保健室とカウンセラー。
目が覚めた…
白い天井…周囲にはカーテン…僕はベッドの上…
ここは…どこだ?
シャー
カーテンが開く音ともに、一人の女性が出てきた。保健の星野先生。
じゃあ、ここは保健室?
「目が覚めたのね。良かったわ。お家には連絡したんだけど、留守電で…確か、ご両親共働きだっけ?」
星野先生が聞いてきたので、僕は素直に頷いた。
「身体、大丈夫?」
星野先生がまた質問をしてきた。
「…まだ、頭がぼんやりしてます…」
本当の事だ。過呼吸になって、回復したと思ったらぶっ倒れたのだが、多分それは疲れだと思う。
「わかったわ。今、二時間目なんだけど、もう少し休んでていいから。二時間目終わる時間になってから、後の事を考えましょう?」
「あ…はい。」
シャー
星野先生はカーテンを閉めて出て行った。
数十分後…
「陸くん、次の時間どうする?」
星野先生が聞いてきた。
「……出ようと思います。だいぶ身体の感じも戻ってきましたし。」
まだ、頭はぼんやりだけど。いつまでもここにいるわけにはいかない。
「分かったわ。でも、少しでも辛かったら遠慮なくここに来てね。」
「はい。失礼しました。」
僕はそう言って保健室から出ていった。
昼休み…
僕の学校では、給食の後二十分間の休みがある。その時間、今日の出来事について、一人で考えていた。リイナたちは僕の気持ちを汲んでか近づいてこなかった。
「おい、東海林。」
担任の大倉先生に呼ばれた。
「はい?」
大倉先生は、僕にメモを渡した。
そこには、放課後にカウンセリングがあると書いてあった。
「星野先生が特別な人を呼んでいるそうだ。なんでも、お前がとても尊敬していた人だとか。」
大倉先生はそう言うと、職員室へ向かっていった。
カウンセリング?なんでだ?
とりあえず行くしかないか。
そんな事があったため、午後の授業は上の空だった。先生にも何度か注意されてしまった。
帰りのショートホームルームを終え、僕は保健室の隣のカウンセリング室に向かった。
コンコン
「失礼しまーす…」
僕はノックをし、カウンセリング室に入った。
「久しぶりね、陸くん。」
カウンセリング室の椅子に座っていたのは、小学校五、六年の恩師、木村典子先生だった。
なんで、彼女が?
今日は驚きの連続だ…




