52話 家族の想い
「次に会う時が貴様の最期だ…。覚えていろ…。」
と天真は言い、4人は光と共に消えた。
僕も悪魔化が解け、元の姿に戻った。
一体、天使とは何者なのだろうか…?奴とは一体誰のことなのだろうか…?
僕は校庭に立ちっぱなしのまま、そのことを考えた。
そのとき、
キーンーコーンーカーンーコーン♪とチャイムの音が聞こえた。
僕は先生が教室に戻る前に、すぐさま教室に戻った。
そのころ、
長野のキルビスと黒鳥がいる寺にある男が現れた。
「あなたは…!!」
と黒鳥はその男に言った。
そう、悪魔の邪眼という悪魔武器のおじさんだ。
「久しいな直人。」
とキルビスがおじさんに言った。
「直人か…それこそ久しいな…。その名はとっくの昔に捨てたよ…キルビスじっちゃん…。」
とおじさんは言いながら、寺の門をくぐった。
キルビスはおじさんを寺に上げ、話をした。
「息子とは、会えたのか?」
キルビスがおじさんに聞くと、おじさんは床に座り、お茶を飲み、答えた。
「ああ、大きくなった姿見て…少し驚いた…。」
「そうか…。家族とはかけがえのない存在だと思わないか?直人。」
とキルビスはおじさんに聞くと、おじさんは切ない顔で答えた。
「確かにそうかもしれない…。が、逆に殺さなくてはならないときもある。俺にとって家族ってのは、すごい怖いよ…。」
キルビスは言った。
「確かに、かつてのあの子はそうかもしれない…。でも、もう一人の子は違わないかい?あの子にはお前と同じの正義の血が流れている…。悪魔界もあの子が現れたことによって大きく変化している。どうだい?」
「?」
とおじさんはキルビスの目を見ると、キルビスはおじさんに言った。
「もう一度、家族の待っている家に帰ってあげないのかい…?」
「帰らない。自分の罪を償うまで…。」
おじさんはそう言うと、キルビスはおじさんに言った。
「もう罪なら償ったじゃないか…!!ブラックホールに封印したんだろう…!?」
おじさんは立ち上がり、キルビスに言った。
「そいつの仲間がまだ生きている。俺はそいつらを倒しに行く。もしかしたらもう会えないのかもしれない。」
おじさんはそう言うと、寺を出て行った。
「世話になったな…。」と言いながら…。
その日の夜。
僕たちが通っている平滝中学校のとなりにある高丘中学校の屋上に、あの4人がいた。
「天真、どうだった?あの松田 隼人って奴は…?」
と聖弥が天真に聞いた。
「意外となかなかの奴だった。少々楽しめたしな。」
4人の中の一人、外国人の女の人が聖弥に聞いた。
「そういえば聖弥、山田 真司に逃げられたんだってな…。どういうことだ?」
聖弥は答えた。
「小動物のネズミのようにちょこちょこ逃げやがったんだ!今度会ったらぜってーブッ倒す!」
道着姿の男が外国人の女の人を指差して言った。
「今度は俺とセレシアがあいつらの討伐に行く。お前らはお留守番だ。」
「悪いが、俺が行く!ブッ倒したくてウズウズしてんだ!!」
と聖弥は反対した。
「いいだろ天真?」
と聖弥は天真に言い、道着姿の男とセレシアも天真を見た。
「好きにしろ…。」
と天真は答え、そのまま屋上で寝そべった。