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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第2章 造られし悪魔
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31話 修行開始

突然、キルビスは僕に鬼神になるため、修行を開始した。

一方、悪魔界では真司とマースさんとレアルの前に、朱希羅が現れた。


「ある方の命令だ。お前たちの命を消す…!!」

真司は朱希羅を指指して言った。

「あいつは人間だが、メチャクチャ強いぞ!あの悪魔化した隼人でも敵わなかった!」

マースさんは死神の黒剣デスブラックソードを持ち、真司は邪神の弓矢デイモンアーチェリーを構えた。

朱希羅は悪魔の鉄拳ブレイカーを着用した。

マースさんは朱希羅に聞いた。

「なぜだ!?なぜ人間なのに悪い悪魔の味方につく!?」


朱希羅は答えた。

「目的のためだ。目的のためならどんな危険だろうと、必ず達成する。」

真司は聞いた。

「お前の言う目的はなんだ?なにがしたいんだ!?」

朱希羅は真司を睨みつけ言った。

「復讐だ。母を殺し、俺を捨てた父への復讐だ!そのためなら悪魔の力を使ってでも奴を殺す!!」


マースさんは朱希羅に言った。

「最後の質問だ。あの方とは誰だ?」


朱希羅は答えた。

「お前たちの力の創造主だ。それはこの俺を絶望から救ってくれた力の創造主!そして、お前たちを滅ぼす力の創造主だ!」

マースさんと真司は無言だった。

「お前たちの質問には答えた。今度は俺の質問に答えろ。」


朱希羅は拳を強く握りしめ言った。

悪魔の継承インヘリタンスの所持者、松田 隼人まつだはやとはどこにいる?」

マースさんは「人間界だ。」としか答えなかった。


朱希羅は言った。

「仕方ない、お前たちを殺してからあいつは探す。かかってこい、愚か者ども。」


そのころ、人間界の長野の寺で、僕は修行を開始した。

「まずは精神を保つために、あの滝で修業をしてもらう。質問はあるか?」

とキルビスが僕に聞いた。

僕はさっそく質問した。

「なんで精神を保つ修行を?悪魔を超えて鬼神になるのなら、精神も鬼神化してしまうと思いますが。」


キルビスは質問に答えた。

「精神が悪魔化したならまだしも、精神が鬼神化したとなると、味方までをも傷つけてしまうかもしれない。鬼神と言うのは、恐ろしい存在なのじゃ。だから、肉体は鬼神化して精神は悪魔のままを完成とした修行を開始する。今から行う滝修業は悪魔化して行ってもらう。悪魔の継承インヘリタンスを身に着けるのじゃ。」


僕はキルビスに予告した。

「危険ですから離れててください…。」

僕は悪魔の継承インヘリタンスを腕にはめた。左腕から徐々に悪魔化していった。

悪魔化した僕はキルビスに言った。

「よぉ、話は全部内側から聞いてたぜ。さっそく滝に打たれるのか?」


キルビスは「そうだ。」と言い、ずっと立ち続けた。

悪魔化した僕は滝の下にある岩に座った。

「このまま座ってていいのか?」

キルビスは僕に向かって「精神を集中しろ!」と言ってきた。


悪魔界では、住宅街に朱希羅が放つ衝撃波や、マースさんが放つ斬撃や、真司が放つ矢がビュンビュン飛んでいた。

朱希羅は斬撃や矢を全て華麗に避ける。

「くそっ!一発ぐらい当たってくれよ!」

と真司は文句を言っていた。マースさんは斬撃による攻撃を止め、朱希羅に接近戦に挑んだ。

しかし、朱希羅はマースさんの剣を手ではじき返した。

グローブの形をした悪魔武器、悪魔の鉄拳ブレイカーはかなり硬いのだ。


マースさんは朱希羅の足を狙って斬りかかった。

しかし、朱希羅の重いパンチがマースさんを殴り飛ばした。

マースさんは電柱柱にぶつかった。


「どうした?マース?お前はここまでか?」

と朱希羅はマースさんに近づいた。とどめを刺そうとしてるのだ。

真司はすかさず朱希羅に矢を飛ばした。が、朱希羅はその硬い手で飛んでくる矢をつかみ、握りつぶした。

真司は何発も撃ったが朱希羅に片手でガードされてしまった。


朱希羅はマースさんに近づきながら話し出した。

「中途半端な人間が悪魔武器を持ったとしても、この俺にはかなわない。悪魔に選ばれし人間こそが、本当の力を手に入れることができる。この三大悪魔武器に選ばれた人間こそがな。」


朱希羅はマースさんの首をつかんだ。

「死ね。」

と言い、マースさんの首を握りつぶそうとした瞬間、マースさんの持っていた剣が朱希羅を斬りかかった。

「なんだ!?」

とさすがに朱希羅もこれには驚いていた。

朱希羅はマースを離し、剣の攻撃を避けた。


「ククク…。アハハハハハ!」

とマースさんは突如、不気味に笑い出した。

朱希羅は話し出した。

「まさかあれは、死神の黒剣デスブラックソードとその所持者の魂が混合して発動する、死神化か!?」


マースさんは死神の黒剣デスブラックソードを持って、朱希羅に言った。

「オレ様は死神だぁ!貴様の命をよこせぇ!!」



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