表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の観察者  作者: 931N
1/14

プロローグ「観察者との邂逅」

皆さんはじめまして!!

931Nと申します。

妄想を描いているだけの稚拙な文章ですが読んでいただければ幸いです。

 そこには何も存在しなかった。

 あるべきはずの空も、大地すらも存在しない、どこまでも続く漆黒の世界。

 立っているのか、浮いているのかすらわからない、境界のあやふやな世界だ。

 しかし、なにも存在しないということを知覚する一人の少年はたしかにそこに存在した。

 

「えーっと・・・。」


 少年はその一言を絞り出すのにも苦労した。

 自分がなぜこんな理解不能な状況に置かれているのかがわからなかったからである。

 

 その青年の名は――――黒鉄くろがねまこと

 幼さも残る顔だちをしているが、もうすぐ17歳の誕生日を迎える高校二年生だった。


「これって夢か?にしては現実味があるというか・・・、いや現実味はないか。」

 

 少しは落ち着いたのか、周りを見渡しながらそうつぶやく。

 

「薄気味悪い場所だなここ。なんたってこんな場所に一人なんだよ。夢ならもっと華やかな場所にしてくれりゃいいのに。」


 不安に押しつぶされそうになりながらも、誠は言葉にすることで紛らわしていた。




 【そういわれても、僕が作ったわけではないからね。】



「なっ・・・・!」


 突然頭の中に響いたその声に、誠は驚きあたりを見回した。




 【探しても無駄さ。僕に身体はないからね。】


 「身体がないってどういうことだ?幽霊か!?」


 【違うよ。僕はオブザーバー、観察者だよ。世界の在りようを観察し、記録し、保管する者。君の世界ではこう呼ぶんだったかな?≪アカシックレコード≫と。】


 「よくわからんが、神様みたいなものか?」


【違うね。神は創造や破壊をもって世界に干渉しうる存在だけど、僕はただの観察者だ。世界に干渉することは許されない。ただ見守るだけの存在さ。】


 「じゃあ聞くけど、ここがどこなのか、なんで俺はここにいるのかはわかるのか?」


 【わかるよ。さっきも言ったけど僕は観測者。君のいた世界でいう≪アカシックレコード≫だからね。何でも知っている。一つ目の質問には、ここは≪牢獄≫だと答えよう。】


 「牢獄?つまり俺は捕まっているのか?」


 【いや、君のためのものじゃない。僕を封じ込めておくためのものさ。】


 「あんたが捕まってるのか。なんか悪いことでもしたのか?」


 【驚いたね。さっきまで不安で押しつぶれそうな顔をしていたのに、もう余裕ができているようだ。】


 

 誠も自分自身の変化には驚いていた。最初は一言出すだけでも苦労していたのに、今は少し余裕が出始め、落ち着きを取り戻していた。



 「あんたのおかげだろうな。姿は見えないけど、それでも話し相手がいるってのはありがたんだよ。たとえこれが夢だとしてもね。」


 【そうか、君は今のこの状況を夢だと思っているのか。しかし残念なことにこれは現実だよ。君はまぎれもなくこの≪牢獄≫内に存在している。その理由は、二つ目の質問の答えだね。理由は簡単、僕がここに呼んだからさ。】


 

 その答えには、誠は驚きはしなかった。

 この自称観察者が話しかけてきた時点で何か関係があるなとは思っていたからだ。


 【驚いていないようだね。それじゃあ理由を説明させてもらおうかな。まず最初に、僕がこの≪牢獄≫にいる理由からだ。】



 そういって観察者は語り始める。



 【僕が観察する世界は二つあるんだ。一つは君がいた人が支配する世界。もう一つは多くの種族が覇権を争う、魔法が存在する≪ユグドラシル≫という世界。実は≪ユグドラシル≫という世界には勇者召喚というシステムがあってね、強力な力を持った人間を異世界から呼び出すことができるんだけど、ある時呼び出された勇者が、君がいた世界の人間だったんだ。君も知ってるだろうけど、君がいた世界は暴力すら忌避する傾向にあるだろう?そんな人間が魔法や剣で争う世界に行ったらおかしくなってしまう。現にその召喚者は戦いを強要され狂ってしまった。そしていつの日か魔王と呼ばれ、世界に破壊をまき散らすようになったんだ。でもね、その世界の神は何もせずに傍観していたんだ。僕からすれば、ずっと見守ってきた世界が壊れるなんて許せなかったし、魔王も、もとをただせば僕の観察する世界の人間だ。だからどうにかして両方助けたかった。でも・・・ダメだった。】



 正直、物語の設定を聞かされているようで、現実味のないその話を誠はなんとか理解しようとしていたが、最後の言葉に言い知れぬ後悔を感じ、ああ、こいつの言っていることは真実なんだなと理解した。


 「ダメだったっていうのは、その世界はほろんだのか?」


 【いや、世界はまだあるよ。きっと今はみんな平和に暮らしているはずさ。戦争はあるだろうけど、以前のような破壊は行われていないと思う。】


 「はずとか、だろうって、あんた観察者なんだろ?なんでそんなに歯切れの悪い言い方をするんだ?」


 【そこだよ。僕が失敗してここにいる理由は。】

 

 「どういうことだ?」

 

 【僕はね、魔王を救えなかったんだ。消し去ることはできたけど、救ってあげられなかった。≪ユグドラシル≫の人たちと天秤にかけて彼を消すほうを選んでしまった。そして観察者の身で世界に干渉したことで僕は神から罰を受けた。それが今の状況だよ。】


 「一応理解はしたけど、それで俺を呼んだ理由は?話をするだけじゃないんだろ?」


 【察しが良くて助かるね。君には僕の代わりに≪ユグドラシル≫の観察をお願いしたいんだ。今の僕は君のいた世界しか観ることができないからね。】


 「俺は元居た世界に帰れないってことか?」


 【そうなるね。といって戻っても君に居場所はないよ?】


 

 そういって、観察者は予想外の言葉を口にした。



 【だって君、もう死んでいるから。】


―――――と。



 










状況説明が薄いとか、セリフが多すぎとか思った人!!

申し訳ありません!!

表現の仕方がわかりません!!

じゃあ書くなよと思った方!!

お見逃しください(泣)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ