ブブッチャーの罠
この物語は、フィクションです。実際の出来事や人物とは関係ありません。SF小説の雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
※この小説はあの有名なハリウッド映画の設定をかなりオマージュしております。
よって読んでいただける皆さんには、あの有名な映画とのリンクしているところを見つけて楽しみながら読んでいただけると、ありがたいです。
また、あの有名な映画のファンの方を傷つける意図はありませんので、寛容に読んでいただけるとうれしいです。どうしても怒りで許せない方は読まないほうよいです。ごめんなさい。
後半はあの有名漫画の世界をオマージュしております。寛容に読んでいただけると嬉しいです。
【地球帰還と決意】
地球に帰還したセイラは、正男の墓参りを終えた後、新たな解放地として東京を選ぶ。彼女と仲間たちは、地球を再び自由にするための第一歩を踏み出す決意を固める。その中で、セイラは特別な傭兵を雇うことにする。惑星ワンダーからやってきた、その宇宙人の傭兵は、狼の顔を持つイケメンで、名をウルフという。
狼を祖先とした彼の戦闘能力は非常に高く、敵を翻弄する速さはまるで疾風のようだ。ウルフはその素早さと戦略で、セイラたちの戦いにおいて大きな力となることだろう。ウルフには美しい犬の宇宙人の恋人マリアが付き添っていた。彼女は、とても上品で、おとなしい性格だったがセイラと仲良くなり、親友になった。
セイラ「ウルフ、私たちの最初の解放地を東京に決めたわ。私の産まれ故郷であり、地理的に土地勘もある。まずはここから始めたいの。」
ウルフ「日本で東京は戦略的にも重要な場所だ。ブブッチャーの支配から解放することで、他の地域への影響も大きい。」
セイラ「そうね。ブブッチャーがこの東京で行っている悪政、人間を家畜のように扱い、楽しんで命を奪うその残虐行為は許せない。私たちの解放の火は、ここ東京で燃え上がるべきなの。」
ウルフ「君の決意が人々に希望を与える。私も全力を尽くす。」
セイラ「ありがとう、ウルフ。私たちの地球での戦いは、ここ東京から始まるのよ。」
東京はかつての輝きを失い、豚の宇宙人による支配がもたらした暗い影に覆われている。街の至る所には、ブブッチャーの命令に従う豚の兵士たちが巡回し、多くの人間は豚の宇宙人の食料となるため郊外にある家畜施設で暮らしている。
空は常に灰色の雲に覆われ、豚の宇宙船が低く飛び交い、その威圧感は人々の心を重くする。公園や広場では、奴隷人間たちが重労働により死ぬような強制労働に従事させられ、豚の宇宙人たちは高い椅子に座り、傲慢に監視している。
【(東京)BUYON統治司令官 ブブッチャーの登場】
豚の宇宙軍は、ダースブーダーの三男であるブブッチャーに地球に戻ってきた反乱軍のリーダーセイラの始末を命じる。ブブッチャーは、体長3メートルの巨大な豚の宇宙人で、人間を食べ過ぎて太っていて動くことができない。彼は、かつての人間の名前で東京と呼ばれた街BUYONで【ブンブクチャガー】という機械を頭に取り付け、人間の脳を破壊して馬鹿にする遊びをして楽しんでいた。
BUYONの統治司令官であるブブッチャーは、その巨体が示す通り、人間を食べ過ぎて動けなくなるほど太りすぎていた。彼の部屋は、人間の死体が転がり食べ残しと骨で溢れ、腐った匂いが充満する。その残酷さは彼の住む空間にも現れている。
ブブッチャー「このBUYONを支配するのは、この私だ。人間など、食べ物に過ぎん。」
彼の言葉は冷酷で、彼の行動はそれを裏付ける。彼は人間をただの食糧としか見ておらず、彼の前で命乞いをする者には容赦なく死を与える。彼の残忍さは、人間を食べることに留まらず、彼らの精神をも破壊するブンブクチャガーを使って、人間の頭を馬鹿にし、最終的には食べて殺すという遊びを楽しんでいた。
ブブッチャー「反抗する者は、ブンブクチャガーで頭を破壊してやる。これが、私の支配するBUYONのルールだ。」
彼の非道さは、兄弟たちからの嘲笑を受けても変わらず、むしろそれが彼の残忍さを煽る。彼は自分が豚の宇宙軍の中で最も恐れられる存在であることを証明するために、セイラを始末することに固執していた。
ブブッチャー「セイラよ、お前がいる限り、BUYONの支配は完全ではない。お前を倒し、私を馬鹿にしてきた兄弟たちに
私の力を見せつける。」
彼の部屋からは、彼の勝利を確信する邪悪な笑い声が響き渡る。BUYONの暗黒の暗い空の下、ブブッチャーの恐怖政治は続いていた。
【人間解放への道】
セイラとウルフ、そして地球解放軍は、人間家畜の施設の開放に向けて活動を加速させていた。彼らは一つ一つの施設を慎重に調査をして施設の弱点を見つけて破壊をして人間を解放し、人間たちを豚の宇宙人の支配から解き放っていく。 ウルフの視覚と聴覚は人間の5倍の能力があり、他の宇宙人を圧倒した。
ウルフ「セイラ、次の人間家畜施設も解放した。人々は自由だ。」
セイラ「ありがとう、ウルフ。これでまた一歩、私たちの目標に近づいたわ。」
地球解放軍のリーダー「我々の勝利は近い。セイラとウルフのおかげで、東京解放の希望が見えてきた。」
一方、ブブッチャーは指令室にある大きな液晶パネルに映し出された父であるダースブーターから厳しい叱責を受けていた。
ダースブーター「ブブッチャー、お前の無能さが露呈したな。人間家畜施設を次々と失い、お前の支配は崩れつつある。」
ブブッチャー「これは全て部下たちのせいです。彼らがもっとしっかりと仕事をしていれば、こんなことには…」
ダースブーダー「愚か者が!お前が司令官としての責任を果たしていないからだ。部下のせいにするとは情けない。」
ブブッチャー「しかし父上、私は…」
ダースブーダー「黙れ!言い訳はもう聞き飽きた。お前の無能さが我々の計画を台無しにしている。セイラを倒せないなら、お前の司令官の立場はもうないぞ。」
ブブッチャーはさらに怒り狂うダースブーダーの前で、言葉を失い、ただ頭を垂れるしかなかった。彼の責任転嫁は、父ダースブーダーの怒りをさらに煽る結果となり、彼の立場は危うくなる一方だった。
ブブッチャーは、ダースブーダーの怒りを受けた後、怒りで頭を壁に打ち付けた。彼は奴隷の人間を連れてきて、部下に命じて無理やり頭に【ブンブクチャガー】を装着させた。
「助けてください!こんなことをされたくない!」
「どうして私たちがこんな目に…!」
ブブッチャー「見ろ、この無価値な人間どもを。これがセイラの未来だ。」
ブブッチャーは部下に命じて機械を起動し、人間の頭を馬鹿にするようプログラムされたブンブクチャガーが作動した。みるみるうちに奴隷の人間の顔が赤くなり脳が爆発する。そして人間の脳は破壊された。植物人間のようになった。
そして、自分の意思で立って行動することができなくなった。
ブブッチャー「これでいいのだ。お前たち人間は、私の食事に過ぎん。」
そして、ブブッチャーは生きたまま人間を持ち口に運び食べ始めた。彼の行為は、彼の支配下にある人々に対する恐怖心を煽り、彼の権力を保つための手段となっていた。
【対決の予感】
(東京)BUYONのブブッチャーがいる指令要塞を高台からセイラとウルフは偵察にやってきた。しかし、そこにはいつも立っているはずの複数の豚の宇宙人の衛兵の姿がない。セイラとウルフは、この異変に不審を抱く。
セイラ「おかしいわね、ウルフ。重要な指令要塞に衛兵が一人もいないなんて。」
ウルフ「うん、何か罠かもしれない。慎重に進もう。」
二人は周囲を警戒しながら要塞に近づく。普段ならば厳重な警備があるはずの場所が、まるで無防備な状態だった。これはブブッチャーの策略の可能性が高い。
セイラ「ブブッチャーの罠かもしれないわ。でも、私たちには時間がないの。」
ウルフ「分かってる。でも、セイラ、無鉄砲は禁物だ。」
セイラとウルフは、要塞の中に深く潜入する計画を立てる。彼らは、BUYONの解放と、ブブッチャーとの対決に向けて、次なる一手を考え始めたのだった。
ブブッチャーは指令室の中心にある大きなモニターの前に座り、セイラとウルフの動きをじっと監視していた。彼の部屋は暗く、唯一の光源はモニターからの青白い光だけである。
ブブッチャー「ふふふ、セイラよ、お前たちがここに来ることは分かっていた。私の罠に気づいたか?」
彼の目は画面に釘付けで、セイラとウルフが要塞に近づく様子を見て、邪悪な笑みを浮かべた。彼はまるでネズミがネズミ捕りの罠にはまる瞬間を待ちわびているかのようであった。
ブブッチャー「来い、セイラ。お前たちの終わりを、この目で見届けよう。」
モニターの画面に映るセイラとウルフの姿に、ブブッチャーは自分の計画の成功を確信していた。しかし、彼の表情には、ダースブーダーからの叱責を受けた後による怒りがこみ上げる。
ブブッチャー「セイラお前は食べたらどんな味がするんだ。楽しみだ」
ブッチャーは、要塞の深部から部下たちを呼び寄せ、彼らに冷酷な命令を下した。
ブブッチャー「聞け、部下たちよ。今すぐに人間の子供たち100人をここに連れてこい。彼らは私の計画の重要な駒だ。」
部下たち「は、はい、司令官!ただちに!」
部下たちが急いで子供たちを連れてくる様子は、ブブッチャーの支配下での恐怖と服従を象徴している。人間子供たち
は抵抗することもできず、ただ部下たちに引きずられるようにブブッチャーの前に差し出された。
【セイラの決断】
BUYONの指令室の要塞広場に、突如として現れたのは、100人の人間の子供たちが閉じ込められたコンテナだった。林の中に隠れているセイラとウルフは、その光景に息を呑む。
ブブッチャーの声が、スピーカーを通じて響き渡る。
「セイラよ、お前に選択を迫る。武器を捨てて投降せよ。さもなくば、この人間の子供たちは目の前で焼き殺す。」
セイラは、子供たちの無垢な瞳と、ブブッチャーの残忍な脅迫に心を痛めつつも、決断を迫られる。一方、ウルフはこの現状を冷静に分析していた。
ウルフ「セイラ、これはブブッチャーの罠だ。投降してはならない。彼の言葉に乗っては、私たちの戦いは終わりだ。」
セイラ「でもウルフ、子供たちを見捨てるわけにはいかないわ。私たちの戦いは、こんな残酷な選択を強いられるためのものじゃない。」
ウルフ「私もそれは分かっている。だが、ブブッチャーは私たちの弱点を突いている。彼の要求に応じれば、子供たちだけでなく、私たちの未来も失うことになる。」
セイラは深く息を吸い込み、その場に立ち尽くす。彼女の目は決意に満ちていた。
ウルフ「これはブブッチャーの罠だ。投降してはならない。」
しかし、セイラは決断を下す。
セイラ「ウルフ、私は未来ある子供たちを救うためなら、どんな犠牲も払うわ。」
彼女はゆっくりと武器を地面に置き、ブブッチャーの要求に応じることを選ぶ。その瞬間、広場は緊張で静まり返る。
ブブッチャーは、セイラが武器を捨てて投降する姿を見て、邪悪な笑みを浮かべた。
ブブッチャー「ははは!見ろ、部下たちよ。セイラがついに投降したぞ!これで我々の勝利は確定したも同然だ。」
彼は自分の計画が成功したことに満足し、勝利の宴を始めるよう命じる。
ブブッチャー「さあ、祝杯を挙げよう。父上に報告だ。」
部下たちもまた、ブブッチャーの喜びに同調し、彼らの残酷な指導者の勝利を讃える声を上げる。
ブブッチャー「このBUYONは永遠に我々のものだ。セイラのような反逆者は、ただの小さな障害に過ぎなかったのだ。」
BUYONの指令室要塞は、豚の宇宙人の勝利の笑い声と歓声で満たされた。
ウルフは、セイラの決断を重く受け止めながら、地球解放軍の仲間たちの待つ場所へと足を進めた。彼の表情は、セイラの安全と子供たちの命運を案じる深い憂いで曇っていた。
ウルフ「仲間たちよ、セイラは子供たちを救うために投降した。今こそ、私たちが団結し、彼女と子供たちを救出する時だ。」
仲間たちもまた、ウルフの言葉に心を打たれ、セイラの勇気ある行動に感銘を受けていた。彼らはウルフのもとに集まり、次なる行動を共に計画する。
ウルフ「私たちの戦いはまだ終わっていない。東京を解放するために立ち上がろう。」
仲間たち「ウルフ、あなたの言葉に従います。セイラのために、そして自由のために!」
ウルフと仲間たちの間には、新たな決意が芽生えていた。彼らはブブッチャーの支配に終止符を打つため、そしてセイラと子供たちを救うために、再び立ち上がるのだった。
SF小説 【豚の惑星】続く