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勿忘草の胎動4
ひかりに、つつまれた。
めのまえが、まっしろにおおわれた。
めをあけているのか、とじているのか、それすらもう、わからない。
けれど、そらから、なにかがおりてきた。
かみさまだろうか。
いや、ちがう。
たいようだろうか。
いや、それもちがう。
おりてきたのは、ひとりのにんげん。
まっしろなひかりに、ぬりつぶされた、ひとのかたち。
すくなくとも、そうみえるなにか。
「ハナ……? レ、ナ……?」
困惑するシヴ。
「いや、違う。お前はなんだ?」
嫌悪を露わにするトキ。
その問いかけに、舞い降りた『天使』は真っ白な花弁を散らしながら、首を傾げ、応える。
『マリア』




