37話 新しい気持ち
悪魔王 デスターヌの亡骸を取り戻すため、僕たちは悪魔界に潜む集団の捜索を開始した。
住宅街を歩いていた僕たちの前に現れたのは黒鳥だった。
黒鳥は僕に「人間界の長野の寺に戻れ」と言われ、僕は人間界に戻った。
そのとき、真司とマースさんと魔神に選ばれし三悪魔の一人、呪われし小悪魔 レアルの前に現れたのは、悪魔側の人間、矢崎 朱希羅だった。
そのころ、集団のアジトである城には造られし悪魔たちが集まっていた。
彼らに与えられた任務は悪魔の継承の所持者、松田 隼人の抹殺だった。
そして、城に一人の男が現れる。
自らが悪魔武器という身体をしているおじさん。悪魔の邪眼だった。
悪魔の邪眼は造られし悪魔たちをすべて倒し、生き残った造られし悪魔は悪魔六剣士の一人、デリウスのみとなった。
住宅街ではマースと真司が朱希羅に倒され戦闘不能状態になってしまった。
朱希羅がマースにとどめを刺そうとした瞬間、ミニサイズの黒い箱と共に黒鳥が現れる。
しかし、黒鳥も倒され戦闘不能になってしまった。
そのとき、また黒い箱が現れ、鬼神の修行を得た隼人。つまり僕が現れる。
鬼神化した僕と朱希羅は激闘し、なんとか僕は勝利を収めた。
そのとき、現れたのは魔神に選ばれし三悪魔の一人、憎まれし小悪魔 ラーシだった。
ラーシは朱希羅に「お前は不要だ」と言い、朱希羅を排除しようとした。
そのことに激怒した僕はラーシに戦いを挑んだ。
時間を操るラーシの戦い方に苦戦した僕だったが、風のわずかな流れを感じとり、ラーシの時間を止める能力の攻略を掴んだ。
しかし、ラーシは僕の一瞬の隙を突いて、攻撃を仕掛けた。
そのとき、ラーシは漆黒の鉄拳に殴られ吹っ飛ばされてしまう。
ラーシを殴り倒したのは朱希羅だった。
朱希羅は僕に言ってきた。
「二人でラーシを倒すぞ。」と。
悪魔化した僕は「足を引っ張んじゃねぇぞ、朱希羅!」と言い、タッグを組むことになった。
そして今の状況に至る。
朱希羅はラーシに向かって走り出した。
ラーシは走ってくる朱希羅に聞いた。
「なぜ人間の味方になる?お前の目的を達成するためには、悪魔の力が必要なんだろ?」
朱希羅は答えた。
「誰が人間の味方になると言ったんだ?俺は善の悪魔の味方だ!こいつらだってそうさ、こいつらは誰一人見捨てない大切な仲間だ!俺はこいつらの力になりたい!それに俺はもう…」
朱希羅はラーシを殴り飛ばした。
「復讐なんてしない…!!隼人に会って気付かされた。復讐は…何も生まないんだ。なら、俺は復讐以外のことで何かを生む!俺がお前たちをぶっ殺してやる!」
朱希羅は質問した。
「ラーシ、お前の質問は答えた。今度は俺の番だ。悪魔王 デスターヌの亡骸はどこにある!?」
ラーシは死の山を指差した。
「あの山の頂上にある城の中さ、まぁ、今は悪魔の邪眼がいるけどね、今ボスと戦っているはずだ。ボクは忙しいんだ。悪いがお前たちと遊んでいる暇はない。」
そう言うとラーシは消えた。
真司とマースさんと黒鳥の体力も回復し、僕たちは死の山に向かって歩き出した。
そのころ、
死の山の頂上にある城の中では、おじさんとサタンデーモンが戦っていた。
おじさんはサタンデーモンを重力で重くしたり、ブラックホールで引き寄せたりしたが、まったく効果はなかった。
「くそっ!視界がかすむ!重力の発動の反動か!?」
とおじさんの体力もピークに達していた。
「もう限界か?悪魔の邪眼。お前にいいものを見せてやるぞ。」
とサタンデーモンが言うと、奥の部屋から一人の悪魔が現れた。
おじさんは驚いた表情で言った。
「あ…あなたは…まさか…。」