45話 強者の激突
悪魔王は自爆したことにより戦闘不能になり、僕は爆発に巻き込まれブラックホールに飲み込まれたが、皆がブラックホールに穴を開けたおかげで、ブラックホールから脱出した。
僕は皆と合流し、悪魔の邪眼という悪魔武器のおじさんの援護に向かった。
おじさんは都会方面でサタンデーモンと戦っていた。
余裕な表情のサタンデーモンに対して、おじさんはかなり体力を消耗して、息切れしていた。
「全然ダメージを受けていないか…。お前の身体は一体どうなってんだ…。」
とおじさんは汗をダラダラ流しながら、サタンデーモンを睨みつつ聞いた。
サタンデーモンはおじさんに手を向け言った。
「お前と我では、力の差があり過ぎるだけのことだ。次元が違うのだよ。」
するとサタンデーモンの手のひらが半分に割れ、割れた手の中から大量の刃物がおじさんに飛んで行った。
「なっ!?」
とおじさんもあり得ないと思っているような表情になり、その後、重力で刃物を地面に叩き落とした。
「フゥ…。」とおじさんはため息をつき、サタンデーモンに向かって走り出した。
「今度はこっちから行きますかァ!!」
とおじさんは言いながら、重力で無数の岩を持ち上げた。
「近接戦闘で挑んできたか…!!」とサタンデーモンは言い、おじさんに向かって走り出した。
その後、
おじさんとサタンデーモンは殴り合い、蹴り合い、すさまじいラッシュが続いていた。
サタンデーモンはタイミングをおじさんに合わせ、おじさんの攻撃を避けながらどんどん攻めていった。
おじさんは反撃できず、徐々に後ろに下がって行った。
「その程度かぁ!!悪魔の邪眼ッ!!」
とサタンデーモンはどんどんおじさんを攻め続け、おじさんは足を蹴られ、転んでしまった。
「ぐうぅ…!!」とおじさんは足を押さえ、サタンデーモンを睨みつけた。
「足の骨が折れたか?」とサタンデーモンはおじさんにトドメを刺す姿勢になり、おじさんに聞いた。
すると上から無数のトゲがサタンデーモンに落ちてきた。
その無数のトゲはサタンデーモンの身体を貫通し、地面に刺さった。
「ぐほっ!!な…なんだこれは…、何をした…!?」
とサタンデーモンはおじさんに聞いた。
おじさんは質問に答えた。
「お前に近接戦闘で挑んだとき、重力で岩をお前の上空に動かした。そして空中で重力を器用に扱って、岩の形をトゲに変えた。その後、そのトゲをお前に向かって飛ばしたってことだ。」
「バカな…!!あのラッシュの中、ずっと岩の形を変形させていたと言うのか…!?」
とサタンデーモンはおじさんに聞くと、おじさんは「そうだ。」と答えた。
そしておじさんはサタンデーモンに言った。
「諦めろ。もはやお前に反撃できる力は残っていないだろう?実はその岩に少し重力による仕掛けがあってな、どんどんお前の血を吸い続けている。少しでも無理に身体を動かせば、お前は大量出血で死ぬ。」
「くくく…、ヌフフフフフフフフフ…!!」
とサタンデーモンはいきなり笑い出した。
「何がおかしい?」とおじさんはサタンデーモンに聞いた。
「悪魔の邪眼、お前も体力切れだよな、立っているのがやっとだろう…?」
とサタンデーモンはおじさんに聞くと、サタンデーモンの身体はだんだん薄くなっていった。
「この姿になるのは…、いつ以来だろうな…。」
とサタンデーモンは言いながら姿を変えていった。
身体は骨の姿になり、肉や髪の毛は全て消えた。
「それが…お前の正体か…!?」
と息切れ状態のおじさんはサタンデーモンに言った。
骸骨と化したサタンデーモンは、骨を一本身体から抜き、剣のように持っておじさんに言った。
「ここからが本番だッ!!」
骸骨となったサタンデーモンはおじさんに向かって、骨の剣を振り下ろした。
おじさんは重力を使う体力はもちろん、立ち上がって逃げる体力も残っていなかった。
すると、
骨の剣がピタッと止まった。
「なんだ…?」
とサタンデーモンは言い、骨の剣の様子をよく見ると、剣は誰かに素手で止められていた。
「お前は…。」
とおじさんは言い、サタンデーモンは骨の剣を動かすと、そこには鬼神化した僕がいた。
鬼神化した僕は骸骨となったサタンデーモンに言った。
「てめぇだけは、地獄の果てに突き落としてやるッ!!」