表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/33

32.天地

「それじゃぁ私は帰るよ」

 そう言ったレーベルクが身を翻す。その背中にクィンの声がかかる。

「待て。植民地とやらについて詳しく話せ。極東に何があった?」

 首だけ振り返ったレーベルクが答えを返した。

「アンテナショップって分かるかい? 新しい文化を放流して何に食いつくのか実験してるだけだよぉ」

「それだけでユーリィ=プラストゥのような憎悪が産み出されるのか?」

 溜息を吐いたレーベルクが背を向けて答える。

「そこは自分で考えてくれよ。産まれるかもしれないし、生まれないかもしれない」

 部屋から立ち去ろうとするレーベルクが一言付け加えた。

「ヒントをやろう。自民族の文化を破壊されることには余程ご立腹のようだったよ」

 金髪の青年が傀儡の大統領を残して姿を消した。

「俺達の目的って何でしたっけ?」

 大統領の頭をナカユビで弾き飛ばしたツェンが問う。

「世界平和」

「だったらこんなことやってる場合じゃないんですかねぇ」

 口を結んだクィンが言葉を絞り出す。

「俺にはお前達の考えがよく分からない」

「人なんて分からないものですよ。だから」

 口角を上げてツェンが告げる。

「知りにいきませんか?少しでもいい。少しずつ、少しずつですよ」

「世界なんてただ平和であればいいのに」

「アホみたいに笑い合っていろってことですか?」

「アホが増産されても困るだろう」

「比喩ですよ」

 乾いた笑みを浮かべてツェンがそう答えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ