93話 悪魔召喚…!!
ホテルの駐車場では荒々しい突風と激しい攻防とともに戦闘が行われていた。デリットは村川漢頭に言った。
「漢頭、こいつら相手には全力を出すぞ」
「そのくらい、わかってるぜ相棒」
と村川漢頭は返事を返した。ピエーヌは牙斐矢を見て言った。
「すみませんが、加減なしでいきますよ」
「それはこっちも同じだ。マークフォン・ピエーヌ、お前は村川漢頭を討て。俺は魔神に選ばれし三悪魔を討つ」
すると、4人は再び攻撃を仕掛けた。
僕たちはホテルから出た。空に狩武の姿が見えた。ゼルキルムとレアルもいた。
「うらぁ!!」
とゼルキルムは狩武に攻撃を仕掛けたが、狩武は身体中にどす黒い電撃を流し、ゼルキルムとレアルを感電させた。レアルは少し狩武から距離をとって言った。
「くっ!近づけない!」
「どうする!?呪われし小悪魔、こいつにはまるで歯が立たねぇ…!!」
とゼルキルムはレアルに聞いたが、レアルは無言だった。
「…ッ!見つけたぞ、天真・隼人!!」
と狩武は言うと、僕たちの方に急降下しようとしたのだが、ゼルキルムが狩武の前に現れ言った。
「逃がさねぇ!!」
「そうだな、ゼルキルム…お前を倒してから、あいつらは狩るか」
と狩武は言うと、手を合わせ、その後、両手を空にかかげた。
「悪魔召喚!」
と狩武は言うと、空に巨大な目玉が現れた。
「なんだあれ!?」
と僕たちは空に現れた目玉を見ていた。すると、目玉の瞳から六つのどす黒い光が地上に落ちた。
「何だ!?落雷か…!?」
と真司は言った。その落ちてきた光は消え、そこには六人の悪魔がいた。
「あいつらは…!!」
とマースさんは言うと、「知っているのかマース!?誰だ!?」とセレシアはマースさんに聞いた。マースさんは死神の黒剣を構え言った。
「もう死んだはずの…悪魔六剣士たちだ!!」
一方、駐車場では村川漢頭がピエーヌに向かって亡霊の番傘の先から光線を飛ばした。すると、ピエーヌの額は赤い♥に変化し、口から炎を吹き出した。その炎の範囲は広く、デリットも巻き込む範囲だった。村川漢頭は傘を開き、炎を防いだ。デリットは能力である技鏡を使い、亡霊の番傘で炎を防いだ。そしてデリットは漢頭を見て言った。
「おい、漢頭。アレをやるぞ」
「わかった。いくぞ!」
と漢頭は言うと、漢頭の傘の先が凄まじい光を放った。その光は亡霊のような形をしていて、ピエーヌにその光が襲い掛かった。
「そんなもの!フルパワーの炎を出せば、屁でもないですよ!!」
とピエーヌは言うと、炎の出力を最大にした。
「愚かな…」
とデリットは言うと、技鏡で亡霊の番傘から、村川漢頭より凄まじい光をピエーヌに放った。
「技鏡とは、他人の技や武器をそのまま、または本物より威力の高い状態でコピーする技だ。俺が放った光線は漢頭の放った光線の1,5倍の威力で放った。お前の炎がフルパワーであろうが、防ぐことは不可能だ」
とデリットは言うと、漢頭が放った光線とデリットが放った光線が混ざり合った。
「チェックメイトだ」
とデリットは言うと、混ざり合った光線はピエーヌに直撃した。凄まじい爆発でピエーヌは見えなくなってしまった。
すると、爆発した煙の中から声が聞こえた。
「この程度か…?」
その声は牙斐矢だった。牙斐矢がピエーヌをかばったのだ。
「牙斐矢って奴…あの攻撃を受けて無事なのか…!?」
と漢頭は言うと、デリットと漢頭ははっきりと牙斐矢の姿を見た。牙斐矢の右腕はまるで怪物のような腕になっていた。牙斐矢は怪物のような腕を元の姿に元の姿に戻しながら言った。
「これが俺の悪魔武器、怪物の飴玉の効果だ…!!」