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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第4章 願いの戦争
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62話 第一回戦…!!

僕は真っ白な空間に飛ばされた。

何もない。まるでこれはブラックホールの中に入るみたいだった。


「ここは…どこなんだ…?」

と僕は周りを見て言ったが、もちろん返事なんて聞こえてこなかった。

それは僕以外の人も同じだった。

みんなそれぞれ真っ白い空間に飛ばされたのだ。


しばらくいると、声が聞こえてきた。

その声は全員共通で聞こえるらしい。

《これより戦争を開始します。誰と誰が戦うか、それはワタクシが決めます。天使の継承者と悪魔の継承者は本来、戦わないというルールですが、今回の代理同士の戦いに勝負がつかなかった場合。継承者同士で戦ってもらいます。ではご武運を…》


そう言うと、声が消えた。

僕は何が起きたかわからなかった。何も起きない。

戦いなんて始まらないのだ。


一方、

黒鳥の方では、黒鳥のいた真っ白の空間がだんだん消え、黒鳥はいつの間にジャングルの中にいた。

動物の鳴き声や川の音が聞こえてくる。

黒鳥の前にある男が現れた。そう、田辺康彦が現れた。


「ここは…どこだ…!?」

と黒鳥は田辺に聞いた。

そのとき、レティアの声が聞こえた。


《第一回戦は天使の継承者代理 田辺 康彦たなべやすひこ。悪魔の継承者代理 黒鳥 鉄尾くろとりてつおの戦いです》


その声も黒鳥と康彦だけではなく、全員共通で聞こえてきた。

まだ黒鳥と康彦以外は真っ白い空間の中なので暇なのである。


《戦闘開始!》


というレティアの声と共に、康彦が黒鳥に攻撃を仕掛けた。

「すぐに終わらせるぞ!黒鳥ィ!!」

そう言うと、康彦は天馬の棍棒ペガサスハンマーを振り下ろしてきた。

黒鳥はその攻撃を避け、後ろに下がった。


黒鳥のすぐ後ろには川が流れている。

逃げ場をなくした黒鳥に康彦は猛攻を仕掛けてきた。


黒鳥は棍棒で殴り押され、川に落ちてしまった。

そのとき黒鳥は気づいた。川の中に魚が一匹もいない。どうやら生き物は黒鳥と康彦以外、この空間にはいないと考えた方がいいらしい。

黒鳥は水中で魔獣の首輪ビーストネックレスをポケットから出し、首に身に巻いた。


そのころ、

康彦は川の方を見て言った。

「もう終わりか黒鳥。キルビスの弟子とあろうものが…貧弱なもんだな…」

すると、川の中から声が聞こえてきた。

「ナゼダ…」

「…ん?」と康彦は川の方をもう一度見た。

そのとき、川の中から魔獣化した黒鳥が出てきた。

「何故キルビス師匠ヲ知ッテイル!!」


黒鳥はそのまま康彦を爪で引き裂こうとしたが、棍棒でガードされてしまった。

さらに運悪く、黒鳥の爪が棍棒に刺さって抜けなくなってしまったのだ。

「その質問。答えるのなら簡単だぜ?俺のこの体術はお前と同じ、キルビスに教わった。キルビスは俺にとっても師なのだ。つまり俺はお前の兄弟子だ。黒鳥」

と康彦は両手の爪が刺さり、抜けなくなってしまった黒鳥に言った。


「ウソダ!!」

と黒鳥は康彦に言ったが、康彦は黒鳥の腹を蹴り、黒鳥をまた川に落とした。

黒鳥を川に蹴り落とした康彦は、棍棒を抱え言った。

「さて、トドメいきますか」


川に落ちた黒鳥は水中で体勢を立て直した。が、康彦も水中に潜ってきた。

そして康彦は黒鳥の腹を棍棒で殴りまくった。

何回も殴られた黒鳥はそのまま意識を失い、水底に落ちていった。


康彦は陸にあがり、言った。

「第一回戦は俺の勝ちだな…!!残念だったな!黒鳥ィ!!」



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