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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第2章 造られし悪魔
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36話 時間の戦い

悪魔界にある山、死の山の頂上には悪魔の城があった。

そこでは悪魔の邪眼グラヴィレイという名のおじさんと、悪の悪魔の王、サタンデーモンが対峙していた。

「俺が悪魔武器となったのは、丁度今から十五年前だったな。」

とおじさんはサタンデーモンに話しかけた。

「お前の力は今日でわが身の一部となる。悪魔の邪眼グラヴィレイよ、お前の身体の主となるその眼、いただくぞ。」

とサタンデーモンはおじさんに向かって言った。


おじさんは自分に指差して言った。

「やってみろよ。」


その頃、

悪魔界の死の山のふもとにある住宅街では、悪魔化した僕がラーシに向かって攻撃を仕掛けていた。

「死ねぇぇぇぇ!!」

と悪魔化した僕は言い、ラーシを殴り飛ばした。

と思ったが、ラーシの頬を殴る瞬間、ラーシの姿が消えた。

僕は後ろを振り向いた。

後ろにはラーシが宙に浮いていて、僕に手を向けていた。


次の瞬間、

強烈な衝撃波が僕に向かって飛んできた。

僕はラーシの攻撃を何とか避けたが、あと数秒遅かったら僕の身体は真っ二つになっていて、グロテスクシーンになるところだったのだ。


そんなことを考えていたら、またいつの間にラーシが僕の背後に浮いていた。

また僕に手を向けていた。

僕はさっきと同様、ラーシが放つ衝撃波を避け、ラーシに攻撃を仕掛けた。

しかし、ラーシは一瞬で僕の背後に回り込むのだ。

何なんだ!?この小悪魔は!?

そう思っているとレアルが僕に言ってきた。


「隼人!魔神に選ばれし悪魔メレポレントトライデントにはそれぞれ能力があって、憎まれし小悪魔ラーシの能力は時間を止めることだ!そいつに攻撃しようとすれば、時間を止められて不利になってしまう!かと言って攻撃しないのも不利になるぞ!だが、その能力にもリスクがあって、時間を一回止めた後は2秒の間、時間を止められない!そこが弱点だ!」


わかりやすいようでわかりにくい説明だ。

とにかくラーシは時間を止める能力とやらを持っているらしい、悪魔化した僕はレアルに聞いた。

「なんかラーシの弱点とかないのか!?」


レアルは質問に答えた。

「ラーシが時間を止めて移動したあと、時間が戻った瞬間、ラーシの瞬間的な移動で発生する風が吹くはずだ、その風の流れを集中して掴むしかない!」


悪魔化した僕はラーシに走り出した。

ラーシに向かって殴りかかった瞬間、僕は眼を閉じた。

キルビスの下で修業したからだろうか?眼を閉じれば空気の動きがよくわかる。

そのとき、空気の動きがいきなり左に動き出したのだ。


僕は眼を開けると同時に左に向かって、強烈なパンチを打った。

手ごたえがあった。僕は拳の先にいる人物を確認した。

殴ったのはやはりラーシだった。


「お前の特技も破かれたぜ、ラーシ!」

僕がそう言った瞬間、ラーシが突然ニッと笑った。

そしてまた時間を止め、僕の背後にいた。しかも僕に向かって手を向けている。

そのとき僕はまだラーシを殴った体勢で、衝撃波を回避する体勢にはなれなかった。

ラーシは「終わり♪」と言った瞬間、鋼鉄のような漆黒の鉄拳がラーシを殴り飛ばした。


僕とレアルはラーシを殴り飛ばした者を見た。

「一つ借りができたな、松田隼人。」

とラーシを殴り飛ばした者は言い、僕を見てきた。

そう、ラーシを殴り飛ばしたのは朱希羅だった。朱希羅が僕の命を救ってくれたのだ。


ラーシは朱希羅に笑いながら言った。

「やはりお前のような下等生物は群れるのか、ククク…。」


朱希羅は悪魔化した僕に言った。

「二人でラーシを倒すぞ!隼人!」

悪魔化した僕は上から目線で朱希羅に言った。

「足を引っ張るんじゃねぇぞ!朱希羅!」



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