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タイムマシンを手に入れた俺たち童貞3人組。タイムトラベルの残り回数は一回。さぁ、何に使おうか?


ケンジ「戦国時代に行くとか?」


ジン「馬鹿お前、一回しかないんだから帰って来れねーだろ。」


タカシ「じゃあ未来に行って、宝くじの番号見て来るとか?」


ジン「それも帰ってこれねーよ。」


タカシ「むずー!じゃあ後一回何に使うんだよ!!」


タイムマシンも後一回しか使えないとなるとかなり使用先が限定されてしまう。遥か昔や未来には行けない。帰って来れないからだ。だとすると近い過去か未来。でもそこにタイムトラベルしてすることなんてあるのだろうか。それにしてもジンのやつ、タイムトラベルしたからさっきのジンより1日分多く生きてるんだよな。何かさっきから落ち着いてるし、少し大人になっている気がする。


ケンジ「わかった!!じゃあ俺昨日に行って来る!!昨日に行ってユミちゃんの悲しみを埋めてくる!!」


ジン「そんなのいいわけねーだろ!ユミちゃんだって誰でもいいわけじゃねーぞ!」


ケンジ「んーー!じゃあ、俺未来に行ってONE PIECEとHUNTER×HUNTERの結末読んでくる!!」


ジン「確かに気になるけど!どんだけ先なんだよ。だから、帰って来れねーって。」


ケンジ「あーー!じゃあ何に使えばいいんだよーー。」


俺たち3人の埒が開かない話し合いが続く。このタイムマシンを何に使うのがいいのか。正解のない議論が数分続き3人とも思考を停止してしまっていた。そんな中ふと、ポケットに手を入れるとケンジの0点の答案用紙が入っていることに気がついた。


タカシ「あっ!」


ジン「どうした?いい案思いついたのか?」


タカシ「あ、ああ!思いついた!俺に最後の一回、任せてくれないか?」


ケンジ「何に使う気なんだよ!」


タカシ「まぁ、それは後になってのお楽しみってことで。」


不思議そうな顔をする2人。俺はそんな2人から、タイムマシンを奪い取り、自信満々の表情で話す。


ケンジ「あ、おい待て!勝手に!」


タカシ「まぁ、落ち着けって。これで全部まるーく収まるはず!」


ポチッ。


〜〜〜


タイムトラベルを終えた俺が2人の元へ戻る。手の中にあるボタンの数字は0になってしまっていた。


ジン「おかえりー。結局どこに行ってきたんだよ?」


タカシ「数時間前にちょっとね。まぁ、焦るなよ。何したかはいずれわかるさ。」


ケンジ「焦らすなぁ〜。そのボタンどうするの?」


タカシ「どうせもう使えないし、捨てるか?とっててもしゃーないしな。」


俺はゴミ箱にスイッチをぽいっと放り投げ、3人で下駄箱に向かった。この数時間の不思議な体験もこれで終わりである。それにしてもあのスイッチはなんだったんだろう。ケンジのやつどこから手に入れてきたのやら。


ケンジ「腹減ったからマックに寄って帰ろうぜ〜。ポテトのクーポンあんだよな、今。」


能天気な顔で話すケンジ。ざまぁないぜ。明日のテスト返却で、0点のテストが返ってきた時までその能天気な顔を続けてられるのだろうか?返却時のケンジの表情が楽しみである。


〜〜〜


ガサゴソ。

ゴミ箱から先ほどタカシが捨てたスイッチを拾う老紳士。スイッチの側面をガチャリと外し、中に入っていた電池を抜く。


「あーあ。まさか捨てちゃうなんて。これ、残り回数がゼロになっても電池を換えれば何回でも使えるのに。もったいないなー。」


老紳士はタイムマシンを新しい電池に交換し、そこの数字を確認する。底には“99”とデジタル数字で表示された。


「よしよし。これでよしっと。」


ポチッとボタンを押し、老紳士はどこかの時空へと消えていったのであった。

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ここまで読んで頂いて本当に嬉しいです。

このキャラのエピソードもっと読みたいなどあれば、コメントで教えて頂きたいです!

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