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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第2章 造られし悪魔
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24話 敵は人間

東京の工場跡地でラーシと謎の人物が話していた。

黒鳥 鉄尾くろとりてつお?誰だい?」とラーシは謎の人物に聞いた。


「かなりのやり手だ。悪魔武器も使ってないのにヴァイザーが殴り飛ばされたのだからな。

それに悪魔武器を使った黒鳥は人間のレベルを超えている…。」

と謎の人物はラーシに言った。


ラーシは質問した。

「そいつの悪魔武器ってなんだい?」

謎の人物が返事を返した。

「悪魔武器ランクA級の魔獣の首輪ビーストネックレスだ。

まぁ、黒鳥といえど、俺には劣るがな…。」


ラーシは「フッ。」と鼻で笑った。

謎の人物は話を続ける。

「いずれにせよ、黒鳥は我々の計画を阻止しようと敵になるだろう…。

どうだラーシ。お前のたいくつしのぎにはちょうど良さそうだぞ?

それともゼルキルムといっしょにいて実力が落ちたか?」


ラーシは返事に迷いながらも答えた。

「ゼルキルムの部下っていう芝居で僕のテンションは落ちてるけど、

その黒鳥 鉄尾くろとりてつおっていう人間が僕のテンションを元に戻すような実力なら、

僕が討伐しに行っていいよ。」


謎の人物は笑いながらラーシに言った。

「そうか、ならお前のターゲットは黒鳥鉄尾くろとりてつお

俺のターゲットは……山田 真司やまだしんじ松田 隼人まつだはやとだ。」



長野の山の中にある寺で僕と真司は休息をとっていた。

悪魔と戦ったばかりなのだ、もう体力切れである。


キルビムから詳しく話を聞くと、

さっきの悪魔はテュランといってかなり強い悪魔だとか…。

それにこの前、東京に現れた悪魔。ヴァイザーもこの寺のとなりにただずむ森の中にある黒い箱ブラックボックスから出現したらしい。


日が暮れてきたので僕と真司は東京に戻ることにした。

山を下り、駅の電車からいっきに東京に向かう。


PM19:34

思ったよりも早く東京に着いた。

僕と真司は電車を降りて、都会から住宅街行きのバスを待った。

そのとき、

ビルとビルの間から人らしきものが飛んできた。


「なんだあれ!?」と真司は驚いていた。

人らしきものは僕たちの目の前に降りてきた。


……ただの人だ。

翼も生えてないし、角も尻尾も生えていない。

僕たちと同じ中学生だ。


そいつは僕たちに話しかけてきた。

「お前らは俺のターゲットだ。悪いが討伐する。」


えっ!?なに討伐?

なんで中学生に討伐されなきゃいけないんだよ!?

と思った僕だった。


謎の中学生はある物を僕たちに見せた。

そう、悪魔武器だ。


「こいつも悪魔武器を!?」

と真司は言う。

敵は戦う気満々だ。


ここで僕が悪魔化なんてしたら大変なことになる。

僕は謎の中学生に話しかけた。

「ここで戦うのは危険だ。場所を変えるぞ。」


謎の中学生は言った。

「その必要はないな。」


謎の中学生は眼を光らせた。

すると僕と真司以外の周りの人々がバタバタ倒れて行った。

よく見ると寝ている。

この謎の中学生は周りの人々を一瞬で眠らせたのだ。


謎の中学生は僕に「これで悪魔化しても心配ないだろう?」と言ってきた。

僕は悪魔化した。

身体の三割が黒く覆われ悪魔化した。


悪魔化した僕が謎の中学生に聞いた。

「てめぇは誰だ?なんで悪魔武器を持っている?」


謎の中学生は答えた。

「俺の名は矢崎 朱希羅やざきあきら。君たちと同じ中学生さ。

君たちは我々の目的の邪魔になるから排除する。

まぁ、今回はこの悪魔武器は使わない。

もうすでに黒鳥 鉄尾くろとりてつおの下にはラーシが向かっている。」


真司は聞いた。

「ラーシだと!?あいつはゼルキルムの手下じゃないのか!?」


朱希羅は質問に答えた。

「ゼルキルムの部下っていうのは実は嘘なんだ。

昔からゼルキルムは我々に反対してくるからラーシがスパイになり、ゼルキルムを殺すはずだったんだよ?

まぁ、君がゼルキルムを倒しちゃったけど…。

……話は終わりだ。それ以上話したいならあの世で誰かと会話してくれ。」


悪魔化した僕は左手を強く握りしめた。

「いくぜ…!!」


僕はすばやい動きで朱希羅に攻撃を仕掛けた。

が、朱希羅はひょいっと僕の攻撃を避けた。


朱希羅は攻撃を避けた直後、僕に反撃した。

僕は殴り飛ばされ車に突っ込んだ。


朱希羅は僕に言ってきた

「君が完全に悪魔化しても、黒鳥が魔獣化しても俺にはかなわない。

君たちと俺には実力の差がありすぎるのだよ!!」


と言い、車に寄りかかっている僕に襲い掛かった。

僕はなんとかギリギリ攻撃を避けた。そのかわり、僕の後ろの車が朱希羅のパンチで崩壊した。

すごい威力だ。


朱希羅は僕に「今日が君の最期だ!」と言って、攻撃してきた。


不思議なことに痛みは感じなかった。

まさか僕、死んじゃった?と思ったがゆっくり目を開けたとき、朱希羅は吹っ飛んでいた。


朱希羅は「何をした!?」と僕に聞いてきた。

僕も何が起きたかわからない…。


すると背後から声が聞こえた。

「俺が吹っ飛ばしたんだ。」


僕は後ろを振り向いた。

真司も朱希羅も僕の背後にいる人物を見ていた。


僕の背後にいたのはどこかで見覚えがあるおじさんだった。

おじさんは僕と真司に言った。

「君たち、下がってなさい…。こいつの相手は俺がする。

もう家に帰ったほうがいい……。」


真司はおじさんに聞いた。

「あなたは誰…?」

おじさんは答えた。

「通りすがりのお医者さん。」


僕と真司はおじさんの言うとおりにして住宅街に走って行った。


朱希羅はおじさんに聞いた。

「あんたも悪魔武器を持っているのか?」

おじさんは真剣な目で答えた。

「持ってるんじゃない。俺が武器なんだよ。俺が。」



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