199話 プロミス解除‼‼
「お前は……デューラ‼」
と僕は上から舞い降りてきたデューラを見上げて言った。
前のデューラとは違い、目は漆黒の色で瞳が紅く、背中から鋼鉄でできた翼が生えていた。
「デューラの言う通りよ、アルベラムの記憶を読み取った結果、あなたの兄弟、松田狩武がアルベラムを倒していたわ」
とアルベラムの記憶を読み取ったルリは言うと、僕は問いた。
「じゃあ、なぜレアルの記憶が戻らないんだ⁉それに狩武は今どうしている⁉」
「松田狩武なら今、スフォルザント様の部屋にいます。彼は我々を裏切りました。今頃、藻屑と化している頃でしょう」
とデューラは答えると、僕は悪魔化し、言った。
「さっさとお前を倒して、狩武を助ける‼」
そのころ、天魔の聖堂では激しい激闘が繰り広げられていた。
「ハァハァ、ラーシ!お前の呪憎裏を解けば、俺も時間停止が使えるんだな⁉」
と朱希羅は言うと、閻は答えた。
「確かに、朱希羅は幼少のころに他の子供たちから憎まれていたからな……。呪憎裏を解く条件は揃っている‼」
するとラーシが朱希羅に近づきながら答えた。
「精神を集中して、俺の手に触れろ!」
「させん!」
と閻は言い、朱希羅に向かって走り出した。
「セレシアさん!連携攻撃だ!」
と江川は言うと、セレシアの海王の扇子に炎を灯した。
「くらえ‼」
とセレシアは言い、扇子を振ると、巨大な炎の竜巻が閻を襲った。
「ぐっ!くだらん小細工を!」
と閻は言うと、炎の竜巻がおさまった。
それと同時に朱希羅が戦闘体勢になり言った。
「準備はできたぜ」
朱希羅はもうラーシの手に触れ、呪憎裏を解除したのだ。
「フン、お前らとの遊びは終わりだ」
と閻は言うと、辺りの空気がビリビリ鳴り始めた。
「なんだ⁉」
とマースさんは言うと、ヒュードラッド仙人が叫んだ。
「防御じゃ‼魔術が発動する‼」
「遅い」
と閻は言うと、天魔の聖堂で爆発が起きた。
ドカァァァン‼‼
幸いにも建物は破壊されなかったが、朱希羅や江川はボロボロになった。
閻の近くにいたマースさんは一番爆風に吹っ飛ばされ、血だらけで倒れている。
「マース……さん!」
と江川が起き上がり言うと、江川はマースさんの死神の黒剣を持ち、歩き出した。
朱希羅も起き上がり歩き出すと、閻の前に立ち上がったのは朱希羅と江川だけだった。
「生き残ったのは二人か……」
と閻は言うと、朱希羅は閻に言った。
「さっきの俺とは違うぜ、閻‼」
すると江川は死神の黒剣と死神の黒刀Ⅱの刃に炎を灯し、二刀流を構え、答えた。
「炎の地獄を見せてやる‼行くぞ‼」
時間停止の能力と炎の死神、最強コンビ誕生‼‼