ダースブーダーの逆襲
この物語は、フィクションです。実際の出来事や人物とは関係ありません。SF小説の雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
※この小説はあの有名なハリウッド映画の設定をかなりオマージュしております。
よって読んでいただける皆さんには、あの有名な映画とのリンクしているところを見つけて楽しみながら読んでいただけると、ありがたいです。
また、あの有名な映画のファンの方を傷つける意図はありませんので、寛容に読んでいただけるとうれしいです。どうしても怒りで許せない方は読まないほうよいです。ごめんなさい。
後半はあの有名漫画の世界をオマージュしております。寛容に読んでいただけると嬉しいです。
【プロローグ：脱出と帰還】
宇宙の果てに響く爆発の余韻が、静寂に溶けていく。デスブターの破壊から逃れた正男とアレックスの家族は、UFOの中で息を潜めていた。彼らの目は、失われた仲間たちの記憶に濡れている。
「地球へ、帰ろう。」正男の声は決意に満ちていた。彼らの心には、アレックスの犠牲への思いと、未来への誓いが交錯する。
UFOは、星々を縫うようにして、地球への航路を急いだ。地球の地下基地では、レジスタンスの仲間たちが彼らの帰還を 待ちわびていた。基地の中は、デスブター破壊した勝利と新たな戦いへの準備で歓声と熱気に包まれている。
正男とアレックスの家族は、地球の地下基地に足を踏み入れると、工作員たちと抱擁を交わす。彼らの目には、アレックスと仲間を失ったの悲しみと共に、希望の光が宿っていた。
「力を蓄えよう。」正男は仲間たちに呼びかける。
「豚の惑星の支配を終わらせるために、私たちはもう一度立ち上がる。」
そして、彼らは新たな戦いに備え、力を蓄え始めた。地球の地下基地は、再び抵抗の炎を灯す準備が整っていく。
【地球侵攻総司令官 ダースブーターの登場】
豚の宇宙人の英雄から、暗黒の騎士が現れた。彼の名はダースブーター、細身の体に黒い仮面をかぶり、豚の宇宙人の中でも最も強く恐れられている存在だ。彼の目は仮面の隙間から冷たい光を放ち、その視線は星々をも凍らせる。
ダースブーターは、宇宙の侵略と侵攻の総司令官として、その名を宇宙に轟かせていた。彼の指揮する艦隊は無敵とされ、その前に立ちはだかる者はいない。彼の声は、金属的でありながらも、その権威は絶対的である。
ダースブーダーは、宇宙の深遠な闇を背に立ち、その黒い仮面から冷たい声を発する。
「百戦錬磨だったジェネラルポークがまさか倒されるとは、やるな地球人。」
彼の視線は遥か遠く、破壊されたデスブターの残骸を見つめていた。
「デスブターを再度構築するには時間がかかるな。」
その声には、敗北を認めつつも、新たな計画への決意が感じられる。
「だが・・・・ 次の戦いで間違いなく反乱軍は、壊滅し破滅の道に進むだろう！」
ダースブーターの宣言は、彼の部下たちによって宇宙の隅々まで伝えられる。彼の艦隊は、地球への侵攻を開始する準備を整えていた。その一方で、地球の地下基地では、正男とレジスタンスが新たな戦いに備えていた。
ダースブーターは、地球の青い大気を背に、黒い仮面の下で冷ややかに微笑む。彼の野望は、宇宙の歴史に新たなページを刻むことになるだろう。
【宇宙の戦火】
宇宙の静寂を破り、地球レジスタンス軍の宇宙艦隊が地球より出撃した。彼らの目的は一つ、ダースブーダーの戦艦軍を撃破すること。艦隊は勇敢にも、敵の隊列に向けて進行する。
しかし、ダースブーダーの超能力ブースは、予想を遥かに超える破壊力を発揮した。彼の意志一つで、宇宙空間は歪み、レジスタンスの艦隊は次々と壊滅していった。
正男の親友である敏夫は、その戦火の中で最前線に立っていた。
正男 「敏夫、大丈夫か？！応答してくれ！」
敏夫 「ああ、正男… こっちの戦艦はもうダメだ。ブースの力が強すぎる…」
正男 「諦めるな！救援を呼ぶから、そこを動くな！」
敏夫 「時間の無駄だ。お前は逃げて、レジスタンスに伝えてくれ。ダースブーダーの力は想像以上だ…」
正男「そんな… でも、お前は？」
敏夫 「俺はここで最後まで戦う。正男、お前は人類の希望だ。生きて、戦い続けてくれ…」
正男「敏夫！」
敏夫 「正男、もしも俺が… もし戻れなかったら、妻と息子に伝えてくれ。彼女には、いつも愛していると。幼い息子には、父さんは最後まで地球の戦士だったと。」
正男 「敏夫、そんなことを言うな。お前は地球へ戻るんだ。そして家族のもとへ…」
敏夫 「ありがとう、友よ。彼らの未来のためにも、俺はここで戦う。これが、俺の選んだ道だ…」
その時、ダースブーダーの声が冷たく宇宙空間を切り裂いた。
ダースブーダー 「我々の戦艦は無敵だ。お前たち虫けらの抵抗など、虚しく消え去るだけだ。」
敏夫の戦艦がブースの力で圧倒される中、ダースブーダーは勝利を確信していた。
敏夫の操る戦艦は、ダースブーダーの力によって容赦なく握りつぶされる。敏夫は、最後まで抵抗を試みるが、潰され引き裂かれ爆発炎上して宇宙の塵と化した。
「敏夫！！！！！」
正男の叫び声が、無情にも宇宙空間で消えていく。
彼の目には、友を失った悲しみと、戦いへの怒りが燃えていた。
【絶望の淵】
正男の心臓は激しく鼓動し、汗が額から流れていた。彼はダースブーダーの戦艦に向かって突撃していたが、ブースの力の前には無力であった。戦艦の装甲は、彼の攻撃を跳ね返し、エネルギーシールドは彼のビームを吸収していた。
「くそっ！」
正男は歯を食いしばり、戦艦のコントロールパネルに手をかけた。しかし、ダースブーダーの超能力は、彼の意志を破壊し、戦艦の制御を奪っていた。
敏夫の顔が脳裏に浮かんだ。彼の親友は、最前線で戦っているはずだ。正男は彼の遺言を胸に、必死に戦い続けたが、敏夫の戦艦は潰され引き裂かれ、宇宙の闇に消えていった。
正男は命からがら逃げのび、戦艦の脱出ポッドに飛び込んだ。彼の肺は燃えるように痛み、涙が目に溢れた。レジスタンスの多くがこの戦いにより犠牲になった。彼らの顔が、彼に無念さを訴えるように浮かんでいた。
ダースブーダーは、戦艦の指揮室で高笑いしていた。彼の黒い仮面の下で、冷たい笑みが浮かんでいる。
「地球人よ、お前たちの抵抗は虚しく、無駄だ。」
彼の声は、宇宙の闇に響いていた。
彼は手を広げ、戦艦から青白いエネルギーを放った。レジスタンスの戦艦は次々と爆発し、宇宙空間に散り散りになっていった。
「我々はこれからも勝利し続ける。そして、私は宇宙の支配者となる。」
彼の笑い声は、星々をも凍りつかせるような冷たさを持っていた。彼は、地球を含む全宇宙を支配することを誓っていた。
地球の地下基地に戻った正男は、敏夫の奥さんと息子の慎二に敏夫の遺言を告げた。
奥さんは、涙を流しながら敏夫の写真を握りしめていた。彼女の肩は震え、声は震えていた。
「敏夫さん… どうして…」
息子の慎二は、まだ幼い顔で、無力感に打ちひしがれていた。彼は父親の名前を呼びながら、涙を流していた。「パパは、どこへ行ってたの？死んじゃったの？」
部屋は彼らの嘆きに包まれ、敏夫の存在がいつまでも残るような気配がした。彼らは、愛する人を失った
絶望の淵に沈んでいた。
【闇の勝利】
前回の敗北から数年後、宇宙空間で、闇の影が星々を飲み込む。地球レジスタンスと同盟勢力は、ダースブーダーの戦艦を破壊するため次々と進軍をした。彼らの目には、絶望を打ち破る決意が燃えていた。
戦艦は轟音を上げ、ダースブーダーの艦隊と激突する。レーザーが交錯し、宇宙は光と闇の渦に包まれた。正男は、仲間たちと共に戦艦の先頭に立ち、ダースブーダーの戦艦に向けて最後の一撃を放つ。
「今だ！」
正男の声は、戦艦の中で響き渡る。
しかし、ダースブーダーの超能力ブースは、彼らの攻撃をものともせず、戦艦を揺るがす。正男は、ブースの力によって仲間たちの戦艦が潰され引き裂かれる様を、またしても目の当たりにする。
ダースブーダーは、その力を振るい、抵抗勢力を一掃する。正男は、仲間たちと共に脱出ポッドに飛び込むが、その瞬間、彼の心は絶望に沈んだ。戦艦は爆発し、彼らの希望もまた、宇宙の闇に消えていった。
ダースブーダーは、勝利の高笑いを上げる。彼の声は、宇宙を支配する冷酷な宣言となった。
「地球人よ、お前たちの時代は終わった。これより、地球は私が支配する！」
正男たちは、地球の地下基地に帰還し、傷を癒やしながら次なる計画を練る。彼らの心には、いつか再び光を取り戻す希望の炎が、静かに、しかし確かに灯り続けていた。闇の中で、彼らの闘志はより一層強く燃え上がるのであった。
ＳＦ小説 【豚の惑星】続く
