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悪魔の継承  作者: 夜海 来火
第2章 造られし悪魔
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20話 黒い飛行物体

ゼルキルムを倒してお気楽なこの僕 松田隼人まつだはやと

今日から夏休みなので思う存分休むつもりだ。

悪魔討伐任務は終了し、今は造られし悪魔ヴィルドデビルについて調べている。

しかし、もう一つ気になる問題がある。

今頃だが、レアルは何者なのだろうか?

そりゃあ、小悪魔でしょ。

と思う人もいるだろう…。だが僕はレアルには何かしらの秘密があるように思えてきた。

ゼルキルムたちはレアルのことを呪われし小悪魔と言っていたし、


僕はレアルのことを調べるべく、『レアル調査ノート』を作った。

なんだかクラスメイトの岡林陽樹おかばやしようきみたい。


念のため説明しよう!

岡林陽樹おかばやしようきとは、クラスメイトの関係である。

決して親しいわけではない。

彼は『不可思議調査ノート』を常に持っていて、短足でうずまき模様の眼鏡という彼が不可思議な存在である。


とまあそんな感じだ。

僕はさっそくレアルの調査を開始した。

『〇月☓日

レアルは朝から昼まで寝ていた。

昼からは悪魔界に行き、夜まで散歩していた。

夜はずっと寝ている。』

………まてよ、レアルはもしかして一食も食べていないのか…?

と思った僕だった。


その後、

ずっとレアルの日常は変わらなかった。


一週間経って僕はやっと気がついた。

レアルのことを知っても何の得がない!


僕はレアルの調査を中止することにした。


ある日、

僕は部屋に寝そべって「退屈だ~。」と言っていたら、

僕の一番親しい友達の山田真司やまだしんじが我が家に遊びに来た。

きっと真司も暇なのだろう。


僕と真司はリビングでテレビゲームをしようとテレビの電源を入れたとき、

見たくなかったニュースが画面に映った。

《たった今ニュースが入りました。

長野県の山々の上空を黒い未確認物体が飛んでいたそうです。

VTRをご覧ください。》


とニュースキャスターが言うと、パッと画面が変わった。

きれいな山々の上空に確かに黒い物体が見える。

……いや、よく見ると七頭身あって、黒い翼が生えている。


真司は言った。

「あれって…悪魔じゃないのか…?」

僕は言い返した。

「でも、黒い箱ブラックボックスは一人専用の箱だろ?

ゼルキルムみたいに強引に開けば使えるかもしれないけど…。」


ニュースは中継画面に変わった。

男性のアナウンサーだ。

《今から15分ほど前、あの奥の山から東京方面に向かって黒い未確認物体が飛んで行ったとのことです。

詳しいことはまだわかっていません。

あちらにいらっしゃる女性に聞いてみましょう。》


と言ってアナウンサーは女性にマイク向けた。

《一体どのような物体だったのでしょうか?》

女性は質問の返事を返した。

《わかりません。ただゴウッて言うすごい音がしました。》

アナウンサーは別の女性にマイクを向けた。

《あの物体は何だと思いますか?》

女性は笑って答えた。

《何でしょうかねぇ。UFOじゃないんですか?》


アナウンサーはカメラ目線で話し出した。

《まだあの物体の正体はわかっていません。警察をはじめ、たくさんの方々が調査を開始しています。

以上。中継からでした。》


続いてニュースは天気予報に変わった。


真司は言った。

「おいおい、こんな暑い中で悪魔討伐なんてムリムリ。」

僕と真司は部屋に寝そべった。

人の家でも遠慮しない。それが真司だ。


目を閉じるとミーンミーンと言うセミの鳴き声が耳の鼓膜を打ち破るように聞こえてくる。

他にもテレビの音や、ゴミ収集車の音と、バサバサという音。

……ん?バサバサ?


僕と真司は起き上がり、玄関を開け外に出た。

家の目の前にいたのはさっきテレビに映っていた物体にそっくりな悪魔だった。



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