95話 悪魔の最期
「クハハハハハハ!いい気味だ、ゼルキルム!戦いで死ぬ…これが最も多い悪魔の死に方だ。良い死に方をしたな、ゼルキルム。さて、次は貴様の番だ…呪われし小悪魔 レアル!」
と狩武な言い、レアルに襲いかかった。すると、狩武に衝撃波が飛んできた。狩武は衝撃波を避け、周りを見渡した。
「誰だ?衝撃波を飛ばしてきたのは…?」
と言いながら、探していると声が聞こえた。
「この俺だ!」
その声は矢崎朱希羅だった。ホテルの屋上から凄まじい勢いのパンチで、衝撃波を放ったのだ。狩武は朱希羅に言った。
「ほう、この俺に戦いを挑むとは…。いいだろう…来い、愚かなる人間よ!」
「愚かだって…?人間を辞めたお前に言われたくないな!!」
と朱希羅は言うと、狩武はホテルの屋上に降りてきて、朱希羅に攻撃を仕掛けた。が、朱希羅も狩武に攻撃を仕掛け、お互いの拳がぶつかり合った。
「俺は人間を辞めたんじゃない。人間から絶対的な存在になったのだ」
と狩武は言い、もう片方の拳で朱希羅を殴り飛ばした。
「ぐあッ!!」
と朱希羅は言い、ホテルの屋上から落ちてしまった。朱希羅はホテルの壁を走り出した。地上から屋上まで100mあるホテルなので、地上まではまだ距離があった。そこで朱希羅は窓ガラスを見つけ、窓ガラスを破り、ホテルの中に入った。
「くそッ…素手でなんつう威力してんだ…。悪魔武器を装着してんのに拳がビリビリしやがる…」
とホテルの部屋に飛び込んだ朱希羅は言っていると、外では狩武がホテルに向かって手を向けていた。
「吹っ飛べ!」
と狩武は言うと、手のひらから強烈な光線を放った。その光線はホテルに直撃し、ホテルが崩壊してしまった。そのとき、ホテルの入り口前にいた僕たちは混乱した。
「崩れだしたぞ!」
と真司は言うと、天真は叫んだ。
「皆逃げろッ!!ガレキが落ちて来るぞ!!」
僕たちはホテルから離れた。地面にドスン、ドスンとガレキが落ちてきた。悪魔六剣士たちはホテルの崩壊に巻き込まれてしまった。
「上に注意しろよ!ガレキが自分に落ちて来るかもしれない!」
と僕は言い、上を見たとき、レアルが落ちてきた。
「おい!隼人!アタシをキャッチしろ!」
「えぇ!?お前って飛べないの!?」
と僕は言いつつ、レアルをキャッチした。
「フゥ…。よくやったぞ隼人」
「お前…命の恩人なんだから感謝ぐらいしろよ…」
と僕は言ったとき、ホテルの崩れたガレキの中から悪魔六剣士たちが現れた。
「まだ生きてんのか!?」
と康彦は言い、戦闘態勢になった。僕は皆に言った。
「みんな、さっさとこいつらを倒して…」
このとき、僕は悪魔の継承で悪魔化した。
「狩武をブッ倒すぞォ!!!!」
一方、少々時は遡り、狩武はホテルが崩壊していく姿を見ていた。
「これで矢崎朱希羅も死んだな…」
と狩武は言うと、ホテルが崩壊した煙から人影が見えた。その人影はどんどんはっきり見えてきて、ついに、煙から朱希羅が姿を現した。
「なにッ!?」
と狩武が言ったとき、朱希羅は強烈な鉄拳を狩武に放った。狩武は殴り飛ばされ、ホテルのとなりに建っている会社のビルに突っ込んでしまった。朱希羅はそのまま地上に向かって落ちていった。
「くそぅ…そうか…そういうことか…、朱希羅はホテルのガレキを踏み台にして、俺が浮いている高さまで飛んできたのか…」
と会社のビルに殴り飛ばされた狩武は起き上がり言った。そのビルにいた人たちはいきなり吹っ飛んできた狩武を見てびっくりしていた。
「あの…お兄さん?救急車…お呼びしましょうか…?」
と社員の一人が聞くと、狩武は「余計なお世話だ」と言い、飛び立っていった。
「おい…あれって人なのか…?」
と一人の社員が聞くと、もう一人の社員が答えた。
「わかりません…」
一方、崩壊したホテル前で僕たちは悪魔六剣士たちと戦っていた。
「いくぞネロス!」
と僕は言い、ネロスに向かって走り出した。ネロスは剣を振り、斬撃波を飛ばしてきた。悪魔化した僕は斬撃波を避けつつ、ネロスに言った。
「前に戦ったときの俺とは、もう格が違うんだぜ!!」
と僕は言い、ネロスを殴り飛ばした。