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話はじまり
「くそっ、つぎこそはかってやる」
一人の男が、銃を磨いている
刈る獲物名は白蔵主―なぜ刈るか、一度その語りのうまさに諭され
キツネを狩るのをやめてしまったから
そのあと、なぜか人では生きられないほど時間を飛んでしまったから
それはいい、
白蔵主を刈るためだけに精鋭を用意した
そして彼が動き出す
その頃
「ふぁあ」
伸びをする一人の僧、、いや、尼というべきか
尼僧の姿をした妖怪である
少し明るい茶色の髪、目元は優しく、曲線はふんわりとしている
彼女は尼僧に化けているのだ
尼僧その本来の姿を化けた日から見せてない20代くらいの女の人姿をしている
「じゃあ、いくか」
彼女という、せりふだけで分かってもらえると思うが、別に化けてなくても女である
「うん、行こう」
隣にいるのは、5行列と呼ばれる特殊な声をしている人である
特殊な一族の出身者しか出せない声
その声は魔を退け、幸福を呼ぶ
ーそして、さっきの狩人の姪の声でもある
「まったく、おいてちゃうよ」
勝気な瞳、口元から見える牙、そして短い髪の女の子である
「ごめん、」
少し謝ると歩き出す