4話 悪魔討伐任務開始
僕は今、気まずかった。
人間界には帰れるけれど、悪魔と戦わなければいけないなんて…。
僕はそんなことを思っていると悪魔王は僕の頭に手のひらを置いた。
そして悪魔王こう言った。
「討伐ガンバッ♪」
他人事過ぎない!?と思っているといつの間に僕は人間界の自分の部屋に転送された。
人間界も夜だった。
悪魔の討伐はレアルも手伝ってくれるらしいが、とても討伐できそうにない。
ケンカで勝ったことがなく、しかも小学生にボールを顔に当てられ泣いた僕が、人間より強い悪魔を倒すなんて100%あり得ないのだ。
僕は母さんの「夕食できたわよー!」という声が聞こえたのでリビングに向かった。
そして次の日。
時間はAM5:28分。
僕は小悪魔レアルに蹴り飛ばされて起きた。
学校はAM8:30からだというのに、なんていう迷惑だ。
学校なんてなにも知らないレアルは「学校に行くぞ!」と何度もうるさいのだ。
僕はつい怒鳴ってしまい、母さんが部屋に入ってきた。
「朝から一人で怒鳴ってどうしたの?」
と聞いてきた。
読者の皆様は気づいたでしょうか?
そう、僕にしかレアルの姿が見えないのである。
ついでにレアルの声も聞こえないらしい…。
おまけに一話にでできた黒い箱もそうだ。
まあそんなことはどうでもいい。
僕は二度寝することにした。
再び目が覚めてアナログ時計を見ると…。
え~と…AM8:26分だ。
学校は8:30分からだから…。
ハイ、遅刻だね~☆
僕はすごいスピードで家を出た。
猛ダッシュだ。
もしかしたら今の僕は流れ星より速いのかもしれない。
僕の頭の中は真っ白だ。
意識ももうすぐ失われそうだ…。
なぜこんなに走るのかというと、担任はあの超恐いって噂の秋田なのだ。
普段は優しく微笑む天使のみたいなのだが、
頭に火がつくと獰猛な肉食恐竜になる。
僕の担任は悪魔なのかもしれない。
と思った頃に「キーンーコーンーカーンーコーン」のチャイムの音が聞こえた。
もう手遅れだ。
僕は走る気力がなくなってしまった。
今は放課後。
担任にはメチャクチャ怒鳴られ耳がクラクラしている。
そして帰り道。
僕のたった一人の友達、山田真司といっしょに帰っていた。
とはいえ小悪魔のレアルもいっしょだが…。
そんな僕たちを空から見ていた者たちがいた…。
そう…悪魔だ…。
悪魔は三人いた。
一人は剣を腰に身に着けていて、
一人は黒衣の小悪魔。
そして真ん中にいる大将は腕にコウモリの刺青をしていて、左目に刀傷の跡がある。
この悪魔たちが僕たちのことを見ていたのは知らなかった。
剣を身に着けている悪魔は言った。
「あの小悪魔は……レアルだな…。」
黒衣の小悪魔も続いて言った。
「あいつが人間界にいると厄介だ…。殺しちまうか…。」
大将は一言、「待て。」と言って僕たちを黙って見ていた。
僕はそんなことは知らずに家に帰った。
レアルも悪魔に見られていたなんて知らない。と思っていた…。