84話 信じられない結末…!!
「天神…!?まだこんな力があったのか…!?」
と僕は天真に聞いた。
「さぁ、どうする?松田隼人!お前の運命はもはや死だけだ!」
と天真は答え、瞬間的な速さで僕の背後に立った。そのとき、荒々しい突風が僕を上に飛ばした。飛ばされた僕は天真に地面に叩き落とされた。
「ぐはッ!!」
と僕は地面にめり込んだ。そんな僕に天真が言った。
「どうした?松田隼人、お前の力はこんなものか?」
「この野郎…お前なんか地面に潰してやる!!」
と僕は言い、悪魔の邪眼の力を使い、天真周辺の重力を重くした。が、天真はビクともしなかった。
「な…!?バカな…!?重力が通じない…!?」
と僕は言い、さらに重力を強くした。が、効果はなく天真は余裕な顔をして立っていた。
「無駄だ。俺の身体を覆っているこの突風と電光が重力による変化を無効化してるのだ」
と天真は説明した。
「さて、そろそろ終わらせるか…」
と天真は言い、右手を上にかざした。そんな天真に僕は聞いた。
「何をする気だ…!?」
「もうお前とのお遊びは終わりだ…。次に出す技は回避不能であり防御不能な技。対処方法なんてない。一瞬だ。一瞬でこの戦いを終わらせる…」
「一瞬だと…!?」
そのとき、激しい稲妻が天真の右手に宿った。天真の右手はバチバチなっている。
「右手に…雷が…」
「落雷のチリとなれ」
と天真は言い右手を僕に向けたとき、僕の上空から激しい雷撃の一撃が落ちた。
「終わったな…」
と天真が言ったとき、レティアの声が聞こえた。
《第五回戦の勝者が決まりました》
その声はホテルにいた真司たち悪魔や森島たち天使にも聞こえていた。
「決着がついたのか…!?」
とマースさんが黒鳥に聞いた。
「一体どっちが勝ったんだ…!?」
と黒鳥はつぶやいた。そして、レティアの声が聞こえた。
《勝者は、天使の継承者 武沢天真です》
「よし!天真が勝った!お前ら悪魔はもう終わりだ!」
と森島は真司たちに言った。
「バカな!隼人が負けるなんて…!!」
と真司は結果が信じられなかった。
《では、天使の継承者の願いを叶えましょう》
「確かあいつらの願いは悪魔界の滅亡…!!一体どうやって叶えるんだ…!?」
とマースさんが疑問に思ったとき、レティアの声が再び聞こえた。
《悪魔界滅亡、完了しました》
「んなバカな!!どうやって…!?」
とマースさんはレティアに聞いた。
「俺が様子を見に行く!お前たちは待っていろ!」
と黒鳥は言い、ポケットサイズの黒い箱を使い、悪魔界に行った。
「黒鳥とかいう奴…悪魔界の様子を見に行ったのか?無駄だ。お前たちはレティアの力を知らないのだからな…」
と康彦が言った。
「レティアの力…?あの赤ん坊がそんなに強いのか…!?」
と真司は康彦に言った。
「レティアはこの世界の創造神だ。破壊することなんて造作もない」
そのとき、黒鳥が黒い箱から現れた。
「どうだった?黒鳥?」
とマースさんは黒鳥に聞いた。黒鳥は怯えながら答えた。
「悪魔界が…巨大な隕石に潰されてた……生存者は数人だけ…悪魔城も建物も…すべて無くなってた…」