201話 避けられない攻撃
「いくぜ!」
と鬼神化した僕は言うと、僕はある異変を感じた。
鬼神化が解け、悪魔化まで解けてしまったのだ。
「どうした隼人‼」
と真司は僕に聞くと、僕は皆に言った。
「悪魔化……できない……‼」
「できないだと⁉」
と天真は言うと、デューラは僕に言った。
「どうやら、あなたがレンの記憶を手に入れたことで、レンとあなたは別々な存在になってしまったようですね。レンはあなたの身体を乗っ取ることを拒んでいるようだ」
「前世の俺が……⁉」
と僕は言うと、天真が僕に言った。
「大丈夫だ隼人。お前は休んでいろ」
「こいつの相手は俺たちがするからよ」
と真司も言うと、デューラはボソッと呟いた。
「フン、あまく見られたものですね……」
デューラの前に立ち上がったのは、天真と真司、それに康彦に黒鳥、そしてジャックとラースだった。
「空間の時計?」
と朱希羅は言うと、閻は答えた。
「F級ランクの悪魔武器だ。時計の針の先に帯びた魔力によって、その場の空間の風向きや重力を少し変化させる。だが……」
と閻は言うと、閻は手のひらから江川に向かって魔法弾を放った。
「フッ、こんなの避けることなど!」
と江川は言い、魔法弾を避けたとき、空間が歪み、魔法弾が急カーブし、江川の背中にヒットした。
「なに⁉」
と朱希羅は言うと、閻は答えた。
「俺の魔力を加えれば、空間を歪み変えることもできる」
すると江川は起き上がり、言った。
「気をつけろ朱希羅!あの空間を歪ませてからの攻撃は……。簡単に避けられない!」
江川の背中からは煙がでていた。
「簡単に避けられないだと?」
と閻は言うと、今度は朱希羅に向かって走り出し、攻撃を仕掛けた。
「やるなら今だ‼」
と朱希羅は言うと、朱希羅は時間停止を発動した。
時間が停止し、閻も動かなくなった。
朱希羅は閻の背後に回り込み、パンチを放つ姿勢で、時間を再起動した。
「たとえ空間を歪ませようと、180度回転することはできないはずだ‼」
と朱希羅は言い、パンチを放った瞬間、空間が歪んだ。
そして、気が付くと朱希羅の背後には閻がパンチを放つ姿勢で立っていた。
「歪ませてからの攻撃の命中率は100%だ‼」
と閻は言うと、朱希羅は閻に殴り飛ばされ、聖堂の壁に衝突してしまった。
「大丈夫か⁉朱希羅‼」
と江川は言うと、朱希羅はフラフラしながら起き上がった。
「なんとか……」
と朱希羅は言いながら立ち上がると、閻は二人に言った。
「奇跡でも起きない限り、お前たちに勝ち目は無い」
すると朱希羅は閻を睨み言った。
「起こしてやるさ、奇跡をなぁ‼‼」
絶対絶命の朱希羅と江川に、奇跡は起きるのか⁉