冤罪対策電車である。

 きっと『痴漢電車』とでも略されるだろう、と総理は思っていたが、真摯に痴漢冤罪を憂う紳士たちは、そんな不敬な呼び名をさせまいと懸命に団結した。

 そして、彼らはわざわざ乗るときに声をかた。黒い電車に。

「やあ、ノア今日も乗せてくれ」

 と。

 そして定着した。


総理「ほーう、抗いよる」

 総理はとても楽しそうにそれを見た。

副総裁「『痴漢電車』はあんまりです。ビートル(カブトムシ)とか、炭でカーボゃんとかになるかと思いましたが『ノアール』の『ノア』で、命名されました」

総理「色味的にゴッキーとか付きそうだったのに。まあいいや。零戦行こう。男はそういうの好きだろう?」

副総裁「零戦に文句が出ないところが、本当にこの国駄目な感じですね」




 航空自衛隊基地に行くと、隊員達に笑顔で迎えられた。

 政府公認抜き師を派遣しているので、男尊女卑傾向の強い組織でも総理をわりと歓迎してくれる。

「零戦どうなった?」

 と、問えば。

「開発した三○重工さんが図面などを提供してくれたのと、今回の開発に参加してくださいましたので」



 そこにあったのは、四機の試作戦闘機。

 零式艦上戦闘機。

 ややスリム化されている。

 今、手に入れられる素材や技術が違うから多少の差異は当然ではあった。

将校「一応、3200㎞を飛行可能と」

総理「届くが、帰還が厳しいな」

将校「空母に乗せ、また回収するほかありません」

総理「夏だな。台風が、あちらにいってくれるときに。追いかけるように。その時がきたならば、祈るしかない。が、東京大空襲にかぶせるなら冬開戦だが、終戦記念日の夏を狙う気がする」

将校「間に合わせます。それにしても、零戦を作製すると公言したのに、いつもの戦争反対系の連中が沸きませんでしたね」

総理「零戦だからな。旧時代の戦闘機に金を使ってくれるなら、最新鋭の武器を揃えられたり開発されたりしないなら、戦闘力が落ちるから、うはうはと笑ってることだろう。最低でも二〇〇〇機。空母も話をつけておけ。あと家電系の松○さんからは」

将校「あれは試験しにくいので」

総理「まあ、一発でばれるしな。ぶっつけ本番でいくほかないか」

将校「二〇〇〇なら今年中に」

総理「早いな」

将校「自動車メーカーでもエンジン組み立てられるので。やってくださるそうです。外観は大工もできますから」

総理「え、これも木や布なのか」

将校「軽量化のために一部。布ではないです、あ、え、まあ一部布でした」

総理「布かぁ。パイロットを育ててくれ」


 それは、EODAS(赤外線の全方位レーダー)なども搭載されておらず、衛星無線がついているだけ。エンジンはさらに軽量化かつ出力を増し、燃料の効率もよくしてはあるが、防御力は紙、というか、当時よりは強いが防弾機能のない透明樹脂の窓、骨組みのあちこちにグラスファイバー、軽くするための半分木製の翼という、撃たれたら死ぬ奴、というありさまである。

 零戦らしさを残している。攻撃特化。

 ロマンであるが、乗りたくはないだろう。

 とはいえ、防弾硝子を嵌めたとして、敵の機関銃を受けて、壊れない機体というのはなかなか難しいので、軽量化に全振りされた。

 まあ、おかげで、海面に不時着しても浮く仕様。


 202×年7月6日のことである。

 二期目の、一年が終わろうとしたところで、台湾有事が勃発した。

 日本は、自給率一〇〇%だったはずの米がなく、備蓄米を放出するのを総理は渋ったが、民意に負けて放出し、それらはどこかに消えていた。

 それはそうだろう。

 兵糧責めするために、日本に送り込んだ中国人達が裏で買い取り、彼らの持つ焼却場(火葬場)で燃やして破棄していたのだから。


「やっぱり夏か」

 と、総理は呟いた。



 同日夕方、日本は台湾を支持し。


 翌日、中国は日本国に対して宣戦布告を行った。



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