42話 鬼神vs悪魔王
人間界の都会では、悪魔の邪眼のおじさんがサタンデーモンに勝負を仕掛けていた。
そして住宅街では僕と朱希羅が造られし悪魔となった悪魔王に戦いを挑んだ。
「あなたはここで倒す…!!」
と僕は悪魔の継承で悪魔化しながら言った。
朱希羅も悪魔の鉄拳を構え、攻撃の準備をしていた。
「こいよ、ひよっ子ちゃんたち♪」
と悪魔王は僕たちに言って、余裕そうに指をクイクイしている。
そのとき、
悪魔化した僕は大声で叫んだ。
「行くぞォ!!!」
悪魔化した僕と朱希羅は悪魔王に向かって走り出した。
一方、
サタンデーモンとおじさんは話していた。
おじさんはサタンデーモンに聞いた。
「悪魔王の重力変換能力。あれは悪魔王が両目を失ったオレに、己の眼を授けたとき、悪魔王から消えたはずの能力だ。だが悪魔王はその能力を使える。…ということは、あの悪魔王はオレに出会う前の悪魔王なのか?」
サタンデーモンは答えた。
「いや、悪魔王の魂はゼルキルムに敗れたときの魂だ。身体は悪魔王の最強と謳われた、若い身体だがな…。あいつの全盛期の身体なのだ。」
おじさんはサタンデーモンに手を向けた。
「そういうことか…。人間を滅ぼそうとして、悪魔王を造られし悪魔にした罪は…。」
そう言うとおじさんは怒りだした。
「絶対に償いきれんぞォ!!サタンデーモンッ!!!」
そのころ、
城下町では朱希羅が悪魔王に殴りかかった。
しかし、悪魔王は朱希羅を重力で吹っ飛ばし、悪魔化した僕を重力で地面に叩き落とした。
重力で押しつぶされながら、悪魔化した僕は悪魔化を解除した。
すると悪魔化していないせいか、ものすごい痛みが身体中に響いた。
僕は痛みをこらえ、精神を集中した。
そして、
肌はだんだん白銀になり、瞳の色は紅くなり、頭に金色の角が生えた。
そして身体全てが鬼神化した僕は悪魔王に向かって走り出した。
悪魔化したときとはちがい、ものすごい速さで走り、ゴウッ!!という音も聞こえる。
悪魔王は走ってくる僕を重力で重くした。
しかし、僕は重力に耐え、そのまま悪魔王に向かって走り、悪魔王を殴り飛ばした。
「なぜ重力が効かないのォ…?」
と悪魔王は起き上がりながら鬼神化した僕に聞いてきた。
鬼神化した僕は質問に答えず、また悪魔王に向かって走り出した。
いや、走っているというより飛んでいると言ったほうが正しい。
地面を思いっきり踏み込んで、勢いよく悪魔王に向かって飛んでいるのだ。
悪魔王は「ならば!!」と言い、手から黒い渦を発生させた。
「くらえ!回避不能!ブラックホールだぜィ!!」と言い、僕たちをブラックホールに引き寄せた。
悪魔王の手に触れれば、おじさん同様、ドカン!である。
朱希羅はどんどん吸い寄せられていった。
鬼神化した僕は拳を強く握りしめ、大きく悪魔王に向って振った。
すると風が衝撃波となり、朱希羅が放つように衝撃波が悪魔王に飛んで行った。
朱希羅の放つ衝撃波よりも、威力がすごかった。
そしてその衝撃波はブラックホールも切り裂いてしまった。
「もう終わりか?悪魔王。」
と鬼神化した僕は悪魔王に聞くと、悪魔王は僕たちに言った。
「お前たちは許さない…ぞォォォォ!!!」
そう言うと、悪魔王の身体に重力が引き寄せられた。
悪魔王は僕たちに言った。
「今からオレ様は…自爆するッ!!!」