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君と僕が姉弟になった日  作者: だいどぅ
2/2

彼女が救ってくれた

僕は孤児院出身だった。入所したのは3歳位の時だと思う。

生まれつき右眼が可笑しかった。

白目がなく黄色い瞳の周りは真っ黒に塗り潰された様な目だった。

それが嫌いだったのか一つの集団にいじめられていた。


「やめッ………てッ!!!!!!」

そんな願いは届かず、集団暴行は続いた。

毎晩部屋に戻ると泣いていた。

確か彼等は名前も気に入らないと言っていた気がする。

当時の僕の名前は大層変わっていて

アルメス・トラスライトという名だった。


僕は一刻も早く孤児院から抜け出したかった。

でも出所できるのは里親が決まった子か10歳以上の子だけ。

幼い僕にはまだまだ先が待っていた。


いつも通り暴行を受けていた。

が、その日は違った。

「やめなよ」

低く、威勢の放った声が響いた。

暴行は中断され、全員がその声の主の方を向いた。


見てすぐに僕はこう思ったんだ。

(この人、僕と同じ目をしている)と。

珍しい事に髪色も凄く似ていた。

姉弟なのではと思う程だった。

でも姓が違った。彼女の名はエルメス・クトゥフィルスと言った。


それからは生活が一転した。僕は彼等に反抗するようになった。

自分なりの反抗を。だが勝てない。だから時々鍛えていた。

エルメスと一緒に。彼女とは姉弟の様な関係になった。

エルメスといる時は楽しい。いつまでも一緒いたい。

そう思う様になった。


彼女が出所する時、僕を引き取ると言ってくれた。

僕は彼等の暴行から逃げられると思い笑顔を浮かべた。

二人で出所して、ギルドに入ろうと決めた。


最初のうちは弱く、あまりお金も稼げなかったが

いつの間にか強くなっていた。

家も買い、2人で暮らしていた。

それが今僕が住んでいる家だった。

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