69話 狩武復活…!!
「さぁ、行きましょう。松田狩武の下へ」
とピエロは言うと、天真とピエロは消えてしまった。
すると、レティアの声がどこからともなく聞こえてきた。
《天使の継承者 武沢天真が異空間から脱走したため、この戦争は中断します》
その声を聞いた瞬間、僕はいつの間にか人間界の工場跡地に立っていた。
僕だけじゃない。黒鳥や、マースさん、それに倒れている真司もいた。
天真以外の天使の三人も来ていた。
僕たちは腹から血を出している真司の下に駆け付けた。
「おい!大丈夫か真司!!」
と僕は言い、真司に話しかけた。
しかし、真司は返事を返さなかった。
「おい!!無視するなよ!!ちゃんと返事を返せよ!!」
と僕は真司に何度も言ったが、返事は返ってこなかった。
「死んだか?そりゃそうだ、腹を弾丸で貫通させたからな。内臓が壊れたんだろ?」
と聖弥は僕に言ってきた。
聖弥も足に矢が刺さっていて、血がダラダラでていた。
「お前が…真司を殺したのか…?」
と僕は聖弥に言い、聖弥に向かって歩き出した。
「なんだ…やる気か…?だが、天使と悪魔の戦いにはルールがあって、レティアの指示がない限り俺たちは戦っちゃいけないん…!!」
と聖弥は言っているとき、僕は悪魔化し、聖弥を殴り飛ばした。
「んなもんどうでもいい。てめぇを殺す」
そして悪魔化した僕は倒れている聖弥に近づき、また殴り飛ばした。
「悪魔の継承無しで悪魔化しやがった!」
とマースさんは僕を見て言い、黒鳥は真司を見て言った。
「それほど友が殺されたことに怒りを灯しているのか…。隼人…」
父さんが真司の身体をおぶって言った。
「俺はこの子を病院に連れて行く、お前達、無茶はするな!」
そして父さんは真司をおぶって走って行った。
そのとき、
セレシアが扇子から起こす突風が僕の方に飛んできた。
僕はその突風を避け、セレシアに言った。
「邪魔をするな。お前は関係ない」
と僕はセレシアに言い、また聖弥に向かって歩き出した。
「これ以上、聖弥に手は出させないぞ!!」
とセレシアや康彦は言い、僕の前に立った。
そのころ、
工場跡地の奥の方では、天真とピエロは覚醒した天使の継承と悪魔の継承を持って、松田狩武を召喚しようとしていた。
そのとき、
黒い稲妻が工場跡気に落ちてきた。
その稲妻はドシャンとすごい音を立て、天真たちの目の前に落ちた。
その黒い稲妻が落ちた場所に、松田狩武が現れた。
「おぉ…狩武様…!!御復活おめでとうございます…!!」
とピエロは言い、狩武に向かって頭を下げた。
「ここはどこだ?マークフォン・ピエーヌ」
と狩武はピエーヌに聞いた。
「ここは平滝区の工場跡地でございます。あなたの弟、それに松田直人…いや、悪魔の邪眼もこの工場跡地のどこかにいます」
とピエーヌは言うと、狩武は天真を見て言った。
「こいつは誰だ?」
「この者はあなたを御復活させるための天使の継承の所持者であります」
とピエーヌは言うと、狩武は歩き出した。
「狩武様、どちらへ…?」
とピエーヌは歩き出した狩武に聞くと、狩武は答えた。
「松田直人を殺す。俺を15年間も封印した罪は重いからな」
「ならワタクシもお供します!」
とピエーヌは言い、狩武について行った。
狩武はひとり言を言った。
「今からお前の親友、勝人が殺しに行くからな…!!待っていろ、直人…!!」