情報屋の罠。
リイナ…なぜ笑ってる?
まさか、罠?僕を男子たちにボコらせるために?
なんで?僕、何かリイナにしたか?
「ねえ?東海林くん。」
早速、チャラ男系のクラスの男子に呼ばれた。
僕はこれから死刑執行されるのか。
神よ、なぜあなたは私にこのような仕打ちを?私はただ、一人でひっそりと暮らしたかっただけなのに…
仕方ない。スルーだ。
「…それで、いいのかい?」
その男子はニヤニヤしながらそんなことを言ってきた。
何かマズイことを企んでいるな、こいつ。
「どう言う、意味だよ?」
とりあえず、聞いてみる。
「これ、見てご覧。」
彼が差し出したのは高機能のスマートフォンだった。その画面に写っていたのは…
僕とリイナがキスをしている写真だった。
しかも、かなり危ない角度だ。
「これ、ばら撒いたら君、死ぬよ。
うちのクラス、リイナちゃんのファン多いからね~。」
「どうやって、これを?」
ドスを効かせた声で聞いてみる。
「隠しカメラ。リイナちゃんに、君の家に行ったときつけてもらったのさ。」
こいつ…ゲスの極みだ。ていうか、隠しカメラとかなんでこいつ持ってるんだ?
そして、なんでこんなことをしたんだ?
「なんで隠しカメラ持ってるか?そりゃ、ボクは校内一の情報屋だからねー。」
「あとひとつ、お前はさっき、リイナにつけてもらった、て言ってたよな。お前とリイナはグルなのか?」
「そーだよ。」
あっさり答えるこのチャラ男を殺したくなった。今まで、これほどまでに殺意を持ったことがあっただろうか…
いや、ない!
「屋上に行くぞ。」
僕はその男子を強制連行して、屋上に行った。




